緊急事態!モチベーションが下がったときの対処法

公認会計士コラム

監修:角田 優太(公認会計士試験合格者)

仕事と勉強を両立する社会人受験生として、2021年8月にクレアール公認会計士講座にて学習を開始し、2021年11月の日商簿記検定1級、2022年5月の短答式試験、2022年8月の論文式試験に一発合格。現在は会計分野の業務に従事するとともに、主に社会人受験生に向けた公認会計士試験の対策法について、公認会計士ブログ(https://www.crear-ac.co.jp/cpa/category/kakuda/)で紹介している。

モチベーション確保は多くの受験生が抱える大きな悩み

 皆様は試験勉強中に学習のモチベーション確保という悩みを抱えた経験はございますでしょうか。「今日は疲れたし、勉強せずに気楽に過ごそうかな」と思ったり、「なんだか今日は勉強のやる気が湧かないな」と思ったりした経験がある方は少なくないのではないでしょうか。

かくいう私も、現在はクレアールの公認会計士講座を経て試験合格し会計分野の職に携わっているものの、受験生当時は学習のモチベーション維持に悩むことが多くありました。
公認会計士試験は第1次試験である短答式試験(マーク式試験)が年に2回(毎年12月と5月)にあり、第2次試験である論文式試験(記述式試験)が年に1回(毎年8月)にあるのですが、論文式試験直前期に学習モチベーションが低下してしまった経験があります。
短答式試験(マーク式試験)は何とか合格できたものの、論文式試験(記述式試験)では学習範囲がさらに膨大になることに加え、暗記量も桁違いに増加します。
したがって、論文式試験(記述式試験)の学習量の多さに圧倒されたり、公開模試での合格判定はE判定(合格圏外)であったりしたため、すっかり意気消沈してしまっていました。

しかし、試験合格を目指すと決めたのは自分自身であるため、モチベーションを取り戻すための対処法を試行錯誤しました。

今回はその経験も踏まえ、モチベーションが下がってしまったときの対処法をご紹介したいと思います。

自分自身の素直な気持ちにしっかりと向き合ってみましょう

 モチベーションが下がってしまったときには、まずは自分自身の素直な気持ちに向き合うようにしていました。
たとえば、公開模試での合格判定がE判定(合格圏外)であったため学習へのモチベーションを失ったときには、「やる気が出ないこともあるよね。なんでなんだろうね。」と自分自身をなだめながら、自分自身の本当の気持ちは何なのか見極めるようにしていました。
そうすることで、「何となく学習のモチベーションが湧かないな」という状態から、「成績が伸びなくて悔しいものの、学習に対する自信を失っていたためモチベーションが湧かなかった」という自分自身の本当の気持ちに気づき、何だかスッキリした気持ちになることができました。
このように、自分自身の気持ちの整理をすることは非常に大切なことだと実感しました。

試験勉強に追われ慌ただしい毎日を過ごしていれば、自分自身の本当の気持ちに気づけないことがあるかもしれません。
「何となく学習のモチベーションが湧かないな」というときには、自分自身は本当はどんな気持ちなのか(たとえば、悲しいのか、寂しいのか、辛いのか、悔しいのか 等)一歩立ち止まって考えてみれば、何か気づきがあるかもしれません。

小さな成功体験を積むように心がけてみましょう

 試験合格を目指すにあたっては一定期間にわたり学習を継続する必要があり、たとえモチベーションが湧かないときであったとしても、学習自体を中断することは御法度です。
これはなぜかといえば、学習自体を中断してしまった場合、その後学習を再開したとしてもこれまで学習した内容の復習が必要になる等の弊害が生じてしまうためです。
したがって、たとえ短い時間であったとしても、じっと我慢して学習自体は続けるようにしてみてください。

そして、学習を続ける中で小さな目標を立て、それを一つずつ達成するように心がけてみてください。私が公開模試での合格判定がE判定(合格圏外)であり、自分自身に自信がなくなってしまっていたときには、小さな成功体験(たとえば、苦手なテキストの問題を間違えず解けるようになる 等)を積むことで、少しずつ自信を取り戻すことができました。

試験合格は非常に大きな目標ですが、その目標を達成するためには、まずは日々の学習で小さな成功体験を積み、少しずつ日々の目標を大きくしていくことが効果的です。
最初はどんな目標でもいいので、達成可能性のある目標を立て、成功体験を積むようにしてみましょう。

周囲の人々に目標達成を宣言してみましょう

 自分自身で学習目標を立て、その達成のために努力することは非常に大切です。一方で、ときには自分に甘え、学習目標を達成できないこともあるのではないでしょうか。

それを防ぐためには、周囲の人々に目標達成を宣言することが有効です。
私の場合は、親しい友人と話しているときに、たとえば「1か月後までにテキストの例題を一通り解き終える!」等と宣言することで、その約束を守るためにも学習を続けることができました。「他人に対する約束を反故にすることはできない」と考えるのが人間の性だと思いますので、なかなか学習目標を達成できないと感じる方には、このような取り組みが効果的かもしれません。

決して無理はしないようにしましょう

 試験合格のためには、数年にわたって学習を継続することが求められることは珍しくありません。そして、長期間の学習の継続にあたっては、自分自身に過度な負担を強いることは禁物です。

多くのスポーツ選手の悩みの一つとして「燃え尽き症候群」がありますが、これはプレッシャー等のストレスを継続的に感じたりすることで心身ともに無理をし過ぎた結果、極度の疲労を抱えてしまうというものです。「燃え尽き症候群」はスポーツ選手のみならず誰にでも起こりうる症状であり、一度そのような状態になってしまうと立ち直るのは困難だといわれています。

自分自身に適度なプレッシャーをかけることは成長のために非常に大切ですが、度を超えた過度なプレッシャーをかけ続けてしまうと、体が悲鳴を上げてしまいかねません。試験合格に向けて学習を継続するにあたっては、決して無理をしないようにしましょう。

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