「外貨建取引」を苦手にする人は多い。
簿記2級商業簿記で質問の多い分野の一つが「外貨建取引」です。
・為替差損益の借方/貸方が分からなくて混乱する
・為替予約ってなに?
この疑問を持つ方は多いと思われます。
今回は外貨建取引について整理してみましょう。
為替差損益は「損得」で考えよう
為替差損益を考える際、「損なのか・得なのか」をまず考えてみましょう。
例:Aさんは2ヶ月後にニューヨークに行くため、現地のホテルを1泊200ドルでネット予約しました。決済はカードでいますぐ支払うか、2ヵ月後に現地で支払うかの二択です。
この原稿を執筆時(2026年2月現在)、為替レートは円安基調にあります。
現在のレートが1ドル=150円、仮に2ヵ月後のレートが1ドル=160円とします。
予約時に決済すると150×200=30,000円、現地決済では160×200=32,000を支払うことになります。
2ヵ月後の現地決済の方が2,000円損をすることになります。これが為替差損益の考え方です。まずは日本円に換算して、損なのか得なのかを考えてみましょう。
3.外貨建取引の裏ワザ:試験では解答用紙を見てみよう。
次は問題を解いてみましょう。
資料

設例:上記の①②に入る金額を答えなさい。前T/Bの現金の中には米ドルが10ドル含まれている。米ドルは1ドル=130円で記帳されており、期末日時点のレートは1ドル=150円となっている。
解答用紙を眺めてみよう
まずは裏ワザ(?)の紹介から。
設例の後T/Bで為替差損益が貸方側にあることから、解答用紙を眺めるだけでも為替差損/差益を判断できます。今回は「差益」です。
損益計算書作成問題も同様です。営業外収益・費用に「為替差益」「為替差損」と記されているので、そこから判断してみるのも手段の一つです。
解答用紙に思わぬヒントが転がっているのも簿記の特徴です。
為替差損益を求めよう
帳簿上は1ドル=130円で記帳されていますが、期末日時点のレートは1ドル=150円です。
この差20円に保有する10ドルをかけた200円が②為替差損益の額となります。
現金は為替差損益の額を加減するだけ
①現金は、前T/Bの10,000円に上記の200円を加えた10,200です。
現金10,000円から記帳時換算額の1,300円を引いて、期末換算額の1,500円を足して求める方法もありますが、筆者は為替差損益を加減して求める方法を推奨します(手数が少ない方が覚える手順も少なくて済みます)。
まとめ
外貨換算は理解してしまえば比較的簡単に正答が見込める箇所です。是非とも得意分野にしましょう。
特に簿記1級・会計士までを考えている方は、差がつきやすい箇所となるので苦手意識を持たないように今のうちから慣れておきましょう。(海外子会社を連結する問題がよく出題されます)


