はじめに
私は高校入学から約10年間、陸上競技の長距離種目に打ち込んでいました。今回は、私が過去に取り組んできた「スポーツ」での経験が公認会計士試験の勉強にあたって大きなアドバンテージになったと感じたことついて執筆したいと思います。
スポーツと公認会計士試験の勉強は似ている!?
まず、私が公認会計士試験の受験生時代に感じたことは、スポーツと試験勉強は似ているな、と感じたことです。
どこが似ているのかというと、長い時間、同じことを繰り返し、継続して行わなければならない点です。これは簿記や原価計算などの計算科目が特に当てはまりますが、暗記系の科目でも当然当てはまります。
陸上競技はそうでした。毎日走っては休んでの繰り返しです。もちろん、距離やペースは日によって違いますが、休む日はあってもとにかく継続することが最重要でした。ケガをして1~2週間休んでしまうと、それだけで体力が落ちてしまい、元通りになるまでに倍以上の期間が必要になるのです。
これは公認会計士試験の勉強においても同じです。1週間勉強をしない期間を設けてしまうと、ほとんどの内容が頭から抜けてしまいます。とにかく継続しなければならない点で、とても似ていると感じました。
また、スポーツは基礎基本が最も大切、とよく耳にするかと思います。スポーツに取り組んできた方であれば、尚更わかるはずです。陸上競技においても、速く、長く走るためには効率的なランニングフォームが必要です。そのために、地味な筋トレを欠かさず行っていました。
公認会計士試験の勉強もこの点は似ていると感じました。簿記は手を広げて色々な問題を解くよりも、基礎的な例題を何度も繰り返し解くのが最も力がつくと思います。また、公認会計士試験の試験範囲は膨大ですから、過去に勉強したことを定期的に見直さないと頭から抜けてしまいます。試験に合格するための秘訣は、つまらなくても同じことの繰り返しが大切なのだと感じました。
どちらが難しい?
スポーツと公認会計士試験が似ている、と書きました。それでは、どちらの方が難しいでしょうか?私はスポーツで結果を出す方が遥かに難しいと感じました。
まず、スポーツの方が上達するために要する年月が圧倒的に長いと思います。中には幼少の頃から取り組んでいた人も少なくありません。中学、高校と同じ部活に入って努力して、やっと勝負の土台に立つことができます。
この点、社会人で公認会計士を目指す場合、2~3年を見据えて勉強に取り組むことになります。かなり長い、と感じるかもしれませんが、スポーツで一流になるために必要な練習期間と比べれば、私は短いと思いました。2~3年勉強すれば、会計監査のスペシャリストとして認められるわけです。スポーツで結果を出すよりも遥かに効率が良いと言えます。
また、スポーツで動きの悪い癖を直したり、正しい姿勢やフォームを身に付けるためには客観的な視点から自身を見つめる必要がありますが、これが非常に難しいです。頭ではわかっていたとしても、だからといって、その通りに体を動かすことができるか、と言われるとそれは違うからです。今の自分に何が足りないのか、それを補うためにどのような練習をしたらいいのか、様々なアプローチがあります。それがスポーツの面白い部分であり、難しい部分でもあるのかなと思います。
公認会計士試験に限らず、勉強はスポーツと違って「答え」が既に決まっています。明確な答えが用意されている分、スポーツの方が難しいのではないでしょうか。
以上の理由から、私はぜひスポーツに一生懸命取り組んでいた方に公認会計士試験をおすすめしたいです。公認会計士試験は、2~3年を見据える必要がありますが、それだけ難しいのではなく、範囲が広いのがポイントです。必要なのは、膨大な試験範囲を勉強できるだけの根性と忍耐です。この点、スポーツで鍛えた能力は必ず公認会計士試験でも生かすことができるはずです!
最後に
競技していた頃、本番のレースや練習で支えになっていた好きな言葉があります。
「辛いのは一瞬、記録は一生」です。
もちろん、公認会計士試験の勉強期間は一瞬で終わるものではありません。ですが、試験合格後の公認会計士として歩むキャリアの年月と比べたらほんの僅かです。
この記事を読んで少しでも共感した部分があれば、ぜひ公認会計士試験を目指してみませんか?私もクレアールの講師として、微力ながら学習のサポートしたいと思います!!