公務員試験の難易度は高い?各試験のランキングや合格率を紹介

公務員試験の難易度は、試験の種類によって異なります。国家公務員・地方公務員のなかで難易度が高いとされる試験をランキング形式でご紹介します。また、難易度の高い公務員試験に合格するためのポイントについてもまとめました。ぜひ参考にして、公務員試験の合格を勝ち取りましょう。


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目次

公務員試験の難易度は?

公務員試験の難易度は、試験の種類によって異なります。また、種類ごとに出題範囲や試験内容の専門性、合格基準、採用人数も異なります。

そのため、一概にどの試験が難しいと判定はできません。この記事では、主に合格率や試験内容の難しさをもとに、難易度を総合的に判断しました。ぜひ試験対策の参考にしてください。

公務員試験の難易度ランキング

森林に囲まれた都庁

一般的に、国家公務員試験のほうが地方公務員試験よりも難しい傾向にあります。しかし、仕事内容や地域によっては、地方公務員試験のほうが難しいこともあるため注意が必要です。ランキング形式で難易度が高い順にご紹介します。

1位.国家公務員の総合職

国家公務員の総合職とは、官庁で働く総合職のことで、いわゆるキャリア官僚を指します。国家公務員の総合職が担う業務は国を動かす土台ともいえるため、試験は公務員試験のなかでも最も難易度が高く設定されています。志願倍率も高く、2022年度は院卒者試験と大卒者試験を合わせて8.2倍、2023年度春の試験では7.1倍と高倍率でした。

大卒向けと院卒向けの試験があり、いずれも第1次試験では基礎能力と専門試験(選択式)、第2次試験では専門試験(記述式)と論文試験(院卒向けは課題討議)、面接があります。また、第2次試験合格後に官庁訪問を行い、選考を受けます。

2位.外務省専門職・防衛省専門職・国会職員など

外務省専門職員(外交官)や防衛省専門職員、国会職員などは、総合職に次いで難易度が高い試験とされています。専門職では専門的な知識が問われるだけでなく、入省後も3~4年の長い時間をかけて研修に励む必要があります。

試験においても、基礎能力は確認されますが、専門試験に重きがおかれる傾向にあります。倍率は所属機関によって異なりますが、たとえば外務省専門職なら、2022年度は4.2倍でした。時間をかけて丁寧に勉強しておきましょう。

3位.東京都庁・大都市圏県庁・政令都市・東京特別区職員(大卒)など

地方公務員のなかでも、東京都庁や大都市圏にある道府県庁の職員、政令指定都市や東京都特別区の職員を希望する方は大勢います。ほかの地域と比べると大規模な事業が多く、先進的な取り組みを活発に実施しているため、やりがいを感じる瞬間が多いでしょう。

希望者が多いと、倍率は高くなります。たとえば、2022年度の東京都特別区の事務の倍率は3.6倍でした。過去問を繰り返し勉強し、試験に備えましょう。

4位.国家公務員一般職(大卒)・国立国会図書館一般職・裁判所事務官一般職など

国家公務員の一般職は、国会図書館や裁判所などの国の機関で一般事務を担う仕事です。総合職と比べると募集人数が多いため、倍率も総合職より低い傾向にあり、2022年度は3.4倍でした。

難易度は総合職よりも低いものの、転勤もほとんどなく安定した働き方ができるため、人気は高く難関試験といえます。計画的に勉強をして、総合力を高めておきましょう。

5位.国家公務員の専門職・地方上級(都道府県)など

国家公務員の専門職は、所属機関によって難易度に開きがあます。たとえば、国税専門官や労働基準監督官などの専門職は、都市部を除く地方公務員(上級)と同程度の難易度とされています。教養試験に加えて専門試験が実施されるため、丁寧に準備をしておきましょう。

6位.市役所職員・消防官・警察官など

政令指定都市や東京都特別区を除く市区町村の職員の採用試験は、地方公務員試験なかでは比較的易しい試験とされています。大卒以外にも短大卒程度、高卒程度の学力相当の試験もあり、幅広い人材が求められています。

また、最近は市役所で教養試験の代わりにSPIを導入する自治体が増加しており、難易度が低くなっているところもあります。ただし同時に倍率が上がっているため受かりやすくなったともいえない状況です。消防官や警察官などの専門的な職員もまた、比較的難易度は低い傾向にあります。ただし、地域によっては定員が少ないため、高倍率になることもあります。また、学力に加え、体力試験や身体検査もある点に注意が必要です。

国家公務員試験の合格率

国家公務員の合格率は、年度によって異なります。2022年度の国家公務員採用試験の合格率と志願倍率をご紹介します。

区分合格率倍率
総合職(院卒程度)約48.9%約2.0倍
総合職(大卒程度)約11.5%約8.7倍
一般職(大卒程度)約39.2%約2.5倍
一般職(高卒程度)約34.6%約2.9倍
国税専門官(院卒・大卒程度)約37.0%約2.7倍
税務職員(高卒程度)約30.8%約3.2倍

国家公務員は総合職と一般職、専門職に分けられます。総合職は将来の幹部候補で、昇進のスピードが早く、若いうちから大きな仕事に携われます。いっぽう、一般職は定型的な業務に携わり、総合職の業務をサポートすることも多いです。専門職は、特定の分野のスペシャリストとして働きます。研修も充実しており、学びながらスキルアップできます。

