4~6月は繁忙期のためすっかり間が空いてしまいました。ここからまた定期的に投稿していきたいと思います!
本稿は主に社会人を対象とした学習アドバイスの最後の項目です。
- 自分の標準学習時間を決めること
- まずは全範囲を終わらせること
- 全ての教材を可能な限り繰り返すこと
- 答練の点数は気にせず、全ての答練を全部解くこと
- 基礎テキストと基礎問題集を重視すること ←ココ
基礎テキストと基礎問題集を重視すること
前回記載の通り、基礎テキスト、基礎問題集、そして答練を繰り返すことは非常に重要となります。
そしてさらに大事なのが、「基礎テキスト&基礎問題集の繰り返し」となります!
何を当たり前のことを、を思われるかもしれませんが、これは受験生の皆様に常に強調したいポイントです。というのも、学習経験が長く知識も豊富な方であればあるほど、「最近、基礎テキストを見ていない」ということが多いからです。
つまり答練や応用的な問題ばかり解いている、ということになります。
冷静に考えると、答練や応用的な問題「だけ」解いていてもダメだと容易に気づけるでしょう。答練は非常に範囲が狭い分野からの出題であることが多く、網羅性という意味では心もとないからです。
資格試験では基本的な分野から出題されることはよくあります。そして基本的な分野、他の受験生が取れる分野は、絶対に落とすことができない問題となります。
そういった問題は当然ながら基礎テキスト&基礎問題集に掲載されていますので、それらを繰り返す必要があります。
上級者はつい「基礎テキストの内容は完璧に理解しているので、見る必要はない」と思いがちですが、資格試験において基礎テキスト&基礎問題集を「卒業する」ということはないと考えておいた方が良いでしょう。試験直前まで繰り返す必要があります。
以下「基礎テキスト・基礎問題集」の取り組み方への留意点です。
答練を解いたとき
答練を解いたあとに復習をする場合、必ず基礎テキストに戻って確認するようにしましょう。基礎テキストに掲載されている内容が答練にそのまま出題されたのであれば、そこをしっかり目立つようにマーク等行い、○○答練○回という風に書き込んでおきましょう。
また、答練ではテキストに記載が無い内容も出題されますが、その場合もテキストの該当する章の余白に答練の内容を要約して書き込んでおきましょう。
このように答練の内容をテキストに記載しておくことで、別途テキストを通読するときに記憶がよみがえり、知識が定着しやすくなります。
基礎テキスト・基礎問題集の通読時間を学習スケジュールに組み込んでおく
以前にも触れましたが、基礎テキスト・基礎問題集の通読時間を毎日設けておくことがよいです。
一例ですが、私は曜日ごとに以下のように基礎テキストを読むことを決めていました。
通勤電車で
月:監査論
火:企業法
水:財務諸表論
木:経営学
金:租税法理論
家で
月~水:簿記
木~金:管理会計
まとめ
①基礎テキスト・基礎問題集は「卒業」してはいけない。最後まで繰り返す。
②答練を復習するときは必ず基礎テキストに戻って書き込む。
③基礎テキストを定期的に復習する時間を設ける。
さて、これで主に社会人を対象とした資格試験勉強法は終わりです。これまでの内容は正直、普通というか、特に真新しい無いことはなかったのではないかと思います。
資格試験においては当たり前に求められることを当たり前に行うことが大事です。常識を覆すような、画期的な勉強法というものは存在しません。
また試験範囲が膨大である以上、長期的な目線を持ち、ある程度まとまった時間をかける必要もあります。これを短縮できるような奇抜な方法というのもありません。
基本に忠実に、他の人が取れるところを落とさない。この考えを常に持ち、粘り強く学習を進めていただければと思います。
また、こういった勉強法の本やブログ、さらに合格体験記を読む際に注意したいことがあります。それは、「他人の成功体験は自分に当てはまらない」ということです。
人にはそれぞれ自分に合ったやり方というのがあります。またその人が置かれた環境や条件も自分と異なります。ですので、大事なことは、よさそうと思ったやり方は試す、そして合うならしっかり継続する、ということです。
常に他人の方法に依存し、他人の方法を鵜呑みにして、それに固執するようなやり方はNGです。自分で考える、他人の意見は取捨選択する、ということが必要になります。
言い換えれば、トライ&エラーを繰り返し、自分なりの方法を確立する、ということです。
勉強方法編は以上となり、次回以降、公認会計士のキャリアやモチベーションについて書いていきたいと思います!