公認会計士は独学でなれるの?勉強のコツや注意点などについて解説

独学 で公認会計士になれるの?

公認会計士試験は独学でも合格できるのか気になる方は多いでしょう。できることなら、教本やスクールにお金をかけずに学習したいと思うもの。そこで、独学で合格することの可否やメリット・デメリット、勉強のコツなどについてご紹介します。費用を抑えるために独学を検討しているという方はぜひ参考にしてみてください。

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監修:公認会計士 森 大地

大学在学中に公認会計士の勉強をはじめ、公認会計士論文式試験に一発合格。現在は、クレアールの公式YouTubeチャンネル「公認会計士対策ワンポイントアドバイス」にて、監査法人での仕事や試験対策の学習法などを紹介している。

目次

公認会計士試験に独学で合格することは可能?

公認会計士試験に独学で合格することは可能?

公認会計士試験の難易度は、国家資格の中でも最難関の部類に入ります。例年の合格率も10%前後で、独学での合格はかなり難しいと言えるでしょう。なお、合格するためには一般的に、勉強時間が3,000~5,000時間、勉強期間はおよそ2~4年 必要とされており、長期戦となります。

どのような形で勉強を進めていくのか、しっかりと検討した上で学習を進めることが大切です。なお、簿記1級や経済学、会社法、民法などの知識がある場合には、その分勉強する量が減るため、独学でも合格できる可能性が高まります。

公認会計士試験の難易度

2023年公認会計士試験結果

願書提出者数20,317 人
最終合格者数1,544 人
合格率7.6%
参考:金融庁「令和5年公認会計士試験の合格発表の概要について」

公認会計士試験は、大学や学部の指定がなく、年齢の制限もありません。誰でも受験できるため、受験自体のハードルは低いです。しかし、最終的な合格率は2023年で7.6%、2022年で7.7%ととても低く合格者は10人に1人以下という計算になります。

また、試験は1次試験の「短答式試験」と、2次試験の「論文式試験」に分かれており、この点も合格までのハードルが高くなっている理由です。他にも、試験科目や勉強する量も多いのも、難易度が高い理由の一つと言えるでしょう。

公認会計士試験を独学で勉強するメリット

公認会計士試験を独学で勉強する2つのメリットをご紹介します。独学は不利に思われがちですが、独学ならではのメリットもあります。

自分のペースに合わせて勉強できる

公認会計士を目指す人のための専門学校や予備校、通信講座などでは、合格に向けたカリキュラムが用意されています。過去の試験で出題された問題の傾向などから、合格するために必要な内容が網羅的に整理されています。働きながら試験合格を目指す人にとって、独学であれば通学時間を確保する必要がないため、その分、勉強時間を確保できるというメリットがあります。

デメリットとしては、個人個人に合わせたカリキュラムではないため、個々の理解度やペース配分に合わせて進めることが難しいという点があります。

公認会計士試験の勉強にかかる費用を抑えられる

独学で勉強する場合、資格取得にかかる費用は教材費や試験にかかる費用のみです。一方、専門学校や予備校、通信講座を受講する場合には、授業料だけでなく通学のための交通費もかかります。通いたい予備校などが近くにあれば良いですが、遠方にしかない場合にはその分交通費がかさみます。

予備校の授業料や通信講座の受講料の相場は1年間で50~80万円前後で、予備校よりも通信講座の方が一般的に数十万円ほど安いです。例年、多くの合格者を出している大手の予備校などはさらに費用が高い傾向にあります。独学の場合でも、試験範囲が広いため多くのテキストや問題集を購入しなければなりませんが、授業料や受講料がない分、かなり費用を抑えられます。

公認会計士試験を独学で勉強するデメリット

公認会計士試験を独学で勉強する3つのデメリットをご紹介します。独学での資格取得を目指す前に、どのようなデメリットがあるのかをしっかり知っておきましょう。

「学習戦略」をゼロベースで立てる必要がある

公認会計士試験の最大の難しさは、膨大な試験範囲を限られた期間で網羅的にマスターすることです。そのために重要なのは、何をいつやるかという「学習戦略」で、予備校では講義、問題集、答練といった学習カリキュラムがそのベースとなります。独学のデメリットはこの部分をゼロベースで作り上げなければいけない点です。

もちろん、自分にぴったりのオリジナルのカリキュラムを作成できれば予備校より効率的ですが、予備校のカリキュラムには長年の試験対策ノウハウや、直近の出題範囲が反映されていたりと、受講料をかけるだけの付加価値があるのも事実です。受講料がネックである場合でも、ある程度非効率が見込まれる独学で挑戦した場合と予備校を受けた場合の勉強期間、そして公認会計士試験合格後に得られる年収分を吟味して判断を行うとよいでしょう。

独学用のテキストが少ない

公認会計士試験は難易度が高いため、予備校や通信講座を利用するのが一般的となっています。そのため、教材会社も独学用のテキストを作成することにあまり力を入れておらず、発行しているテキストの種類自体が少ないのです。

特に、2次試験の「論文式試験」に関する適切な市販の教材は、現在ほとんどありません。
したがって、「論文式試験」を独学で合格するのは不可能とも言われています。少し前までは市販のテキストが販売されていたため、中古での購入を検討される方もいるかもしれませんが、頻繁に法改正があり、その度に正解が変わるためおすすめできません。独学を目指す場合でも、2次試験の「論文式試験」は予備校などに通って対策するのがおすすめです。

