はじめに
皆様、こんにちは!Palette編集部 五十嵐ゆみでございます。
最近は急に暑くなったり寒くなったりと寒暖差が激しいですね。特にこの時期は、気温差により体調を崩してしまうことが多いかと思います。
特にご自宅で過ごされている時の方が気づかないうちに水分不足等になりがちです。日々ご自宅で勉強に励んでいらっしゃる皆様もくれぐれもご体調にはお気をつけてお過ごしください!
受験に関するお悩み相談
さて、今回はクレアールの受講生の皆様より頂戴したアンケートにて多く寄せられた「受験に関するお悩み」について、クレアールを卒業した試験合格者のおふたり、森大地先生と角田優太先生からアドバイスを頂きましたのでご紹介します!
ぜひご一読いただき、ご自身の普段の学習や試験受験に活かしてみてください。
森大地先生

大学在学中に公認会計士の勉強をはじめ、公認会計士論文式試験に一発合格。
現在は、クレアールの公式YouTubeチャンネル「公認会計士対策ワンポイントアドバイス」にて、監査法人での仕事や試験対策の学習法などを紹介している。
角田優太先生

仕事と勉強を両立する社会人受験生として、2021年8月にクレアール公認会計士講座にて学習を開始し、日商簿記検定1級合格を経て2022年会計士試験に一発合格。
現在は会計分野の業務に従事するとともに、社会人受験生に向けた公認会計士試験の対策法を公認会計士ブログで紹介している。
【お悩み①】
試験勉強中、模試以外で、自分の実力をどのように把握していましたか?模試が試験直近しかないので、自分の実力と目標のギャップが常に把握できないなと感じています。
森先生からのアドバイス
問題集や過去問でも実力を把握することができると思います。私が考える実力を把握できる信頼度順は、直近の本試験、過去問、模試・答練、問題集でした。
資格の種類によるかもしれませんが、私が経験した簿記検定3〜1級では、学習期間の中盤くらいから過去問を使い、本試験のレベル感を把握するようにしていました。
学習中期なので到底歯が立たないのですが、それよりも答え合わせの時に講義や問題集で出てきた論点がどのような形で、どのような難易度で出題されているのかをよく理解するように心がけていました。
その上で、同じ過去問を繰り返し解いて、本試験レベルの解答力を磨きました。
このような過去問の使い方をしていると、答練や問題集を解いているときに、「この問題は、論点的にも難易度的にも本試験によく出ていて、出題されたら必ず正答しないといけない」というレベル感、いわゆるAランクの問題がどれか、判別がつくようになります。
そうすると、日頃の答練や問題集でどの程度、Aランクの問題をマスターできているかで、合格可能性がある程度、判断できるのではないかと思います。
私はこの方法で、問題集や答練でAランクを落としたところを中心に復習を繰り返し、全体の実力の底上げを行っていました。
もちろん、どの資格でも本試験で出題される基礎レベルの問題に加えて多少の応用問題は出題されると思いますが、基礎あっての応用です。実力を測る上では、日頃の問題集のAランク習熟度を見るのが良いと思います。
角田先生からのアドバイス
試験学習を進めていると、自分自身に実力が付いているのか、心配になることも多いかと思います。
私自身も、特に受験日が近づいてきたタイミングでは、他の受験生と比べて合格圏内に位置しているのか、不安を抱えながら過ごすことが多かったです。
私の場合は、模試以外の手段として、たとえば次の①②の方法で自分の実力と目標のギャップを把握するように努めていました。
①合格必要得点水準と普段の学習での正答率の比較
日ごろから自分自身の実力の定着度合いを把握して学習を進めるためには、合格に必要な得点水準を普段の学習で意識することが効果的です。
たとえば、正答率70%で合格することができる資格試験の場合は、日頃の学習で使用しているテキストの例題を解く際に70%以上の割合で正答することができているか、確認するようにしてみましょう。
