絶対に短答合格したい受講生へ贈る3つの言葉

はじめに

不思議な言葉の力、言霊

言葉には魂がこもっていて、声に出した言葉は現実へ大きく影響を及ぼす。一見、オカルト話にも思えますが、この言霊という考え方は古くは万葉時代(約1300年前)から日本で親しまれてきた考え方でした。実は、現代の欧米の自己啓発ベストセラーを見渡しても、「ポジティブシンキング」「思考は現実になる」というように、根底には同じ考え方が流れています。

短答式試験を目前に控えた受講生の皆さんは、それぞれ強い思いを持ってこの時期を過ごしていることでしょう。焦り、不安、緊張、恐怖。こうした負の感情は、「絶対に受かりたい」という合格に不可欠な気持ちの裏返しです。これらを闇雲に否定するのではなく、上手く付き合いながら「合格」を成し遂げるため、絶対に短答合格をしたい皆さんの背中を押す、3つの言葉をお贈りします。

 

1.資格ではなく、その過程で磨かれる「自分」にこそ価値がある

形式的な価値は、権利と期待

会計士資格の価値とは、なんでしょうか。形式的には、独占業務である会計監査をする権利と、社会から集まる専門家としての期待の2点です。資格自体にはこの権利と期待しかないため、資格保有者の能力が低ければ当然に社会の評価も下がります。

実質的な価値は、「自己成長」の機会

一方、その実質的な価値とは、資格取得の過程で培った専門知識や長期間に渡って学習継続をした忍耐力、自己管理能力、そして最も大きいものが目標達成力です。知識は時間とともに陳腐化するのに対し、こうした「自分」の能力は一度身につけたら経験や教訓として、人生にわたって効力を発揮します。したがって大切なことは、試験勉強そのものに自己成長機会という大きな価値があるということです。単に権利や期待のために勉強するのではなく、一生涯役に立つ「自分」の能力を高める手段として勉強に取り組んでみてください。

 

2.憧れではなく、「目標」への意識が合格を近づける

勝ちにこだわる姿勢が、プロ

テニスプレーヤー錦織圭選手が元世界1位のロジャー・フェデラー選手との初対戦を控えた記者会見で「彼はずっと私の憧れでした」と発言したところ、錦織選手のコーチであるマイケル・チャンが激怒したというエピソードがあります。マイケル・チャンはメンタルトレーニングを非常に重視していることで有名ですが、同じプロの世界で戦う以上、勝ち負けに強くこだわり、相手に勝利することに執着しなければならないというメッセージを錦織選手に送ったと言われています。

叶わない憧れから、現実になる目標へ

私も受験生時代、多くの会計士の先輩方にお会いし、たくさんの「憧れの人」を見つけました。一方で、合格して同じフィールドに立った今では、「どうすれば彼らに近づけるか」「どうすれば彼らを超えられるか」を強く意識して仕事に取り組んでいます。なぜなら「憧れ」は目標の材料となる重要な要素ですが、「憧れ」であり続ける限りは一生叶わないからです。つまり、大切なのはそれらに自分が「どう近づけるか」を考えることです。たくさんの優秀な先輩会計士に会って材料を見つけたら、それらをもとに自分だけの目標を設定しましょう。この目標を言い続けられれば、合格の先にある輝かしい世界が必ず待っています。

 

3.我慢ではなく、「誰かのために」が報われる

我慢の先には、我慢があるのみ

多くの人は「正しい」人生を求め、自分の意に反する言動を繰り返します。常識はこうだから、世間ではこう言われているから、親がこう言うから。辛い勉強も、卒業や合格すれば楽で素晴らしい生活が待っている。こうした「世間の常識」は、大間違いです。実際には、辛い勉強の先には暗い会社生活が、我慢を積み重ねた先には、新たな苦労が待っているだけなのです。

「楽しい」は、誰の周りにもある

大切なことは、「正しい」より「楽しい」を大事にすることです。「楽しい」勉強とは、自分のワクワクする将来の目標と今をつなげることですが、身近なところでは、「誰かのために」勉強してみることがその一つです。たとえば、大学生だったら、大学だけでなく予備校の授業料まで世話してくれる両親に「合格」という最高のプレゼントをしたい、下に兄弟がいる人だったら、弟妹たちが社会に憧れるような立派な姿を見せたい、結婚している社会人なら、新たなチャレンジに対して苦労をかけながら支えてくれた奥さんを「合格」という成果で喜ばせたい、などです。

情けは人の為ならず

喜びや幸せの感情は、共感した人の数だけ倍になって自分に返ってきます。自分の関わる人を多く巻き込めば巻き込むほど、その力は膨大になります。積み重ねても先の暗い我慢ではなく、「誰かのために」を一つでも多く積み重ねて、自分だけでなく周囲を明るくする合格を手に入れましょう。

 

おわりに

根拠のある自信は、いらない

応用答練や直前答練では難易度も上がり、急に点数が落ちてしまうことが少なくありません。そこで自信を失ってしまう人が多くいますが、実をいうと「成績を取れる」という自信はそこまで必要ありません。なぜなら根拠のある自信は、その根拠とともに崩れ去りやすいからです。
必要な自信とは、「今日が人生の頂点だ」という根拠のない自信です。私の尊敬して止まない作家、千田琢哉さんは「昨日の自分が、最大のライバル」と常々言っています。日々、目標に向かって昨日の自分との戦いを積み重ねていけば、必然的に今日が人生の最高点になるだけでなく、確実に目標に近づく原動力にもなるのです。ライバルは過去の自分のみ、そう割り切って「今の自分」に集中しましょう。