「社会人1年短期合格のススメ」 Vol.8.日商簿記3級対策 Part2

目次

はじめに

前回Vol.7.では、クレアールの公認会計士講座の学習カリキュラム「計算力養成期間」における最初のステージである、日商簿記3級の試験制度・学習内容等の特徴について、ご紹介しました。今回は、私の学習経験も踏まえ、日商簿記3級の具体的な学習方法をご紹介します。

まずは全体をざっくり理解し、繰り返し学習する中で理解を深める

日商簿記3級で学ぶ「簿記一巡の手続」を効率良く学習するには、まずは日商簿記3級の全学習範囲にとりあえず手を付けて、全体感を理解するようにしてみましょう。そして、その後何度も復習を繰り返し、各学習論点を理解するように心がけるようにしてみてください。

たとえば、日商簿記3級対策として全60回の講義が用意されているのであれば、初めのうちは講義内容のすべてを理解できていなかったとしても、最終回の第60回まではとりあえず講義を見るようにして、ざっくりと学習分野の全体感を掴むようにしていました。そして、練習問題を実際に解きながら、一度講義を見ただけでは理解できなかった学習論点については改めて講義を見たりテキストを読んだりする等して、その学習論点を理解するように心がけていました。このように学習を進めることで、最初は日商簿記3級の全体像がぼんやりとするものの、復習を進めるうちに解像度を高め、各論点を理解することができるようになります。私の感覚では、短期間におよそ3~4回程度全範囲を復習をすることで、試験合格前の予想問題が解けるレベルまで到達するように思いました。

もちろん、今視聴している講義の内容を完璧に理解できたら次の講義を見る、というように学習を進めることもできます。ただし、この場合、いざ復習をするときに、講義内容を忘れていることに気づき、その内容を改めて理解する必要が生じる可能性があります。これは極めて非効率ですので、講義内容はできる限り忘れないうちに復習する必要があります。したがって、初めのうちは講義内容の理解が完璧ではないとしても、とりあえず全学習範囲にざっと手を付け、その後は忘れないうちに短期間で全範囲の復習を何度も繰り返す、というのが効率の良い学習です。

日商簿記3級自体の合格は目指さなくてもよい

日商簿記3級の学習を進めるうえでは、必ずしも実際に受験して資格取得をする必要はないと私は考えます。その理由は、日商簿記3級は学習をきちんと進めれば割と簡単に合格できるからです。日商簿記3級の学習範囲を試験合格レベルまで理解することができたのであれば、日商簿記2級にすぐに進んだほうが、公認会計士試験の合格を目指すうえでの時間対効果は高いです。

私が日商簿記3級を学んでいたときには、まずおよそ3週間~1か月程度で3級の学習論点の理解を済ませ、すぐに日商簿記2級の学習にシフトしました。私自身、目標はあくまで公認会計士試験の合格であって日商簿記3級合格ではないと考えていたため、どちらかというと、2級の問題演習をこなしながら、同時に3級の学習論点も併せて理解するようにしていました(日商簿記2級の商業簿記が日商簿記3級の延長線上に存在することは事実ですので、2級の問題演習をこなしながら、同時に3級の学習論点も併せて復習することは可能です)。

暗記というよりは、しくみを理解する

簿記の学習は、暗記というよりは、どちらかと言えば、そのしくみをきちんと理解することができるかどうか、ということが重要です。たとえば、売掛金・買掛金が関係する仕訳を学ぶのであれば、必ずしも売掛金・買掛金の意味を暗記する必要はなく、企業活動のどのような場面で売掛金・買掛金が使われているのか、そして、仕訳では売掛金・買掛金をどのように使うか理解するようにしてみましょう。そうすれば、各論点をさらに深く理解できるようになるはずです。

自分自身の言葉で言い換えて理解する

簿記の学習では、「それぞれの学習論点を自分自身の言葉で言い換えて理解する」というのがとても効果的です。例えば、”売掛金”は、”商品やサービスを販売した場合に後日代金を請求できる権利”と表現することができます。一方で、”当社の普段の商売で発生した売上について、本当は得意先は代金をすぐに支払わなければならない。ただし、得意先がすぐ支払うのは大変なので、あえて当社が得意先の支払いに猶予期間を与えているから売掛金が発生する”、というように、自分自身の言葉で噛み砕いて表現するようにすれば、理解がスムーズに進みます。

この学習法は、一言でいえば、学習論点をシンプルな言葉で言い換える、ということです。今後、公認会計士試験の学習では、数多くの難解な学習論点を学ぶことになりますが、うまく内容を理解できないときには、シンプルな言葉で言い換えて理解するように心がけてみてください。

おわりに

今回は、日商簿記3級対策 Part2として、私の学習経験も踏まえて、日商簿記3級の具体的な学習方法をご紹介しました。今回ご紹介した内容は、日商簿記3級だけではなく、今後の公認会計士試験の学習をするうえでも十分通用する考え方ですので、ぜひ参考にしてみてください。

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