もちろん、初めて学習した論点では最初からテキストの例題等を完璧に正答することは困難かもしれません。したがって、テキストの問題演習の2周目以降のタイミングで、十分な正答率を確保できているか、注意して学習すると良いでしょう。
②答練・過去問の受験
公開模試以外で自分自身の実力を把握するためには、答練や過去問の活用が効果的です。
公開模試の実施回数は試験直前期に数回程度と限られていますが、答練や過去問ではある程度の種類・量の問題が確保されていますので、自分自身の力試しに最適です。
もし答練や過去問を解くための十分な時間が確保できない場合には、大問ごとに区分して数日をかけて学習を進めてみるのも良いかもしれません。
その際には、必ず問題の解答で求められる制限時間を設けてみてください。
限られた時間内で十分に正答を導き出すことができるかどうか検証するように心がければ、普段から緊張感を持った学習ができると思います。
【お悩み②】
常に勉強をしていると、それが日常になってしまって(慣れてしまって)、気が緩んでしまいます。追い込まないといけない時期なのに、ふと「来年でも良いかな…」と思ってしまうことがあります。 自分に喝を入れ直すために、気持ちを奮い立たせるために、何かやっていたことがあれば教えていただたきたいです。
森先生からのアドバイス
難関試験に合格するには膨大な量の勉強が必要なので、基本的にはモチベーションに左右されずに淡々と必要な勉強量をこなしていった人から合格していきます。
ただ、私もそうでしたが、現実には長期にわたる学習期間の途中で息切れする人は少なくないと思います。
私の場合、その場その場のやる気回復法は、十分な休息、趣味での気分転換、合格後のキャリア談を聞くなど様々でしたが、一番やる気が上がったのは、合格に向けた戦略を立て、多少の未達成はあれど、結果として計画通りに実力を伸ばすことができた時だったと思います。
結局のところ、勉強のモチベーションは勉強で得るしかないのではないでしょうか。
漠然と「追い込まなきゃいけない」と考えるのではなく、具体的に今の自分に何と何が足りていないのか、それを合格レベルに持っていくには具体的にどのような学習計画が必要なのかを考えてみると、前に進みやすいのではないかと思います。
角田先生からのアドバイス
自分自身の学習ルーティーンをしっかりと確立するのは重要ですが、ときには日ごろの勉強への慣れにより、気が緩んでしまうこともありますよね。
そんなときには、自分自身を奮起させるために、次の①②に取り組んでみてはいかがでしょうか。
①少し高い目標の設定
私の経験を踏まえると、やはり少し高い目標を設けるように心がけると、気の緩みを予防することができるように思います。
少し高い目標の例としては、通常は3ヵ月で修了するカリキュラムに2ヵ月で取り組むといった「学習スケジュールの前倒し」や、普段よりも高い正答率を確保できるように心がける「高得点ハードルの設定」等の方法が考えられます。特に「学習スケジュールの前倒し」を実践すれば、試験直前期に余裕のある学習時間を確保することにつながり、短期合格も十分に狙うことができるようになります。
ご自身の学習状況や生活スタイルも鑑み、少し高い目標を設定するように心がけてみましょう。
②試験関連情報のインターネット検索
他の受験生と合格を争う相対評価方式の試験では、他の受験生の動向や試験の厳しさを知るために、インターネット検索が有効です。
たとえば、SNSの「X(旧:Twitter)」や動画共有サイト「YouTube」等で、ご自身が受験を検討されている資格試験の情報を検索してみてください。
きっとご自身がこれまだ知らなかった情報や他の受験生の学習状況を垣間見ることで、何か刺激を受けることができるかと思います。
そうすれば、ご自身で競争心を醸成することができ、自分自身に喝を入れることができるはずです。
おわりに
今回は、クレアールの受講生の皆様から寄せられた「受験に関するお悩み」について、具体例も交えながらアドバイスをご提供させていただきました。
資格試験の受験はチャレンジングであることも多いかと思いますが、きっと皆様の人生を豊かにすることにつながります!
まずは一つ一つ、目の前の学習に一生懸命に取り組んでいきましょう!