公務員として働くためには公務員試験に合格する必要があります。合格に向けての勉強方法は独学や通信講座など多数ありますが、公務員予備校は通うのが無駄と言われる場合もあります。本記事では、その真偽や公務員予備校のメリット・デメリット、試験に向けての効果的な勉強方法などについて解説します。
1.「公務員予備校に通うのは無駄」といわれる理由
はじめに公務員予備校に通うのが無駄と言われる背景には、受験生の特性によって向き・不向きがあることがあります。詳しく説明します。
1-1 独学で合格する人もまれにいるため
公務員試験は学習範囲が多岐にわたりますが、参考書や問題集は書店でも購入ができます。つまり、独学で合格を目指すことも可能な試験です。独学であれば予備校の学費や通学時間をカットできるため、その費用をかけかけないで合格ができるなら予備校は無駄であるといった意見が一定数存在します。しかし、独学は自分でモチベーションやスケジュール管理を行ったり、質問も気軽にできないなど向き・不向きがあり、全ての方が合格できる方法とは言えないのが現状でしょう。
1-2 合格が保証されているわけではないため
当然のことではありますが、予備校に通ったからといって合格が100%保証されているわけではありません。また公務員試験に合格しても倍率が高い職種に関しては、内定が得られない場合もあります。このようなケースでは、「予備校に通ったけど結局無駄になったな」と感じる人がいるのが現実です。
1-3 費用対効果を得られない人もいるため
公務員予備校の学費は受験する科目数によっても異なりますが、国家総合職では30~56万円が相場と言われています。決して安い金額ではないとの、数カ月〜1年程度の長いカリキュラムが組まれているため、勉強スタイルが合わずやめてしまう人も一定数存在します。途中でやめてしまうと、お金をかけたわりに効果が得られず「それなら初めから独学でやればよかった」と感じることもあります。
2.独学でも公務員試験に合格できる?難易度が高い?

前章で触れた通り、公務員試験は独学でも合格は可能です。ただし、幅広い知識が求められるため自分自身でしっかりとしたスケジュール管理を行い、着実に学習を進めていく必要があります。また、近くに講師がいないため、疑問点があっても気軽に質問できないこともネックです。また、面接対策や論文試験対策に関しては、独学では特に対策が難しいと言えるでしょう。
3.公務員予備校のメリット
公務員予備校が無駄であると言われる一方、メリットはもちろん存在します。ここでは、メリットを4つ解説します。
3-1 カリキュラムがある
公務員予備校では長年の実績に基づいたカリキュラムに沿って学習が進められるため、合格に必要な知識を効率よく学ぶことができます。またスケジュール管理が苦手な人も、自分自身で管理する必要がなく、学習のみに集中をすることが可能です。
3-2 講師によるサポートがある
学習を進める中で不明点が出てきた場合、講師に質問や相談がしやすい点は独学にはない大きなメリットです。また面接対策や小論文といった、独学では学習が難しい分野の対策もしっかりと行うことができます。
3-3 試験に役立つ情報を手に入れやすい
予備校では常に試験に関する最新の情報を集めているため、法改正など独学では収集が難しい情報も手に入れることが可能です。情報収集の手間が省けるだけでなく、受験生であれば誰もが知っている内容を自分だけ知らなかったという事態を防ぐことができます。
4.公務員予備校のデメリット
予備校へ通うデメリットもあります。本章は上記の2つのデメリットについて説明します。
4-1 費用がかかる
公務員予備校の授業料は年間30万〜50万円程度と言わるため、独学に比べ大きな費用が発生します。また、通学型の予備校の場合には、交通費も必要になってくるでしょう。
4-2 忙しい人は続けづらい
公務員予備校はカリキュラムに沿って授業が進められていくため、時間を定期的に確保する必要があります。学校や会社と並行して学習をする人はスケジュール管理が難しくなる人も出てくるかもしれません。通学型の予備校の場合には、さらに移動にかかる時間で学習時間が削られてしまうため、忙しい人は続けることが難しいことも。
5.独学よりも公務員予備校に向いている人
- 学習スケジュールの管理が苦手な人
- 短期間で公務員試験に合格したい人
- 面接対策・論文対策をしたい人
- 試験に関する情報収集が難しいと感じる人
- 時間やお金に余裕がある人
公務員予備校は、お金と時間がある人であれば享受できるメリットが多い学習方法です。また勉強仲間や、疑問点は講師に聞いてその都度解消したいという人も予備校向きです。忙しい社会人やできるだけ費用を抑えたい人で、カリキュラムや学習サポートが必要と感じる人には、通信講座の予備校がおすすめです。
6.柔軟に学習できる通信講座の予備校の特徴

次に先程の章でも少し触れた、通信講座型の予備校の特徴について解説します。通信講座は、予備校と独学の両方の良いところを持った学習方法です。
6-1 通学型の予備校よりも費用を抑えられる
通学型の予備校は予備校仲間ができたり、学習場所を与えられているため強制的に勉強できる環境であるというメリットが多数ある反面、高額であることがネックです。通信講座の予備校であれば、しっかりとしたカリキュラムやサポートを利用しつつも金額を抑えて学習が可能です。
6-2 好きな時間に好きな場所で学習できる
通信講座の予備校の大きなメリットが、自分の好きな時間に学習ができる点です。最近では、紙の教材の他にスマホで視聴ができる動画教材も用意されているため、通勤・通学のスキマ時間も学習時間に当てることができます。
6-3 予備校同様に講師によるサポートが手厚い
通信講座も、メールなどを活用して講師にわからない点は質問をすることができます。また筆記試験だけでなく小論文の添削や、オンラインでの面接対策にも対応しているため予備校に劣らないサポート体制です。回答のやり取りも文章で残るため、後から見返す事ができるのも通信講座ならではのメリットとして高い評価を得ています。
6-4 予備校同様にカリキュラムがある
基本的には自分のペースで学習を進めていくのが通信講座ですが、学ぶ範囲や順番はカリキュラムに沿って決められています。学習の目安期間なども設定されているため、カリキュラムに沿えば進捗に大きな遅れが出る心配は不要です。スケジュール管理が苦手な方にはおすすめの学習方法です。
7.公務員予備校に関するよくある質問
学習費用を抑えて公務員試験の合格を目指すなら通信講座がおすすめ
公務員予備校が無駄と言われる理由や、メリット・デメリットについて解説しました。予備校は学びを大きくサポートしてくれる反面、特に通学型の予備校は時間やお金に余裕がないと難しいことも。学習に関する費用を抑えつつ、自由な時間に学習を進めたいと考えるのであれば通信講座の予備校の利用がおすすめします。
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この記事を監修した人
クレアール公務員相談室タニオカ
これまで、公務員試験の受験・学習を考える3,000人以上の相談に答えた実績を持つアドバイザー。「公務員 転職ハンドブック」「ココからスタート!公務員試験入門ハンドブック」などを執筆。