主に社会人を対象とした学習アドバイスの続きです!
- 自分の標準学習時間を決めること
- まずは全範囲を終わらせること
- 全ての教材を可能な限り繰り返すこと
- 答練の点数は気にせず、全ての答練を全部解くこと(←本記事はここ)
- 基礎テキストと基礎問題集を重視すること
答練の点数は気にせず、全ての答練を全部解くこと
予備校では「答練」と呼ばれるテストが用意されています。
答練は、一般的に「基礎答練(テキストレベルの問題)」、「応用答練(テキストレベル+応用的な問題も含む)」、「直前答練(テキストレベルを超える問題及び出題可能性が高い問題を含む)」、公開模試(その年の出題予想に即した問題を含む)といった区分であることが多いようです。
言うまでもなくこの「答練」を解くことは非常に重要です。
答練とは答案を作成するための練習であるため、答練を解くことなしに本番の試験を解くことは限りなく不可能といってもいいでしょう。
ということで、予備校が用意する答練は全科目、全て解ききる、ということが必要になります。
実際に解いたことがある方はよくご存じのように、この答練を解くことはとてつもなく時間がかかります。
時間は実際の本試験に合わせ、論文答練であれば2時間(会計学は3時間)に設定されていますので、解くだけで超大変、さらに解説を見て復習するだけで、5~6時間くらいかかることもあるでしょう。
さらに、答練も前回の「繰り返し」に関する投稿同様に、1回解くだけでは不十分であり、最低3回(さすがに8回は無理でしょう)、苦手な論点や点数が低い回であれば何度でも繰り返してほしいものになります。
ということで、本試験までに、全ての答練を少なくとも3回は繰り返せるよう、予定を立てておくことをお勧めします。
ここからは限りなく私見になりますが、答練のおすすめの解き方を書きたいと思います。
点数は気にしない
答練の点数はまったく気にしなくてもよいと思います。
答練を初めて受けるような初学者や復習ができていない場合は点数が低くなるのが当たり前。その場合、モチベーションにも影響するかもしれません。私も受講生時代、連結の問題を2回連続で0点取って落ち込んだ記憶があります笑。低い点数でも全く気にすることなく「ふーん」という感じで流すようにしましょう。0点上等です。
最初に何点取ったかよりも、3回目に解いたときに合格点以上が取れているか、を重視するのが良いと思います。
答練の点数というのは実はけっこうブレます。
たまたま見たことあるような問題であればものすごく高得点になり、逆も然りです。1つの答練を極めるというより、最終的に全範囲にわたって「負けないレベル」になっていることが大事です。
必ず基礎テキストに戻って復習する
次回詳しく触れますが、この「基礎テキストに戻る」という復習は非常に重要です。
基礎的な問題について点数が取れなかったということは基礎テキストの復習が足りなかったという可能性が高いです。
よってテキストの記載がそのまま使えるような問題は、「○○答練第○回出題」といったような印をしっかりテキストの該当箇所に付けておきましょう。後からテキストを復習するときに記憶がよみがえりやすくなります。
テキストに記載がないような応用的な問題も出題されますが、それでも該当する章の白紙部分等に、出題内容と解答を要約して書き込んでおくことも有益です。
(時間が無い方向け)ちょっと考えて、わからなければすぐ答えを見る
上記の通り答練は非常に時間がかかるものですが、全然わからない答練を無理やり考えながら2~3時間かけて解くのは時間がもったいないです。そこは割り切って、ちょっと考えてわからなければすぐ答えを見、解法を理解したほうが効率がよいでしょう。
一般的に、答練の解説はかなり丁寧に作成されているはずなので、解説の解法が理解できなければテキストの理解が弱いということが考えられます。よって基礎テキストをしっかり復習すると同時に、講師に質問すべきでしょう。
繰り返しですが、最初がどうであれ、基礎テキストに戻って復習をして、3回目に解いたときに合格点以上が取れていれば問題ありません。
資格試験においては、知識がないのに時間をかけて深く考えてもほぼ意味がありません。考える時間は合格後にたくさんあります!
(時間が無い方向け)理論科目の答練は、まずはちょっと考えて解答を見るだけでOK
これは本当に時間が無い方向けですが、理論科目の答練、特に監査論や企業法は解答行が70行ほどもあり、書くのがものすごく大変です。
よってまず問題を見て、ちょっと頭の中で解答を組み立てたら、すぐに答えを見て方向性があっていたかどうか、確認する方法が考えられます。復習が十分でない状態で理論の答練を2時間頑張って書くよりも、さっさと復習をして解法を理解したほうがよいでしょう。
このやり方だと、理論科目の論文答練は、復習まで含めて1時間程度で終わり、非常に効率的です。
ただしもちろん、本番に備えてペンで書く練習は必要です(3回目に解いたときに実際にペンで書く等が考えられます)。
「答練」は全て解く。何度も解き直す。テキストに戻る。しっかり復習する。これが大事です!