【公務員試験】面接に合格するには?質問例や回答例、受かる人の特徴

公務員試験のなかでも重要度の高い面接試験。この記事では、公務員試験の面接でよく聞かれる質問や回答例、面接に受かる人の特徴や対策方法についてご紹介します。ポイントを押さえて、面接対策を効果的に進めましょう。


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目次

公務員試験の面接でよく聞かれる質問と回答例

公務員試験の面接では、志望先を問わず、よく聞かれる質問が複数あります。ご紹介する回答例や質問の意図を参考に、面接対策を進めましょう。

民間企業ではなく、公務員を選んだ理由は何ですか?

面接官は、受験生が「なぜ公務員を選んだのか」に注目して回答を聞いています。特に「安定しているという理由だけで公務員を選んだのではないか」という点は、面接でもっとも重視して見られているポイントの一つです。公務員を選んだ理由については、必ず「安定性」以外の回答を準備しておきましょう

なおその際、公務員の良い点を押し出すために、民間企業に対するネガティブな表現を使用することは避けましょう

【回答例】
私が○○市職員を志望したのは、○○市の人々の生活を支え、地域社会へ直接貢献したいという理由からです。○○市の職員として地域社会への貢献に携われることに大きな魅力を感じます。例えば、地域のインフラ整備や福祉サービスの向上に関わることで、地域の人々の生活を支えられると考えております。私も、○○市職員として、その一助になりたいです。

数ある自治体の中から、なぜ当自治体を選んだのですか?

面接官は「多くの自治体や官庁があるなかで、なぜうちの自治体を選んだのか」という点についても、公務員を選んだ理由と同様に注目しています。

特に、「地元」という理由だけで、実際の政策や課題については何も知らないなど、その自治体を選んだ理由に説得力がなければ、せっかく合格にしても、併願している官庁や他の自治体の方が志望度が高いのではと疑問を持たれてしまうでしょう。

受験する自治体については、事前によく調査し、面接官が納得できる回答を用意しておく必要があります。

【回答例】
私が○○市を選んだのは、生まれ育った地元への愛着と、地元地域が抱えている○○という課題を解決したいという強い想いがあるからです。私が生まれ育ったこの地域には深い愛着がありますが、現在○○市は、○○という課題を抱えています。私は、これらの解決に向けて○○市が推進している環境保全や教育改革に関心があります。自分も○○市の職員としてこれらのプロジェクトに参加し、地域の発展に貢献したいと思い、○○市を志望しました。

希望する分野や取り組んでみたい仕事はありますか?

その自治体を選んだ理由同様、受験生が、どういった分野に興味を持って、その自治体を志望しているのかを問うための質問です。ここで具体性のある回答ができれば、他の受験生と差別化できるだけでなく、志望度の高さもアピールすることができます

【回答例】
私が取り組みたいのは、既存の地域資源を活かした地域の活性化です。大学時代に市内の空き店舗を活用したイベント企画を行い、地域経済の活性化に寄与しました。この経験から、人口が減少傾向にある自治体でも、既存の地域資源を工夫して有効活用することで、経済を活性化できることを学びました。私は○○市の職員として、地域経済の活性化に取り組みたいです。

これまでに頑張ってきたことはありますか?

受験生が「これまでにどういった経験を積んできたのか」「その経験から何を学んだのか」の具体的なエピソードを通して、受験生の人柄や能力を判断するための質問です。学生の場合、「学生時代に力を入れたこと(いわゆるガクチカ)」を回答しましょう。このとき伝える経験は「部活の○○大会優勝」などの華々しい内容である必要はありません。そのときどのよう考えでどのような工夫をしたのか、結果的に何を学んだのかを伝えることが重要です。

【回答例】
大学時代は環境ボランティアに関する団体を立ち上げ、地域の清掃活動をしました。最初は参加者も少なく実施が困難でしたが、積極的に広報活動を行ったり、地域との連携を強化したりすることで、多くの参加者を集めることができました。この経験から、困難に直面しても諦めず、目標達成のために努力する重要性を学びました。

過去の失敗談はありますか?

面接官は、受験生が「困難に直面したときどう振舞うのか」「失敗から何を学んだのか」を知りたくて、失敗談について質問しています。失敗が少ない、大きな失敗をしていないことが重要なのではなく、「その失敗からどのように成長したのか」を問われていることに注意して回答を考えましょう。

【回答例】
大学でのサークルで、メンバーの意見が分かれてしまい、サークル活動が停滞した経験があります。私はコミュニケーション不足が原因だと気づき、サークル内での意見交換の場を設けることを提案しました。その結果、チームワークが改善し、活発なサークル活動を復活させることができました。この経験から、意見の食い違いを乗り越えるためのコミュニケーションの重要性を学びました。

これまでの経験をどのように公務員の仕事に活かせますか?

