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【公認会計士試験合格体験記 働きながら短期合格!】「模試の結果に一喜一憂する必要はありません」 中田 宏さん

 

中田 宏さん

  • 働きながら短期合格

公認会計士を志した動機

人生を通して武器になるスキルを身に着けたいと考えたためです。その点で国家資格は強い武器であり、中でも会計知識は世間一般に広く通用するものだと思い、公認会計士を志しました。

クレアールを選んだ理由

私がクレアールを選んだ理由は、大きく2点あります。

1つ目は、非常識合格法が私の性格に合っていると思ったためです。過去の受験勉強の経験などから、知識の幹だけでなく枝葉の部分にも注意が向けられてしまうことは常々感じていたので、最初から出題可能性の低い部分を除いた教材を用いることはとても有効な手段だと思いました。特に、講師の先生方の責任においてテキスト等の掲載内容を厳選している点に魅力を感じました。テキストに掲載していれば、万が一本試験で出題されても予備校にとっては保険になりますが、そのような保険を掛けていない以上、内容は相当程度洗練されたものだと思いました。

2つ目は、通信講座での受講を考えていたためです。最初は通学も視野に入れていましたが、通学時間に時間を使うくらいなら、その時間を勉強や昼寝、休憩時間に充てたほうが有用だと考え、通信講座で勉強のしやすい予備校を選びました。クレアールではネット環境があればどこでも授業を視聴でき、倍速再生にも対応しているため、時間を有効に使いたい私には適していると思いました。また、基本的に毎日質問ができ、疑問はすぐに解決できる点も魅力でした。

科目別学習法

短答式試験

財務会計論

計算については、テキストの例題と問題集、答練を何度も解きました。何度も解いているうちにどんどんスピードが上がってくると思います。本試験では1問をかなり早く解かないと時間が足りなくなってしまうので、計算の精度を上げるとともに、少し異なる形式で出題されても対応できるよう、普段から根本的な理解を心がけました。

本試験では大抵見たことのない問題が1、2個出題されますが、他の受験生も正解できていないはずです。そのような問題に時間を掛けず、典型論点をいかに取りこぼさないかが重要です。

理論については、テキストのスピーチと答練に出てきた論点を中心に覚えました。本試験では、会計基準や実務指針の文言を一部変更するというのが典型的なパターンであるため、
スピーチを徹底的にすることで間違った肢の違和感にすぐに気づけるようになります。

管理会計論

答練や過去問題集を繰り返し解きました。
理論に関しては財務会計論同様に正しい文言を一部変更したものがよく出題されます。原価計算基準は原文を読んで、暗記用マーカーとシートなどを使い、本試験で変えて出題されそうな部分を覚えました。結構な得点源になったと思います。

計算に関しては、ひたすら問題を解いて精度を高めました。完成度で言えば、財務会計論の計算よりも高いものが求められると思います。
本試験は時間的にかなりシビアなので、一つ一つの問題をいかに早く解くかが重要です。中には計算量が多く相当時間がかかる問題や、解釈の余地がある問題も出題されるので、そういった問題には手を付けず、他の解きやすい問題で得点するようにしました。普段の学習でそういった問題を見分ける能力を養っておく必要があります。時間配分が最も点数に影響しやすい科目だと思い、答練を通して時間の感覚を身につけるようにしました。

監査論

答練と過去問題集を中心に解きました。何度も反復するうちにほぼ全ての範囲が網羅され、本試験では高得点を取ることができました。また、監査手続はイメージがしづらいですが、テキストの図表を参照することで理解を深めることができました。監査手続の流れを意識することが最も重要だと思います。

企業法

答練と過去問題集を解き、その都度条文を参照するようにしました。条文の構造や配置を理解することで得点が伸びました。これがわかっていると論文式にも役立ちます。

論文式試験

財務会計論

理論は論文対策講義テキスト、答練を中心に学習しました。短答式と異なり理解していても記述できなければ意味がないので、スピーチなどでアウトプットを徹底しました。また、異なるように見える会計処理でも基本となる考え方は同じことがあるので、論点相互間のつながりを意識すると理解が深まり、本試験でも対応しやすくなると思います。

計算は短答レベルを維持することで対応できました。第五問で連結・企業結合の総合問題が出題されるため、これらについては短答終了後さらに磨きを掛けました。連結・企業結合は会計処理と理論を並行して学習することで、一見複雑に見える処理の理論的背景が理解しやすくなり、相互に学習効率が高まりました。

管理会計論

計算は財務会計論同様に短答レベルを維持することが重要だと思います。私の場合は短答後に租税法と経営学に時間を掛けていたため、勘を取り戻すのに少し時間がかかりました。そうならないように毎日少しずつ問題を解いておくことをおすすめします。

