【公認会計士試験受験対策】2019年度論文式試験を1ヶ月後に控えた受験生に対して①

目次

1. 論文式試験を控えた受講生によくお伝えしていること

2019年度の論文式試験(8月23~25日)まで残り約1ヶ月となりました。受験される皆様は、それぞれの状況で試験対策に向き合っているかと思います。受験指導に携わっていると、受験生の様々な状況が見て取れます。ヒーヒー言いつつも比較的順調に日々対策を進めている方がいる一方で、様々な事情で学習が間に合っていない方もいます。

相談に来られた方に概ね共通してお伝えしているのは、次の3点です。

  • (1) 基礎・基本ほど大切にすること
  • (2) 本試験の最後の科目が終わるまであきらめないこと
  • (3) 相談に来られたり、なんとかしようとしている時点でまだ負けていないこと

以下、この3点について説明をしていきたいと思います。

2. 基礎・基本ほど大切にすること

各専門学校の直前予想に振り回されていそうな方を中心に、改めて非常識合格法の原点を思い出していただきたくお伝えしています。

仮に予想が当たったとしても、それは「出題テーマ」が当たるに過ぎないのが通常です。事例や問われる角度、出題形式は事前の予想問題(各受験指導校の模試など)とは当然異なります。予想問題を単純暗記しているだけでは、問われ方の違いに戸惑ったり、的外れな記述や理解不足を露呈した記述になってしまう可能性が高いです。

逆に、想定外の問題が出た場合であっても、関連する基礎・基本知識を活用してある程度筋の通った記述をすれば、部分点を積み重ねることができます。
科目数や出題範囲、本試験の問題数、形式などを踏まえると、結局は総合力が試される試験になっています。「予想が当たったから即合格」「予想が外れたから即不合格」という単純な構図になるほど甘い試験ではありません。総合力を発揮するには、「使いこなせる基礎・基本」が重要な要素となってきます。

3. 本試験の最後の科目が終わるまであきめないこと

(1) 「あきらめたらそこで試合終了ですよ…?」(井上雄彦『スラムダンク』の安西先生のセリフより)

「最後まであきらめない」という話は、様々な場所で見聞きすることかと思いますが、それだけ大切なことでもあります。

答練で高成績をとっていても、最後まで油断大敵です。本試験では何が起きるか分かりません。答練で思うように点数が取れていない、または受けてすらいない方であっても、本試験の結果はどうなるか分かりません。5月に短答合格し、そこから論文対策を始めて合格した社会人受験生もいます。

合否が偏差値で判定される競争試験ですし、その競争相手(とくに合格ライン付近以上の受験生)は必死で対策をしていることでしょう。必死な者同士の闘いは、心が折れた者から負けていきます。最後まで心が折れない、つまり自分との闘いに負けないことがライバルに負けないためにも重要です。

なんだか、どこかで聞いたことのある精神論になってしまいつつありますね(汗)。しかし、合格に対する執念は勝敗を左右する重要な要素だと思います。執念の有無は、残り期間の学習密度、本試験における思考の粘りに影響します。

(2) 最後までベストを尽くすことが次につながる

これもよく色んな所で見聞きする話になりますが、最後までベストを尽くしたかどうか、最後まであきらめなかったかどうかというのは、合否はもちろん、その結果が出た後の生活に少なからず影響があるのではないでしょうか?

最後まであきらめずベストを尽くして合格した場合、結果そのものだけでなく、「合格するだけの取り組みができたこと」がその後の長い人生を支える自信となります。公認会計士は、試験がとても大変と言われていますが、正直なところ合格後にキャリアを築いていく努力の方が圧倒的に大変です。知らないこと、難しそうなことにも果敢に取り組み、学び続けていく姿勢がないと仕事にならないためです。試験に向き合うことは、そのような姿勢を身に付けていくための第一歩といえます。

この「合格するだけの取り組みができたこと」は、仮に不合格になったとしても、その後にリベンジ(試験以外のことも含め)する際の支えとなります。

また、できることをやり尽くし、本気で挑むからこそ、不合格であっても学びがたくさん得られます。本気で挑むほど、合否に関係なくより多くのフォードバックが得られるのです。それは学習した内容に限らず、その取り組み方や本番での対応の仕方なども含んでいます。

会計士以外の人生を歩むにしても、長い人生の中で学んでいくべきことはたくさんあります。新しい知識を身に付けるときのコツ、テキストや本の読み方、勉強を継続する習慣、試験で「問われたことに対する答え」を書くことなどは、試験から離れても役に立つスキルになるでしょう。これらは、失敗によって気付く形で学ぶこともあります。

4. 相談に来たり、なんとかしようとしている時点でまだ負けていない

明らかに学習が間に合っておらず、どうすればよいか、残り期間で何ができるか相談に来られる方もいます。たとえこれまでの学習進捗が壊滅的であったとしても、その状況の中でなんとかしようとしている姿勢が見受けられるため、上記3.のような精神論を語らずとも本人は最後まで闘う姿勢でいます。したがって、この時期に「あきらめていないことが1つのアドバンテージ」である旨をお伝えし、少しでも自信につながるようお話しています。

具体的にどのようなことができるかは、各人によって異なりますが、大まかに考えられるアドバイスは、本ブログ記事のすぐ後(または同時)に「2019年度論文式試験を1ヶ月後に控えた受験生に対して②」という記事をアップしようと思います。直前期に学習が全然間に合っておらず、何をやっていいか分からないというか方はそちらの記事も読んでいただければと思います。

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