【効果を実感】合格に必要な「本試験での○○力」を高める!

公認会計士コラム

監修:森 大地(公認会計士)

大学在学中に公認会計士の勉強をはじめ、公認会計士論文式試験に一発合格。現在は、クレアールの公式YouTubeチャンネル「公認会計士対策ワンポイントアドバイス」にて、監査法人での仕事や試験対策の学習法などを紹介している。

公認会計士 森 大地

勉強するほど合格の可能性は高まる、わけではありません

資格試験の最も難しいところは、長期の勉強期間が必ずしも合格に結びつかないことです。
公認会計士試験の後輩でも、一般的に3~4年で合格するところ、その倍の7~8年で合格した人がいます。合格できたならまだ良いとしても、7~8年、勉強をしても合格できない可能性もあるわけです。

もちろん、受験を決意して長い年月をかけて努力してきたなら、誰しも合格までたどり着きたいものです。
しかしながら、長期学習者には合格できない原因が必ずあります。長期学習者の課題を分析することで、「勉強するほど、合格に近づく勉強法」を考えていきます。

合格に必要なのは「本試験での○○力」

長期学習者は、決して成績が悪いわけではありません。
長く勉強している分、答練での得点力が高い傾向にありますし、直近の本試験でも合格まであと僅かという人も少なくありません。では、何が不足しているか。

それは、「本試験での得点力」です。
本試験で問われる得点力とは、試験全科目において、合格者が100%正答する基礎問題(Aランク)を漏れなく正答する力です。長期の勉強で1つの科目をどれだけ極めても、全体で合格点に達しなければ合格できません。
本試験の得点力とは、緊張感のある本試験で、どの科目も基礎レベルの問題を100%取り切る力なのです。

得点力に直結する勉強法とは

長期学習者は本試験で勝負できるだけの知識を持っていますが、知識にムラがあることが多いです。不合格理由の多くは「弱点科目が足を引っ張ったから」ではないでしょうか。

日々の学習で合格へ近づくためには、合格に必要な「本試験での得点力」を中心に勉強する必要があります。
そこで、合格に直結する勉強として「本試験レベルの基礎問題」を繰り返し解くことをおすすめします。過去の4~5回分の過去問のうち、予備校の解答例で「Aランク」の問題を3~4回ぐらい回すのです。

私も公認会計士試験の短答式試験2回目の不合格後、弱点だった連結会計を克服するために、過去問のうち連結会計の部分だけを何度も何度も解きました。
その後の短答式、論文式試験では苦手意識が払拭され、「合格者平均レベル」であるAランク問題を漏れなく正答するレベルまで達することができました。

合格への近道はシンプルな目標設定

長期の学習でどれだけ知識を増やしても、資格試験に合格しなければその先に進めません。
厳しいかもしれませんが、資格合格を目指す以上、合格するために勉強しないと意味がないのです。

だからこそ、勉強期間中は常に「合格者平均レベル」を目指してほしいと思います。
得意科目があったとしても、1科目でも合格者平均レベルに達していなければ、その弱点科目に集中することが合格への近道です。答練の点数は良いけれど基礎問題をよく取りこぼしている科目があれば、その科目の基礎問題を徹底的に繰り返し解くことが合格への近道です。

なかなか目に見えづらいですが、「合格まであとどれくらいか」という距離感を常に意識しましょう。
長期の努力が報われるよう、正しい勉強のやりかた=「勉強するほど、合格に近づく勉強法」へ、日々の学習法を軌道修正していきましょう。

タイトルとURLをコピーしました