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公認会計士の魅力と可能性(前編)

 皆さんは公認会計士試験に合格した後、どのようなキャリアプランをお考えでしょうか。
私はなんとなくですが、合格したら監査法人で働くものだと思っていました。
しかしながら、監査法人の仕事がどういったものであるか、どういった働き方であるのかなどはあまり具体的なイメージを持っていませんでした。

今は目の前の試験に合格することが最優先ではあることは間違いないと思いますので、合格してからのことはまだそこまであまり考えられていないという方もいらっしゃるかと思います。ただ、公認会計士の仕事がどういった仕事であるのかその魅力を知っておくことや、公認会計士になった後にどういったキャリアの可能性があるのかを知っておくことで、勉強のモチベーションの一つにもなるかと思いますので、今回は公認会計士の仕事の魅力や可能性を少しご紹介できればと思います。
公認会計士の合格者の大半の方はまずは監査法人で働くことになるかと思いますので、今回は前編ということで、監査法人での仕事や魅力についてご紹介したいと思います。

目次

①監査法人での仕事

監査法人の働き方

 私が勤務していた監査法人は9:30から17:30までの7時間勤務でした。
フレックス制ではありませんが、9:30始業のため一般的な会社に比べて朝はゆっくりだと思います。それに加えてコロナ禍に入ってからはフルリモートでしたので、子どもを保育園や幼稚園に送って行ったとしても、余裕をもって業務を開始できていました。また、休憩時間も自分で設定することができていたため、業務時間中に子どもの保育園のお迎えにいく等、フレックス制ではないですが、かなりフレキシブルな働き方ができていました。
ちなみに私はコロナ禍に入って海辺に引っ越しました。引っ越してからは朝方サーフィンをしてから仕事を始めるといったこともしておりました。繁忙期でないときは朝の時間はそれくらいの余裕があったりします。

4月から5月にかけては繁忙期のため、誰も彼も皆、忙しい状況になりますが、それ以外の時期については人によって(どの監査クライアントを担当するか等によって)、忙しいタイミングが異なります。
4月、5月の繁忙期は本当に忙しいですが、みんなアドレナリンがフルに出ているような状態なのでお祭りのような気分になってきてそれはそれで楽しかったりします(個人の感想です)。

入社時研修は1ヶ月半

 私のいた監査法人では、入社時の研修が1ヶ月半程度ありました。
主にグループワークが中心で実際の監査のシミュレーション研修をしたり、職業倫理やプロフェッションとして働く上で必要な知識を身につけたり、ディスカッションしたりします。
正直、もう少し短くてもいいんじゃないかと思わないことはないですが、結構長い期間研修をやるので、いろんな同期と話す機会がもて、同期同士の結びつきが強くなります。また、社会人経験者も大学卒業したての人も同じように研修を行うため、割と年齢関係なく仲良くなることができました。

入所して1〜2年目の業務

 大手監査法人は大体どこも2月入社となる場合が多いのかと思います。
2月に入社をすると、そこから1ヶ月半程度の研修を終えた後、現場に投入され、いきなり繁忙期を迎えます。そして、右も左もよくわからないまま、大量の監査調書を作ることになります。
1年目は確認状の手続きを任されることが多いかと思いますが、その他にも実証手続きを中心に色々な監査調書の作成をすることになると思います。
繁忙期が終わると、担当する監査クライアントの内部統制の理解を進めていって、1年経つ頃には一通りの監査のサイクルをなんとなく理解して、新たな入所者に対してOJT的に教えていくということになります。
また、人によっては、1年目からリクルートメンバーとして、監査業務と並行してリクルート活動を行うという方もいます。

②監査法人の魅力

成長機会の提供が多い

 監査法人の仕事はその名の通り、監査業務を行うのですが、監査業務ばかりしているのかというと、実はそうではありません。当然、監査法人ごとの違いやどの事業部や監査チームにアサインされるか、本人の希望等、人によって差はあるかと思いますが、監査業務以外の業務へのアサインも行っています。

私がいた監査法人・事業部では本人が希望すればアドバイザリー業務へもアサインをしたり、新しいスキルや能力の習得のための機会を提供したりと、個人個人の成長機会の提供に非常に積極的だったと感じています。

海外駐在や出向の機会

 皆が行ける訳ではないですが、監査法人には色々な国への海外駐在の機会があったり、金融庁や金融機関等の外部に出向する機会があります。海外駐在経験をしてみたい人にとっては、当然魅力的であると思いますし、監査法人外部への出向も監査法人では経験できない業務経験を得られるため、非常に人気があります。
私の同期でも数名、海外駐在を経験している人がいますが、とても充実した毎日を過ごしているようです。

様々な分野のスペシャリストがいる

 監査法人の規模が大きければそれだけ色々な人材がいるということでもあります。
公認会計士以外にもAIやデータアナリティクス等、色々な分野の専門家・スペシャリストと呼ばれる方たちもいます。そうした分野の専門家の方たちから直接情報を得られるということも監査法人の大きな魅力だと思います。

たくさんの同期ができる

 大手監査法人には200名前後くらいが入所しますので、それだけ同期が多いということです。
実は同期は非常に貴重な存在です。入所した頃より同期同士で情報交換を頻繁に行い、同期には非常に助けられていました。
また、監査法人で3〜4年勤務した後、転職をする人も結構いますが、転職をした後も、関係は続いており定期的に連絡をとり色々と情報交換やアドバイスを受けたりしています。そうしたずっと関係が続く同期ができるということも監査法人の魅力だと思います。

まとめ

 私は既に監査法人を辞めていますが、監査法人での仕事は魅力的な仕事であったと思っています。
これまで述べたように、監査法人で働くこと自体に非常に色々なメリットがあります。監査法人で働くと決めている人だけでなく、会計士試験合格後の、長期的・具体的なキャリアプランがないという方がとりあえず監査法人に入ってみるということは選択肢として全く悪くないと思います。
何より、会計士としての最もコアな業務である監査業務を経験しておくことは、数年後に監査法人を辞めたとしても、その後の公認会計士としての強みともなります。

試験勉強中の皆様には少し気の早い話かもしれないですが、論文式試験が終わると、多くの監査法人がリクルートのためのイベントを開始しますので、そうしたイベントには是非参加して、監査法人で働くということがどういうことなのかを、現役で監査法人で働いている公認会計士の方の話を直接聞いて、確かめてみてください。

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