【アンケート御礼企画】CROSS STUDYの効果的な使い方について

司法書士コラム

遅ればせながら、明けましておめでとうございます。
皆さま、令和6年度司法書士試験に向けて、良いスタートダッシュを切れていますでしょうか。

先日、CROSS STUDY(以下「CS」と呼びます。)の利用状況について、ユーザーの皆様にアンケートを採らせていただきました。ご回答いただいた皆様、誠にありがとうございました。
想定よりも早く、多くの様々な意見を募ることができまして、真剣にCSをご利用いただいている方を近くに感じ、私自身も身が引き締まる思いでおります。
勿論、リリースから半年経ったものの、不完全な部分、今後改良する余地がある部分はあると認識しておりますが、今後はCSを中心としてより教材を発展させていきたいと考えております。

そこで、本日は、皆様にご回答いただいたアンケート結果を基に、CSの活用方法について見えてきたことを共有させていただきます。
日頃の学習からCSを取り入れていらっしゃる方は、是非参考にしていただけたらと思います。

CSを利用されていない方・これからの直前期に向けた学習で使おうか迷っている方→①
CSを日ごろの学習に用いている方・他の受講生の利用方法が気になる方→②~⑤

を中心にご覧いただけると、関心のある情報にアクセスしやすいと思います。

① 使用頻度について

CSをほぼ毎日ご利用いただいている方が回答者全体の4割程度週に3日以上という方を合わせると約65%という結果でした。
それ以下の頻度という方は、例えば普段の学習では紙の過去問題集を利用しており、移動時間等の隙間時間が発生したときにCSを用いるため、不定期という方がいらっしゃいました。
CSを一度も使ったことが無いという方は約6%でしたが、利用されていない理由としては、やはり「紙の問題集や他の教材での演習を優先しているため時間がない」という方が多かったです。

本番は当然、紙面で実施され紙面上での解答を求められる試験ですし、システム上での問題演習をすることに対して懐疑的になる気持ちもわかります。令和6年度司法書士試験まで半年切っている今のタイミングで新しい勉強方法を取り入れたり、今までに実践してきた勉強方法をイチから変えるのは難しいですよね。司法書士試験の試験範囲が非常に広いこともあり、CS上で一通りの問題演習を行ってCSに慣れてゆく、というのはある程度の時間がかかると思います。
開発の一部に携わりながらこのようなことを言うのは良くないかもしれませんが、個人的には、「現時点で紙の問題演習からCSに是非切り替えたほうがよい!その方が絶対に効率が良いから!」ということは言えません。
ただ、一度慣れてしまえばその使い勝手の良さがわかってくる、という部分もあると思います。これまで紙の問題集を中心に演習していたが、これからはCSも併用してみようかと考えている方は、是非ご利用ください。
CSはクロスワード検索機能(下記④)、複数単元組合せ出題機能(下記⑤)により横断的な問題演習を展開することができるため、他の教材で一通りの学習が済んでいる方のほうがスムーズに演習を進められるという側面があります。

苦手分野は、接触する機会(学習で触れる頻度)を増やすことで、その苦手意識が薄れることがあります。CSでは紙の問題集よりも気軽に問題に取り組むことができますので、まずは苦手分野だけでも、CS中心で演習するという使い方もよいと思います。

② 重要度設定機能について

ユーザーの主観により、問題の重要度に合わせて★を1~5つ付けることができる機能です。
今回のアンケート結果では、約半数の方にご利用いただいています。

今回お寄せ頂いた利用方法について、複数の方が用いていた方法を一部ご紹介させていただきます。

・誤った問題(正解しても理由付けが誤っていた問題を含む)には★5を付けて、正解するたびに★を1つずつ減らしていく。
・正解してもマグレや理由付けが曖昧であった問題には★3を付けておく。
・絶対に間違えない問題、簡単だと感じている問題には★1つを付けておく。
・間違えた問題に★を1つ付け、翌日に復習するときに正解したら★を減らし、再度間違えたら更に★を追加する。

重要度設定機能を利用されていない方の理由としては、「問題演習のたびに重要度を逐一判断しなければならないのが煩わしい」というのが最も多かったです。

確かに、学習初期の頃や試験までまだ時間に余裕がある時期は、とにかく講義視聴や問題演習を先に進める必要性が高いことから、重要度を判断しながら問題演習を進めるのはユーザーの負担になってしまうと思います。
ですが、これからの時期で特に兼業受験生で学習期間が限られてしまう方等は、1回の問題演習にかけられる時間(目の前の1問に向き合う時間)が少なくなってしまうと思うため、試験がより差し迫ったタイミングでも復習する必要があると判断した問題等には、随時★を付けていくという使い方をするのも良いかもしれません。
一定の基準ですべての問題に重要度を設定するのではなく、部分的にしか重要度設定機能を用いない場合、ある程度学習が進んでからの方が★をいくつ付けようか判断しやすい気がしています。