わからない点を質問できない

公認会計士試験の勉強内容は非常に難しい上に専門的であるため、自分だけで理解しきれない範囲が出てくる可能性が高いです。このような分からない点があっても、独学では解答例やインターネット検索によって自力で解決するしかありません。

しかし、この方法では労力と時間がかかる上に、正確な理解につなげるのが難しいというデメリットがあります。分からない点をすぐに質問できる講師などがいる場合と比べると、不明点の解決に時間を要し、勉強が非効率的になってしまいます。自力である程度調べても解決できない場合には、お金を払ってでも予備校の質問コーナーなどを利用して、短時間でしっかり理解を深めた方が良いでしょう。

モチベーション管理が難しい

予備校や通信講座の場合、試験日から逆算して勉強の計画を立ててもらえますが、独学の場合にはそのようなスケジュール管理も自分で行わなければなりません。自分で目標を立てて進めていかなければならず、ライバルや他の人の目もないため、人によってはモチベーションを保つのが非常に困難でしょう。

分からない点が出てきて、自力で解決ができずにつまずいてしまうと、それによってやる気が削がれることも考えられます。勉強以外の負担がある上に、競い合う仲間や支え合う仲間がいないとなると、長期間モチベーションを管理するのはなかなか難しいでしょう。

公認会計士試験を独学で勉強する際のコツ

公認会計士試験を独学で勉強する際のコツ

・目標や目的を明確に決める
・勉強時間が確保できる環境にする
・「日本公認会計士協会」の専門情報を確認する

公認会計士試験に向けて独学で勉強する際のコツを3つご紹介しますので、独学を考えている場合にはぜひおさえておきましょう。

目標や目的を明確に決める

独学では、公認会計士を目指す理由や将来の夢など、試験に向けて勉強をする目的や目標を明確にしておくことが重要です。長期間に渡って勉強をしていると、次第に目的が曖昧になっていき、苦しさばかりを感じてしまうことがあります。そのようなときに、目的や目標が明確に定まっていれば、それらを思い返すことでモチベーションを取り戻すことができるでしょう。

なお、長期的な目標を立てるよりも、週単位や月単位などの短期的かつ具体的な目標を立てた方が、頻繁に達成感を覚えることができるためモチベーションの維持に効果的です。

勉強時間が確保できる環境にする

公認会計士の試験勉強では、独学に限らず予備校や通信講座を利用する場合でも勉強時間の確保がとても重要です。試験範囲が広く、国家資格の中でも難関である公認会計士試験では、仕事と勉強の両立ができずに資格取得を断念してしまう人もいます。

会計事務所など、企業によっては資格取得のための支援制度が用意されていることがあります。将来自分がしたいことを踏まえた上で、勉強時間を確保できる環境をつくるために、そのような制度の整った企業へ転職するというのも一つの方法と言えるでしょう。

「日本公認会計士協会」の専門情報を確認する

公認会計士が登録する日本公認会計士協会では、公認会計士に関連する専門情報が公開されています。試験に関連する最新の法改正についての情報も掲載されるため、独学の場合には定期的に確認すると良いでしょう。

独学では最新の情報を教えてくれる講師などがおらず、自ら情報を収集しなければならないため、こういった情報源は重要です。情報を共有してくれる人が周りにいない分、見落としのないように注意しましょう。

公認会計士試験を独学で勉強するのが向いている人

公認会計士試験を独学で勉強するのが向いている人

独学は自分自身で学習を進めていくという特性があるため、自発的に勉強することに慣れている人に向いています。勉強の方法や試験への対策を間違えると、不合格になってしまう可能性も大いにありますが、勉強することに慣れている人というのは、多くの場合、自分自身に合った効率的な勉強方法を理解して取り組んでいます。

勉強することに対して苦痛を感じず、自ら学びたいという意思をもって、最後まで諦めずに意欲的に取り組める人は独学に向いていると言えるでしょう。逆に、自分で勉強方法を考えて取り組むのが苦手という人には、あまり向いていません。

「独学に向いていないかも」と思ったらどうする?

ここまで、公認会計士試験に独学で合格するための方法について紹介してきましたが、その中で「独学に向いていないかも」と感じた方もいるでしょう。そのような場合には、やはり専門学校や予備校、通信講座を受講するのがおすすめです。自分の特性に合った勉強法を行うことが合格への最短距離です。

公認会計士試験に独学で合格するには強い意思と効率的な勉強が必要不可欠

独学で公認会計士試験に合格することは、不可能ではありません。ただ、勉強期間は数年単位の長期間となるため、その間のモチベーション維持や、計画的で効率的な勉強が必要となります。また、最近では2次試験の「論文式試験」に関する市販の教材はほとんどなく、完全な独学は難しくなりつつあります。

独学の場合であっても、予備校の質問コーナーを活用したり、部分的に講座を受講したりするのがおすすめです。予備校や通信講座よりも費用をおさえつつ、独学のデメリットをカバーできます。独学で進めていく中で限界を感じた場合には、無理せず専門学校や予備校、通信講座への切り換えを検討するようにしましょう。

クレアール公認会計士講座では独自の「非常識合格法」を採用しています。重要な論点にポイントを絞って学習するため、効率良く、しかし質を落とすことのない学習で合格を目指すことができ、短期合格して早くキャリアアップしたい人には最適の学習法です。

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