みなさん、こんにちは。日々のお仕事や資格試験の勉強、本当にお疲れ様です。
「人材不足だ」「求人を出しても応募が少ない」といった声を耳にする昨今ですが、実は採用の現場では少しずつ変化の兆しが見え始めています。さらに今後は、就職活動中の求職者を守るための新たなルールも企業に義務付けられます。
今回は、「採用現場の変化」と「法律改正の動き」を切り口に、社会がどのように変わろうとしているのかを一緒に見ていきましょう。
2027年の新卒採用、「完全に売り手市場」が65%に急減 民間調査
【2026年7月29日 日本経済新聞より(抜粋)】
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC2893G0Y6A720C2000000/
就職情報サービスのキャリタス(東京・文京)は2027年卒の新卒採用に関する企業調査の結果を発表した。就活市場について「完全に売り手市場」と答えた企業は64.9%で26年卒を12.8ポイント下回った。(以下省略)
報道された内容によると、ポイントは次の3点です。
- 本調査は、2026年6〜7月、全国の主要企業1022社からの回答を得た内容である。
- 「完全に売り手市場」と回答した企業は、2024年卒以降は70%を超える水準が続いていたが、6年ぶりに減少に転じた。
- 一方で、内定者の計画数を「充足できる見込み」とした企業の割合は19.1%にとどまった。
シビアな目で選び合う時代へ
ニュースから読み取れるのは、これまで続いてきた「完全に売り手市場」という状況が少し落ち着きを見せ始めているということです。しかし、だからといって企業が採用しやすい状況になったわけではありません。
各種調査によると、いまの学生は「安定している会社」や「給料の良い会社」を重視する傾向が強まっています(※1)。それを受けて企業側も初任給を引き上げる割合が過去最多を記録(※2)。
「優秀な人材を確保したい会社」と「より高い給料で自分にあった会社を選びたい学生」が、お互いにシビアな目で「選び合う」時代になってきていると言えます。
※1:マイナビ2027年卒大学生就職意識調査(株式会社マイナビ)
※2:2026年度決定初任給調査(産労総合研究所)
就活生や求職者を守る新たなルールの登場
求職者は、給料などの待遇面以外にも企業の将来性や社風、そしてコンプライアンスに対する姿勢もチェックしています。
その中で、ぜひ知っておきたいのが「求職者等に対するセクシュアルハラスメント防止」、いわゆる「就活セクハラ防止」の法整備です。2026年10月、すべての企業に対して防止措置を講じることが義務付けられるようになります。
実は、厚生労働省の調査によると、就職活動中にセクハラを経験した学生は約3割にものぼります(※3)。これまで、すでに働いている社員を守るためのルールはありましたが、採用前の学生や求職者は法的な保護が手薄な状態でした。
今後も人手不足が続く中で「何とか自社に入ってほしい」という企業の焦りが、OB・OG訪問時やインターンシップ時における行き過ぎた行動につながり、セクハラを助長してしまうことも考えられます。
そのため、採用担当者だけでなく、現場の社員一人ひとりが正しい認識を持つことが求められているのです。
※3 令和5年度 職場のハラスメントに関する実態調査報告書(厚生労働省)
個を尊重する姿勢が信頼の土台になる
就職活動中に不快な思いをした企業で働きたいと思う人はいないでしょう。
冒頭のニュースでお伝えした通り、徐々に「売り手市場」が変化しつつあるとはいえ、企業が求職者に対して優位に立ってよいわけではありません。
企業にとっても学生にとっても「選び合う」時代だからこそ、入り口の段階でいかにフェアに対応し、個人を尊重できるかが、その後の入社や定着、活躍を支える土台になります。
これは、規模に関わらず、すべて企業に共通する重要な視点です。
まとめ
採用市場の変化と就活セクハラ防止措置の義務化は、社会全体が「働く前の段階から人を守る」という方向へ進んでいることを示しています。単なる法律の対応ではなく、企業が一人ひとりをどう尊重するかが問われる転換点だと言えるでしょう。
各種資格取得を目指され、勉強をされているみなさんにとって、こうした「人を大切にする社会」を目指すためのルールの変化を知っておくことは、ご自身の求職活動や今後の資格の活用にも大切な視点になるのではないでしょうか。
是非お役立ていただければ幸いです。