論文式試験は短答式試験と異なり総合問題に近く、資料の分量も多いため、論文答練を繰り返し解いてこの形式に慣れるようにしました。前の小問での計算結果を次の小問でも用いることが多く、最初に計算ミスをすると芋づる式に間違えてしまうので注意して計算する必要があります。

理論は答練で出題された問題や理論問題集を中心に覚えました。ただ、本試験では計算結果を分析するタイプの問題も出題されるので、丸暗記だけにならないよう注意しました。

監査論

テキスト、答練を使用しました。短答同様、監査の流れを意識してテキストの読み込みを行いました。必要な場合は基準の参照もするようにしました。本試験では配布される法規集の中に回答が載っていることがあるので、重要な定義などの場所を覚えておきました。
本試験では監査論の点数が一番低かったので、まだ勉強方法に改善の余地はあったと思います。

企業法

論文対策講義のテキストと答練を中心に学習しました。特に、答練を提出して添削してもらうことで自分の弱点が把握できました。私の場合は学習が進み判例の知識が付いたがために、無理にそれを使おうとし、論理の流れがうまく展開できていないことに気づきました。基礎答練の時期には「問題提起→規範定立→あてはめ」をしっかりと意識して解答を作成していたのでそういったことはありませんでした。あらためて基礎基本の重要さを痛感したとともに、本試験までに修正できていなかったら…と思うと恐ろしいです。

また、本試験では条文を参照するスピードも重要であるため、目次を頻繁に見て会社法全体の構造や、各編・章の条文構造を把握するように努めました。

租税法

租税法は試験範囲にかなりのボリュームがあると同時に、試験時間内に解き終えることがほぼ不可能な科目です。そのため、短答式試験終了後すぐに取り掛かることをおすすめします。

計算についてはテキストの例題を何度も解き、答練も数回回転させることで解き方を叩き込みました。本試験は時間との戦いであるため、いかに時間を掛けずに解くかが重要です。また、いかに解きやすい問題を見極めるかの嗅覚も同様に重要です。そのためには租税法の範囲全体を早めに把握し、重要性に応じてある程度メリハリをつけて学習することが必要だと思いました。

理論については答練に出題された箇所を押さえました。企業法同様条文を参照する速さが求められるため、全体の構造と各条文の大体の場所を覚えました。

経営学

経営管理論はマスター講義テキストの太字の箇所を中心に覚えました。年度にもよりますが、今年はテキストからかなり出題されていたように思います。

財務管理論はテキストの問題、答練、過去問題集を繰り返し解きました。最初は講義や答練でわからない箇所が出てきますが、過去問題集を解いてみると本試験ではそこまで難しいことは問われないということに気づきました。そのため、最初に過去問を解いてゴールを把握すると良いと思います。また、過去問題集や答練の解説が詳細で、理解するうえで助けになりました。

今年度の試験を振り返って

私は平成29年12月の短答式試験に合格し(得点率78%)、平成30年8月の論文式試験にも合格することができました。論文式試験の得点率は55.22で、企業法、租税法、経営学は科目合格の点数を超えることができました。合格者の中では真ん中くらいの順位でした。成績だけ見れば順風満帆のようにも思えますが、受験勉強中は決してそうではありませんでした。特に、4月と7月に他校の論文式模試を受けた際にどちらも総合E判定を取ってしまい、一時的に自信を喪失しました(全科目がE判定というわけではありません…)。

なんとか心を落ち着かせようとネットで色々調べていると、「模試の成績はあまりアテにならない」だとか、「E判定だけど合格した」といった記事もそれなりに見つかりました。クレアールの合格体験記の中でも他校模試でE判定を取ったという方がいらっしゃいました。
この点については私見ですが、以下のような理由がある気がします。

大手予備校の模試は受験者数が多く、1ヶ月以内の短期間で答案が返却されるため、ある程度画一的な基準で採点されているのかもしれません。同時に、各校舎で採点の質にばらつきが無いようにしなければなりません。そうすると、本質的な理解を評価するというよりは、例えば解答にキーワードをどれだけ盛り込めたかなどで採点している可能性があります。また、模試を受けている受験生は比較的学習が進んでおり時間に余裕がある層だと考えれば、その中で下位の成績だとしても、受験生全体でみればそこまで悪い成績ではないとも考えられます。

このように考えることで、模試の成績は忘れ、本試験までひたすら覚えるべきことを頭に入れることに集中できました。その過程で思ったのは、「いかに本試験日に自分の実力のピークを持ってくるか」が大切なのであって、その他の雑多な物事を気にする必要はないということでした。模試や答練の結果はその時点での自分の実力を現した尺度に過ぎず、本試験当日まで成績は伸びます。

この合格体験記が、私のように模試の成績に一喜一憂している受験生の皆様の背中を押す助けになれば幸いです。どうか本試験当日まで諦めずに突っ走ってください。

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