『大人の学び』について

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はじめに

 2023年も6分の1が終わろうとしていますが、皆さんいかがお過ごしですか?私は、先日とあるアーティストのコンサートに足を運びました。声出しが解禁となってから初めてのコンサートで、歓声に包まれる会場の雰囲気を久しぶりに体感し、大きなパワーを貰ってきました!
 さて、今回は「大人の学び」をテーマに、社会人が学ぶことの意義について考えてみたいと思います。一昔前は、新卒で入社した会社を定年まで勤めあげ、退職後は国から支給される年金で悠々自適に暮らすという人生の青写真がありましたが、今や、老後に国からの補助のみを頼りに生活することは難しく、生活していくためには個々人の努力と工夫が求められる時代です。そこで、このような時代を生き抜くために、私たちが取り組むべきことは何か、今一度考えてみたいと思います。

コロナ禍を経て

 コロナ禍を経て、日本の経済は大きく変化しました。度重なる行動制限により業績不振に陥った企業が多く、大量の失業者が生じました。一方、働き方という観点では、「在宅勤務」や「フレキシブル・ワーク」が浸透するなど、自由度が高まりました。その結果、通勤が無くなり、これまでの通勤時間を利用して資格試験の勉強や副業を始める方が増えてきました。
 さらに、現代のテクノロジーの進化は目覚ましく、社会において頻繫にゲームシフトが生じています。定型的な作業はAIに取って代わられるという話を聞いたことがあるかと思いますが、スーパーやコンビニエンスストアなどでそのような事象が既に発生し始めています。分かりやすい事例として、「セルフレジ」を思い浮かべてみましょう。セルフレジ用の機器に、客が自ら購入した商品のバーコードを読み取らせて支払まで完了することで、店員が一切手を加えることなく精算が完結します。
 つまり、現代において、一度就職してしまえば定年まで安泰ということは無く、仮に就職先が見つかったとしてもその会社がいつまで事業を継続できるのか、先行きは不透明です。したがって、個々が自らの頭で考えて、自分自身をプロデュースすることで価値を高め、変化の激しい時代においても存在感を発揮できるよう、努力や工夫をすることが求められます。

100人に1人の人材になる

 さて、個々が自らの価値を向上させる必要があると述べましたが、具体的にはどうすれば良いのでしょうか?資格試験の勉強を始める、趣味を極める、学び直しで教養を高めるなど様々な方法が思い浮かびますが、いずれにおいても、「100人に1人の人材」を目指す意識で取り組むと良いのでは無いかと思います。100人に1人ですから、選ばれし稀有な存在を目指しましょうという訳では無く、もう少し気楽に、「自分が興味を持てる分野」について、その辺の人には負けないくらい、掘り下げて極めてしまいましょう!ということです。自分の好きなジャンルで良いので、スポーツやグルメなどでもアリです。大切なことは、何か特定のものを徹底的に追求するということで、一見何にも繋がらないようなものであっても、深めると思いがけない出会いがあったり、時にはそれが仕事に繋がったりする可能性だってあるのです。

私の体験

 私は、地方公務員時代に、このまま公務員としてゼネラリストの道を極めるべきか、何か専門分野を持つべきか悩みました。その時期に、税務業務を担当していたことから、仕事にも直結する「税・会計」の世界を覗いてみたいと思い、興味本位で簿記3級の勉強を始めました。初めは理解に苦しみましたが、勉強を継続するうちに「会計」の奥深さとパズルのような面白さに魅了され、この道を極めたいと強く思うようになり、会計士試験の合格まで約2年半に渡り勉強を継続しました。
 社会人2〜3年目頃は、仕事に迷いが生じ始める時期で、私が簿記の勉強を始めたのも2年目に入った頃でした。当時の私は、将来に対する漠然とした不安を抱えながら、沢山の本を読み漁り、様々な影響を受けた結果、何か手に職を付けなければという思いから、心理カウンセラーの道を考えました。早速、心理学に関する本をいくつか読み、コーチングの体験講義を受講したのですが、体験講義で少し違うと感じたことから、方向転換することにしました。そして、最終的に辿り着いた先が「会計」でした。
 このように、自分が進むべき道、学ぶべき分野はすぐに見つかるものでは無いかもしれませんが、自分をしっかりと見つめ直し、考え抜いて出した結論に向かって、正直に行動してみることが大切です。信頼できる友人や先輩に相談するのも良いかもしれません。トライアル・アンド・エラーを重ねることで、自分が本当に学びたい分野、取得したい資格、深めたいものが見えてくるはずです。自分は将来どのようになっていたいのか、それを実現するためにはどうすれば良いのかという視点で考えてみましょう。

変化の激しい時代を生き抜くために

 私が、働きながら会計士試験の勉強をしていた頃は、リモートワークを取り入れている企業はほんの一握りで、自分がリモートで働くなど想像もしていませんでした。しかし、今は働き方を広く選べる時代で、リモートワーク可能な会社がかなり増えています。リモート勤務の場合、移動時間を節約できるため、その分自己研鑽により多くの時間を割くことができるという良さがあります。しかし、裏を返せば、浮いた時間をただ漫然と過ごしてしまう人と、目的をもって有効に使う人との間に大きな差が生まれることになるのではないでしょうか。もちろん、時間の使い方は人それぞれですし、のんびりと過ごすことも時には大切ですが、不確実な未来に向けて、日々アンテナを張り、柔軟に対応できるように最低限の準備をしておくことはとても大切です。特に、社内の閉じられたコミュニティだけでなく、趣味などを通じて、外部のコミュニティと繋がりを持つことは、自分の視野を広げるきっかけになりますので積極的に取り組んでみましょう!

おわりに

 今回は、「大人の学び」をテーマに、私が皆さんへお伝えしたいことを自由に記載させていただきましたが、いかがでしたでしょうか。学ぶと言っても、大人の場合、試験のための勉強だけでは無く、趣味を深めるための学びや、教養を深める学びなど、様々なものがあります。誰かに強制されるものでは無いので、沢山の選択肢の中から興味の赴くままに自分の深めたい分野を見つけてみてはいかがでしょうか。

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