地方公務員試験の合格率

地方公務員試験の合格者数と倍率は、年度や自治体によって異なります。2022年度の東京都庁職員の合格率と倍率を紹介します。

区分合格率倍率
1類A採用試験(院卒程度)約15.3%3.4倍
1類B採用試験(大卒程度)一般方式約35.9%2.8倍
1類B採用試験(大卒程度)新方式約27.5%3.6倍
2類採用試験(短大卒程度)約9.0%11.1倍
3類採用試験(高卒程度)約25.0%4.0倍
障害者採用選考(3類)約16.2%6.2倍
キャリア活用採用選考約27.9%3.6倍
就職氷河期世代採用試験(1類B・3類)1類B:約3.3%
3類:約3.5%
1類B:30.8倍
3類:28.9倍
(出典:東京都人事委員会「国税専門官採用試験」)

東京都庁の職員試験には、多くの区分があります。たとえば、院卒程度の学力を求められる1類Aは、さらに事務・土木・建築・機械・電気に分けられます。ほかの枠も同様に、さらに細かな区分があるため、適切な区分を選んで受験してください。

1類B採用試験は、一般方式と新方式の2つの試験方式があります。一般方式では専門試験がありますが、新方式では専門試験がない代わりに、プレゼンテーションやグループワークなどが課されます。そのため、幅広い知識だけでなく、コミュニケーション能力やプレゼンテーション能力なども必要です。

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公務員試験の難易度が高い3つの要因

公務員試験対策の資料や参考書を並べて、対策している様子

公務員試験は、基本的に国家公務員・地方公務員を問わず、難易度が高いです。主な理由を解説します。

採用枠が決まっている

公務員試験は資格試験ではなく採用試験で、実質的には就活と同様です。あらかじめ合格できる人数が決まっているため、希望者が多ければ多いほど倍率は高まり、難易度も高くなります。

筆記試験で合格しても、面接で適性がないと判断されれば、不合格となり、採用されません。試験勉強をすることも大切ですが、面接対策も行い、採用したいと思われる人材になることも大切です。

試験範囲が広い

公務員試験の出題範囲は広く、幅広い知識を問われます。たとえば、国家公務員の行政試験(大卒程度)であれば、政治学・行政学・憲法・行政法・民法(総則および物権)・民法(債権、親族および相続)・ミクロ経済学・マクロ経済学・財政学/経済事情・経営学・国際関係・社会学・心理学・教育学・英語(基礎)・英語(一般)のなかから8科目を選択して受験します。

科目が多い分、必然的に勉強量も多いため、すべての範囲をじっくりと対策しようとすると、時間もかかってしまうでしょう。

面接試験対策が難しい

公務員試験では、筆記試験で基準を上回るのはもちろんのこと、その後の面接において、公務員としての適性があると判断される必要があります。

近年の公務員試験では、人柄を重視する傾向にあります。独学で面接対策をすることは難しく、予備校などで講師にチェックしてもらうのがベストす。

難易度の高い公務員試験に合格するための3つのポイント

難易度の高い公務員試験に挑む女性の写真

公務員試験に合格するには、計画的に勉強を始めることが必要です。合格するためのポイントをご説明します。

勉強のスケジュールを立てる

出題範囲が広いため、綿密なスケジュールを立てて勉強することが大切です。とはいえ無理なスケジュールを立ててしまうと、早期に挫折することにもなりかねません。本番から逆算して実施可能なスケジュールを立てましょう。とりわけ出題数の多い科目や苦手科目は、時間配分を多めに取って勉強してください。

過去問を繰り返し解く

公務員試験の合格への早道は、過去問を繰り返し解くことです。実際に国家公務員試験・地方公務員試験ともに、過去問と同じ、あるいは同系統の問題が出題されることが少なくありません。まずは全体的に問題に目を通し、出題数が多い分野を見つけて、集中的に勉強しましょう。過去問を何度も解くことで、応用力も高まります。

予備校やWeb通信講座を受講する

公務員試験を独学で勉強し、合格する方もいます。しかし、効率性を重視するなら、予備校やWeb通信講座の利用がおすすめです。予備校やWeb通信講座では、合格するためのカリキュラムが用意されているため、スケジュールを管理しやすく効率的に学習できます。また、わからない箇所や不安な点について講師に相談できるのも、予備校やWeb通信講座を利用するメリットです。

クレアール公務員講座は、好きなときに好きな場所で学べるWeb通信講座です。効率よく学習できるだけでなく、面接対策もサポートしているため、総合力がアップし、合格に近づけます。ぜひご検討ください。

難易度の高い公務員試験の勉強は効率的に進めよう

公務員試験は出題範囲が広く、計画的に勉強を進めていくことが重要です。また、近年は面接を重視する流れが高まっているため、勉強と同時に面接対策を実施する必要があります。

公務員試験の学習・面接対策でお悩みの方は、クレアールにご相談ください。合格に導く独自のカリキュラムと、講師による手厚い面接対策により、効率よく合格に近づけます。ぜひお気軽にお問い合わせください。

この記事を監修した人
クレアール公務員相談室タニオカ
これまで、公務員試験の受験・学習を考える3,000人以上の相談に答えた実績を持つアドバイザー。「公務員 転職ハンドブック」「ココからスタート!公務員試験入門ハンドブック」などを執筆。

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