「働きながらの短答・論文一発合格」宇佐美 侑平さん

宇佐美 侑平さん

  • 働きながらの短答・論文一発合格
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公認会計士を目指したきっかけ

自己研鑽のためです。大学時代、資格という形で勉強した結果を何か残したいと思い、志しました。しかしタイトルの通り結局在学中はあまり勉強が進まず、短答も論文も働きながらの合格という結果になりました。

クレアールを選んだ理由

値段が安かったことと、テキストの分量を合格に必要十分なものに止めるという方針が気に入ったからです。実際、クレアールのテキストは他塾に比べると量が少ないですが、受験後に改めて振り返っても、「全く聞いたことのない論点が出た」「もっと広い範囲をカバーしておくべきだった」とは思いません。入塾をご検討されている方でこの点が心配な方は、ご安心頂ければと思います。

科目別学習法

●簿記論

【1~3級】会計士試験は科目数が多い試験ではありますが、やはり合格の肝は簿記であるように思います。2級を合格されてすぐ短答の勉強にシフトされる方もいらっしゃいますが、1級を易々と合格できる力を付けてから短答の勉強を始めた方が後々のためと私は思います。基礎的な論点の計算問題(財務会計であれば、リース・減損・退給・外貨など。原価計算であれば、個別・標準・直接など。)については、1級レベルの能力でほぼ論文まで闘えますので、簿記1級でちゃんと土台作りをするとその後が楽です。なお、特殊商品売買等、論文ではあまり役に立たない論点についてはある程度切ってもいいのかなとは思います。

【短答式試験】上述の通り簿記1級をちゃんとやるのが大事だと思います。クレアールの短答テキストは簿記1級をやった人向けに作られているので、そのカリキュラム通りにやることをオススメします。

【論文式試験】第3、4問に出そうな頻出論点(ストックオプション、リース、減損など)と第5問の連結に絞って答練を回すのが大事です。逆に言えばそれ以外はあまりやる必要が無く、他の科目に時間をかけた方が総合点は上がると思います。

●財務諸表論

【短答式試験】あまり時間をかけたくない方は、クレアールのテキストと過去問問題集で頻出論点をおさえて、重要度Aを中心に拾っていく戦略で良いと思います。生の会計基準をひたすら読むのは時間対効率が悪いのであまりオススメしません。

【論文式試験】純粋に配点が大きいので、時間をかけて勉強するべきだと思います。違う分野の問題であっっても根本の解法は同じということが多い(概念フレームワークの考え方を聞かれていたり、IFRSとの差異であったり)ので、問題集を読み込んで回答パターンを暗記しましょう。

●管理会計論

【短答式試験】計算については近年難化が激しいので差がつきにくいと思います。重要度A~Bレベルのものを確実に出来るようにしましょう。理論は昔から似たような問題ばかり出ているので、過去問をやりこむことをオススメします。

【論文式試験】短答レベルの維持と答練で十分だと思います。素点で半分取れれば十分合格ラインに乗るので、深追い禁物です。

●企業法

【短答式試験】テキストで科目の全体像を理解し、その後細かい条文を覚えるという流れが良いと思います。いきなり条文や細かいルール(~日以内、~以上の賛成が必要など)を覚えようとするとやる気が無くなってしまうので、最初はテキストを何度も読んで、企業法という科目の幹を作ってから枝葉に入りましょう。短答のうちに得意科目にすると論文の勉強にスムーズに入れます。

【論文式試験】短答とのギャップに苦しむ方も多いと思います。何より書くことが大事です。他の科目もそうですが、「問題を見て、ちょっと考えて、答えを見る」という勉強法だと本番で何も書けなくなります。文章の繋げ方や部分点が付きそうなポイントの挿入など、書いてみないと分からないこともあるので、答練や問題集の答案を是非自分で書いてみて下さい。

●監査論

【短答式試験】過去問演習が大事になると思います。数年分演習すれば分かると思いますが、同じ趣旨の選択肢が何度も登場します。テキストや問題集をやるのは勿論ですが、短答は正誤判定出来ればそれで良いので、「この選択肢は過去問でも見たが、間違いの選択肢だったはずだ」という朧気な知識で答えを導ける場合もあります。

【論文式試験】知っていないと書けないタイプの問題とその場で考えるタイプの問題に分かれると思いますが、前者は大よその受験生が書けるので絶対に落とせません。私は、テキストレベルの知識は全て暗記して前者のタイプに答えられるようにしておいて、答練で後者のタイプに慣れておくという準備をしました。

●租税法

短答合格が12月か5月かで戦略が変わると思いますが、論文科目の中では一番努力が点数に繋がる科目だと思うので、どちらであっても可能な限り優先度を高くすべきだと私は思います。具体的な勉強法としては、テキストの例題と練習問題を最低3週して、何も考えずに解けるくらいまで体に解法を染みつけましょう。染みつくまで時間がかかるので途中で心が折れてしまう方も多いかもしれませんが、一度得意になるとコンスタントに高得点を出せるようになると思います。

●経営学

こちらも租税法同様、努力が報われる科目です(特に財務管理論)。他科目に比べて圧倒的に時間対効果の比率が良いと思うので、5月合格の方も捨てずに全範囲をやった方が総合的に見るとお得だと思います。経営学は色々な教材に手を出したくなりますが、テキスト・答練以外のことはやらないで大丈夫です。逆にその2つは完璧にしないとダメです。

答練の活用法

答練は「解いて、答案を書いて、提出して、自分の書いた答案を見て復習するもの」です。当然にやっている受験生にとっては当たり前のことですが、どれかが出来ていない受験生が多いのではないかと勝手に思っていました。特に論文の答練はしっかりと答案を構成して、採点してもらった方が、成績が伸びると思います。私は、どの科目についても、勉強の初期段階のときはテキストを見ながら時間無制限で答練を解いていました。いきなり本番同様のスタイルで解くと何も解けなくて嫌になってしまうので、最初は補助輪付きでやるとモチベーションが上手く続くと思います。

試験本番で一番大切なこと

根性論になってしまいますが、「諦めないこと」だと思います。私は短答を受けた時、午前中の管理会計が全然解けず、「今回は確実に足切りだ」と昼時点で感じていました。でも、お昼休みに「今年は皆出来ていないだろう」と思い込むことにして、午後の科目をフレッシュな気持ちで受けたところ、結局ボーダーギリギリで合格できました。論文を受けた時も、2日目の午後の会計学で連結修正仕訳を1本切り忘れて、その大問をほとんど落としました。それでも諦めずに3日目を全力で受けたところ、3日目の2科目とも高得点を獲れており、会計学をカバーしてくれていました。このように、諦めなければ良いこともあります。

試験本番、問題が解けなくて、「あ、今回はダメかも。」と思う瞬間が誰しもあるはずです。その気持ちをすぐ払拭することが「諦めないこと」です。これが出来るのと出来ないのとだとその後の人生もかなり変わると思います。十分な勉強を本番までにするのは勿論ですが、是非メンタル面の準備もして臨んで下さい。

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