特に民間企業での勤務経験がある転職組の受験生がよく聞かれる質問です。民間企業の社員と公務員では働き方や業務内容など異なる部分も多いですが、共通して求められる能力もいくつもあります。前職の経験で培った能力を、面接官に伝えることで、新卒者との違いをアピールすることが重要です。

【回答例】
私は前職での経験を通じて、バックグラウンドの異なるメンバー間で調整することの難しさとチームワークの重要性を学びました。特に、複数部門をまたぐプロジェクトのチームリーダーを経験した際は、異なる部署のメンバーとの協働を通じて、多角的な視点と、柔軟な調整能力を身につけました。これらの経験は、○○市の職員としても、多様な部署や地域住民との調整を円滑に進めるために活かすことができると考えています。

自己PRをしてください。

受験生がどういった強みを持った人物なのかを知るための質問です。自己分析で見つけた自分の長所を面接官にアピールしましょう。一般的には1分間で話せる程度の長さ(300字程度)で構成するのが適切といわれています。

また、自己PRに説得力を持たせるためには、➀「結論(自分の強み)」→➁「その裏付けとなるエピソード」→➂「そこで得た成果」の順で組み立てることが重要です。

【回答例】
私の強みは責任感の強さです。大学時代に部活動のキャプテンを務めた際は、大会に向けてチームをまとめていく必要がありました。途中、チームがまとまらずに、挫けそうになったことも何度もありましたが、目標達成のために、責任感を持って諦めずに取り組みました。結果として、チームは大会で優勝し、メンバー間の絆も深まりました。この責任感は、公務員として直面する様々な課題に対しても、諦めずに取り組むための土台となると考えています。

公務員試験の面接の重要性

近年の公務員試験では、受験生の人物や人柄が以前よりも重視される傾向にあります。特に、地方公務員試験では、国家公務員試験以上に面接試験が重視されています。

例えば、下記の表は「国家公務員一般職」と「千葉県職員の上級試験の一般行政A」の各試験科目の配点比率を比較したものです。

筆記試験の配点率論文試験の配点率面接の配点率
国家公務員の一般職(大卒程度)の行政区分約67%約22%約22%
千葉県職員の上級試験の一般行政A約28%約14%約57%

千葉県の面接の配点率が、国家公務員と比較して2倍以上となっていることが分かります。

加えて、注意したいのは、千葉県の受験案内に「最終合格者は、第2次試験の成績に基づいて決定し、第一次試験の成績は反映されません。」と記載があることです。つまり、筆記試験でいくら高得点を出しても、筆記試験通過後は、実質的に面接試験100%の比率で最終的な合否が決定されます

このように、近年の公務員試験では、面接試験が大きな比重を占める傾向にあるため、入念な事前対策が欠かせません。

公務員試験の面接タイプごとの特徴と対策ポイント

公務員試験の面接タイプは主に3つに分けられます。それぞれ順番に見ていきましょう。

個別面接

「個別面接」とは、各受験生が個別で受けるタイプの面接です。受験生1人に対して、面接官が複数人付き、各面接官が、担当分野や、気になったポイントについて順番に質問していきます。「個別面接」は受験生の人物や人柄がもっとも丁寧に判断される試験といえるでしょう。

例えば、国家公務員一般職の人事院面接がこの「個別面接」に該当します。面接時間は20分から30分程度が目安で、各省庁の個別面接や地方自治体の個別面接も、同程度の時間で実施されることが多いです。

個別面接の対策ポイント

・事前に提出した「面接シート」を深堀りしつつ進められることが多いので、「面接シート」に記載した内容の多角的な想定問答を準備する

・事前に提出した「面接シート」以外から突発的に質問されるケースにも備えて、繰り返し模擬面接を行う

集団面接

「集団面接」とは、複数人の受験者に対し、複数人の面接官が付いて、合同で実施されるタイプの面接です。国家公務員試験における官庁訪問や、地方公務員試験の人物試験で実施されることが多いです。面接官からの質問に対して、受験生が挙手制で回答するパターンや、面接官からの指名制で回答するパターンがあり、方式は受験先によって異なります。

個別面接と比べると、各受験生の持ち時間が少なく、各質問に対する深堀りもされない傾向があります。集団面接により最終合格が決定するパターンは少なく、個別面接前のネガティブチェック的な意味合いで実施されることも多い試験といえるでしょう。

集団面接の対策ポイント

・質問に対して、結論から端的に分かりやすく回答する訓練を行う
・他の受験生と比較されやすいため、面接中の身なりや立ち振る舞いについても注意する
・無理にアピールするというよりは、大きな減点につながらないよう言動に気を付ける

集団討論(グループディスカッション)

「集団討論」とは、与えられた課題やテーマについて、決められたグループ毎に討論を行い、意見をまとめていく過程を見られる試験です。討論中の様子から、受験生の協調性などが測られています

全員が会話に参加できていないと、発言していない受験生だけではなく、活発に発言している受験生にもマイナス評価が与えられる傾向がある点が特徴。一方で、受験先によっては、「発言しないメンバーに対し、発言を促すことは控えてください」といった指示が事前にされる場合もあります。そのため、グループのメンバー全員が、自主的に発言しやすい雰囲気を作ることが大切です。

