全集中!成績アップにつながる学習効率の高め方

公認会計士コラム

監修:角田 優太(公認会計士試験合格者)

仕事と勉強を両立する社会人受験生として、2021年8月にクレアール公認会計士講座にて学習を開始し、2021年11月の日商簿記検定1級、2022年5月の短答式試験、2022年8月の論文式試験に一発合格。現在は会計分野の業務に従事するとともに、主に社会人受験生に向けた公認会計士試験の対策法について、公認会計士ブログ(https://www.crear-ac.co.jp/cpa/category/kakuda/)で紹介している。

集中力アップで学習効率を最大化しよう

 突然ですが、皆様は普段の学習で集中力を高めるための取り組みはされていますでしょうか。
常日頃から高い集中力を保つことができていれば、日々の学習効率が高まるだけではなく、試験当日に最大限のパフォーマンスを発揮することができるでしょう。したがって、集中力をいかに高めるか(または、集中力ダウンをいかに防ぐか)考えることは重要です。

 学習効果の最大化を目指すうえで、「学習効果 = 学習時間(量)× 学習効率(質)」とシンプルに定式化してみましょう。この数式に沿えば、仮に長時間の学習時間を確保できたとしても、もし「学習効率(質)」が低いのであれば、「学習効果」を最大化できているとはいえません。
したがって、学習効果を高めるためには「学習時間(量)」と「学習効率(質)」の両方をバランスよく確保することが必要だといえます。

ここで、「学習効率(質)」を高める方法は人それぞれ異なります。
たとえば、勉強場所を例として取り上げてみましょう。自宅で一人黙々と勉強を続けるのが得意な方もいれば、勉強以外の誘惑に負けないようにするためにあえて図書館やカフェで勉強する方もいらっしゃるのではないでしょうか。
このように、人それぞれで「学習効率(質)」を高める方法は異なりますので、自分に合った方法を見つけて実践することが大切です。

今回は「学習効率(質)」を高めるためのおすすめの方法をいくつかご紹介しますので、もし気になったものがあれば、ぜひ参考にしてみてください。

健康的な食事を心がけよう

 健康的な食事を心がけることは、当たり前のことだと思われるかもしれません。
一方で、一定期間の継続した学習が求められる資格試験の学習では、当然気を付ける必要があります。

資格学習をしていれば、学習時間を最大限確保するため「食事さえもったいない」と感じ、食事が疎かになってしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。一方で、食事を疎かにしてしまうと、学習中に頭がぼーっとしてしまったり、眠くなったりと悪影響が生じることがあります。

そのような事態を防ぐため、栄養素が赤色・黄色・緑色の3色バランスの良い食事を心がけるようにしてみましょう。こうすることで、学習中の集中力を保つための健康的な体を維持するとともに、体調不良も防ぐことができます。

十分な睡眠を心がけよう

 皆様の中には「寝る時間さえも惜しい」と考え、睡眠時間を削って学習されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
確かに仕事が忙しい社会人受験生等であれば、学習時間確保のためにあえなく睡眠時間が短くなることもあるかもしれません。一方で、自分自身の適切な睡眠時間を確保できなければ、学習パフォーマンスが低くなることもあります。

とある研究によれば、慢性的な睡眠不足が続くことで、疲労が蓄積されて心身へ支障をきたす「睡眠負債」という状態を抱えることがあるといわれています。
たとえば、適切な睡眠時間が7時間の方が5時間しか眠れていない場合には、たった1週間であっても14時間もの「睡眠負債」を抱えてしまいます。「睡眠負債」を抱えると、疲労感や倦怠感、認知力や判断力の低下等の不調を招くといわれており、試験学習の妨げになるそうです。

そんな「睡眠負債」を防ぐためには、「日中に眠気がなく、活動に支障が出ない」ような適切な睡眠時間を知り、十分な睡眠時間を確保する必要があります。また、睡眠の質が高まるような寝具や生活習慣を整えることも効果的です。

適度な休憩を心がけよう

 適度な休憩は効率的な学習にとって必要不可欠です。
休憩時間もなく朝から夜まで学習を続けることはハードであり、それを続けるのはなかなか困難ではないでしょうか。

適度な休憩の取り方は人それぞれですので、自分にとってどれくらい勉強した後にどれだけの休憩時間があればよいか、見極めてみてください。たとえば、1時間勉強した後に5分の休憩で十分なのか、15分の休憩が必要なのか、試してみましょう。
また、試験学習が近くなり、本試験を想定した模試や答練等に取り組むようになったときには、本試験で出題される各試験科目の間の休憩時間だけ休むようにするというのも良いと思います。

自分だけのルーティーンを作ろう

 スポーツを極めるアスリートの中には個人のルーティーンを持つ選手も多く、それが実際にスポーツのパフォーマンスを高める効果があるという研究結果があります。
たとえば、元メジャーリーガーのイチロー選手の打撃前の一連の動作や、ラグビーの五郎丸選手の五郎丸ポーズは皆さんもご存じではないでしょうか。これは単なるパフォーマンスではなく、不安や緊張を和らげて集中力を高めたり、成功の妨げとなる思考や行動を防ぐ効果があるそうです。

これを試験学習にあてはめた場合、たとえば本試験が始まる直前には目を閉じてリラックスするようにしたり、開始直後は必ず試験問題全体を見渡すようにしたり、試験中に分からない問題に遭遇したら一度深呼吸をしたりするようにする等のルーティーンを実践できるのではないでしょうか。

本試験での高いパフォーマンスの発揮につながるかもしれませんので、ぜひ日頃の学習から自分だけのルーティーンを見つけて実践するようにしてみてください。

試験学習は「一事が万事」

 ここまででご説明した通り、普段の学習習慣や学習姿勢が整っていれば、学習効率が高まることはいうまでもありません。
加えて、普段の学習効率が高ければ、きっと本試験のパフォーマンスも高くなるでしょう。

最短ルートで資格合格ができるよう、普段から高い学習効率を実践してみてください。

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