また、個別のコメントとしては、スクール側からの重要度も明確に示してほしいというご意見がありました。

③ ユーザータグについて

ユーザーが自由に、問題ごとにタグ付けをする機能です。
今回のアンケート結果では、約4割の方にご利用いただいています。

今回お寄せ頂いた利用方法について、複数の方が用いていた方法を一部ご紹介させていただきます。

・「〇月〇日に復習」というタグを付けて、復習する日程を管理している。
・条文を確認したい問題に「条文」とタグ付けしている。
・直近の法改正があった問題に「改正」とタグ付けしている。
・問題文の読み間違いをした問題に「問題文」とタグ付けしている。(←私自身も受験生時代に、紙の問題集で読み間違いをした問題に「よ(”よく読め”の頭文字)」と書いていたことを思い出しました。)
・解説文をよく読んだ方がよい問題に「解説文」とタグ付けしている。
・自分の主観に合わせて、「楽勝」「完璧」「苦手」「難解」「意味不明」「まぐれ」「勘」等とタグ付けしている。

ユーザータグを利用されていない方の理由としては、「使い方がわからない」「使いたいユーザータグが思いつかない」というものが多かったです。上記の例を是非ご参考にして頂きたく存じます。

他、重要度設定機能のみで十分であるというご意見もありました。

④ クロスワード検索機能について

選択いただくと、クレアールが設定したキーワードをもとに、分野や科目を跨いだ横断学習を行える機能です(例えば「検察官」「公証人の認証」「電子による手続」等)。
今回のアンケート結果では、約12%の方にご利用いただいています。他の機能と比べ、かなり伸び悩みました。

クロスワード検索機能を利用していない主な理由としては、「クロスワード検索機能を使えるほど学習が進んでいない」というものが最も多かったです。
一通りの学習が完了し、ある程度の幅広い知識が頭の中にないと、確かにクロスワード検索機能を用いるのは難しいと思います。
それよりも、基本事項の学習を優先したほうがよいというのは間違いないので、是非全体の演習に優先的に注力いただいた後に、直前期の追い込みとしてご利用ください。

また、「そもそもこの機能を知らなかった」という理由も同じくらい多かったです。

⑤ 複数単元組合せ出題機能について

複数のカテゴリを自由に選択し、問題演習を行う機能です。
今回のアンケート結果では、約半数の方にご利用いただいています。

複数単元組合せ出題機能を利用していない主な理由としては、「一通りの学習が完了するまでは単元順に学習を進めたいから」というものが最も多かったです。

複数単元組合せ出題機能は、認知心理学の「交互配置」を取り入れたものです。
交互配置は、複数の学習事項を織り交ぜて学習することで定着度を高めようとする学習法です。
交互配置をとりいれると、記憶する際に適度な負荷をかけることができます。
普段の学習では、同じ単元の問題を第1問から順番に解いていくという単純な反復練習になりがちです。
交互配置を取り入れると、単純な反復練習よりも思い出すことが難しくなります
この困難を乗り越える過程で記憶の定着度が高まる効果を期待できます。
詳しくは、こちらの特別講義動画をご覧ください。

交互配置は、学習の初期から取り入れることのできる学習法です。
たとえ民法の総則分野しか学んでいない段階だとしても、復習時には例えば「意思表示」と「時効」の分野を選択して演習するなど、工夫して問題演習に取り組みましょう。

いかがでしたでしょうか。特に②、③については、参考となる具体的な活用方法をお伝えすることができたと思います。

CSについては、活用度合の個人差が大きいと思いますが、ご自身の使い勝手が良いように、あるいは学習の段階に合わせて様々な使い方を検討してみてください。
今後受講生の皆様のご意見を基に、より効果的・機能的な学習ツールを目指してCSを発展させていきますので、よろしくお願いいたします!

交互配置以外にも、CROSS STUDYには認知心理学のエッセンスがちりばめられています!
検索練習についての特別講義動画はこちら
分散学習についての特別講義動画はこちら

併せて是非ご覧ください。

執筆:R.N(司法書士有資格者)

クレアールの初学者向け司法書士講座を受講し、令和4年度司法書士試験に一発合格。
大学在学中は司法試験を目指していたが、挫折してしまい法科大学院に進学しなかった経験あり。法律難関資格への想いを断つことができず、司法書士試験を目指すことに。
現在は、クレアールの司法書士教務担当として受講生のサポートなどを行う。他に行政書士、宅建士、日商簿記2級、漢検準1級等を保有。

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