まとめた結論の正しさよりも、意見をまとめていく過程が重視される試験といえるでしょう。

集団討論(グループディスカッション)の対策ポイント

自身の意見を短時間でまとめて言葉にする訓練を行う
・受験生仲間などと協力して、模擬集団討論などを行う

公務員試験の面接に受かる人の特徴

公務員試験の面接では、突出した強みがある人よりも、一緒に働くうえで問題が少ない人が選ばれやすい傾向にあります。この章では、公務員試験の面接に受かる人の特徴について3つの観点で見ていきましょう。

コミュニケーション能力が高い人

公務員の仕事はチームで進めることが多く、一般の人と交流する機会もあるため、人と接することが多いです。そのため、どんな相手であっても円滑にコミュニケーションできる人が求められています。

面接試験では、面接官に対して、自身のコミュニケーション能力をアピールすることが重要です。

ストレス耐性がある人

公務員の仕事は、場合によっては肉体的にも精神的にもストレスにさらされることがあります。例えば、時期によっては非常に多忙となり、夜遅くまで残業が続くことがあります。また、配属部署によっては、さまざまな事情で配慮が必要な市民の方々と接する機会も多くなり、心理的な負荷がかかる場合もあるでしょう。

そのため、心身ともに丈夫で、ストレス耐性があるとアピールすることが、面接試験に受かるために重要です。

真面目で誠実な人

公務員として業務を円滑に進めるためには、誠実な人柄によって、周囲から信用されることが必要不可欠です。

公務員は人のために貢献する仕事です。しかし一方で、税の徴収などの国民・住民に一定の負担が発生する業務や、住民からの理解が必要となる業務も多数あります。こういった業務を円滑に進めるためには、真面目に誠実に業務に取り組み、住民から信用される人物となる必要があるでしょう。どのような人柄で、周囲にどのような第一印象を与えるかは、面接試験で厳しくチェックされています。

公務員試験の面接対策における重要ポイント

公務員試験の面接対策で重要なポイントを3つの観点でご紹介します。

面接カードの対策もしておく

面接カードとは、民間でいう「ES(エントリーシート)」です。提出するタイミングは受験先によって異なりますが、主に2次試験以降の人物試験で使われます。記入する内容としては、志望動機、取り組んでみたい分野や仕事、これまでに頑張ってきたこと、自己PRが多いですが、こちらも受験先によって相違があります。

民間企業との一番の違いは、筆記試験があるため、面接カードによって書類選考が実施されるケースが少ないことです。そのため、詳しい内容は面接で伝えることを念頭に置いて、面接カードの内容は分かりやすく簡潔に記載しましょう。面接当日に、深堀りされた際の答えやすさも意識して作成できるとなおよいでしょう。

求められる人物像に沿った回答の仕方を用意する

前述のとおり、面接に受かりやすい人の特徴は「コミュニケーション能力が高い」、「ストレス耐性がある」、「仕事に真面目で誠実な人柄」の3つです。これに加えて、応募する自治体が取り組んでいる政策内容を調査することで、自治体がどのような人物を求めているかもわかってくるでしょう。

これらを念頭に自己分析を行い、自分の強みや経験が、志望先で具体的にどのように発揮できるのかを考えていくと、回答の仕方が定まってきます。もちろん嘘をつく必要はありませんが、求められる人物像を理解したうえで、自分の強みや経験を見つけることが大切です。

志望先が求めている人物像を理解し、求められる人物像に沿った自己アピールを行うことが合格への近道といえます。

指導してもらいながら練習する

筆記試験の対策は独学でもできますが、面接対策は1人では厳しいと言わざるを得ません。特に、人物試験が重視されている近年の公務員試験の傾向を踏まえると、面接対策は、対策の仕方を知っている講師やプロに見てもらいながら進めた方が効率的でしょう。

面接対策はハローワークでも行っていますが、公務員試験に特化しているわけではないため、場合によっては効果をあまり感じられないかもしれません。公務員試験の面接対策においては、公務員試験予備校への通学や、予備校が実施している通信講座の利用をおすすめします。

特に通信講座クレアールの公務員コースでは、講師の指導をマンツーマンで受けることで、確実にステップアップすることができます受講生一人ひとりに講師が設定される担任制なので、面接対策において苦手な部分の克服やアピールすべき部分の整理を一貫したアドバイスとともに進められるでしょう。

公務員試験では面接の対策方法が最重要

公務員試験では、筆記試験対策ももちろん重要ですが、最終的な合否においては、それ以上に面接試験対策を重点的に行うことが大切です。特に、近年の公務員試験では人物が重視される傾向にあります。筆記試験を好成績で突破できたとしても、面接対策が不十分だったために不合格になるというケースも珍しくありません。

面接は、試験の特性上、1人で対策するのがどうしても難しい試験です。公務員試験の面接対策について不安がある方は、予備校の利用を検討することをおすすめします。通信講座クレアールの公務員講座では、長年の指導実績で蓄積されたノウハウと、マンツーマンのサポートで、合格への最短ルートに導きます。ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。

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