1. はじめに
公認会計士試験は、学習すべき内容がかなり多くなります。そのため、受験期間中は生活のほとんどすべてを試験勉強に費やさなければならないと考えている人は多いと思います。
しかし、四六時中机に向かうことだけがベストとは限りません。精神や体に疲れを蓄積させるような生活を続けていると、どこかで歪みが出てしまうものです。
そこで今回の記事では、受験勉強の息抜きについて書いていきたいと思います。
2. 「息抜き」をするうえでの基本方針
長い人生を考えれば試験合格は今後のキャリアのスタートにすぎません。しかし、受験勉強をしているうちは「試験に合格しないとはじまらない」状況といえます。とくに人生をかけて試験に臨んでいる方も多くいると思います。そのような方にとって、まずは試験に合格することが生活の最優先事項となります。
そのためには、机に向かって勉強することも必要ですが、それ以外の時間を無駄にしないという姿勢も大切です。
そのうえで、「息抜き」は勉強を怠けるという罪悪感を抱くものではなく、「合格可能性を上げるために必要なこと」として捉えることが大切です。
過去、試験勉強自体が仕事のストレスを解消するための息抜きだと豪語し、実際に合格していった社会人受験生もいましたが(゜Д゜;)、それは例外中の例外といえるでしょう。
3. 体調管理も試験対策の一環
会計士受験は1年以上かかることの多い長期戦です。1年以上にわたって、日々安定的に集中力を発揮していく必要があります。そのためには、集中して取り組むための体調を維持する必要があります。十分な睡眠、適度な運動、バランスの良い食事など、体調を整えるための習慣も大切です。そして、そのような習慣自体が効果的な「息抜き」になるのではないでしょうか。
ショートスリーパーでもない限り、十分な睡眠をとらないと勉強する際の集中力が落ちてきます。また、机に向かう時間が多くなると体の柔軟性が落ちたり、血行も悪くなります。さらに、食事の内容や量によって体調が変わることもあります。体調が変わって疲れやすい体になると、集中力を阻害する要因にもなります。
睡眠・運動・食事の習慣を整えることは、試験対策上とても大切なことといえます。私もこれらに気を付け、ダイエットを成功させなければ…(^_^;)
4. 受験仲間とのおしゃべり
クレアールの場合は校舎が狭く休憩室が無いこともあり、受講生どうしが賑やかにしている光景をあまり見ないのですが、休憩室があるような学校だと受験生同士がわいわいおしゃべりしている光景がよく見られるのではないでしょうか。あ、これはクレアールの校舎に対するグチではないですからね(^_^;)。むしろ、クレアール受講生の皆さんは毎日しっかりと集中できている印象があります。
人間はコミュニケーションがなくなってくると、気分が落ち込んでくることもあるでしょう。そのため、息抜きの一環としておしゃべりを楽しむ受験生もいると思います。
しかし、長時間ダラダラとおしゃべりをしていては、肝心の勉強が疎かになってしまいます。また、おしゃべり自体に疲れてしまい、いざ勉強しようとすると眠たくなる…なんて本末転倒なこともありえます。私の経験則ですが、無駄なおしゃべりを日々続けているような人が会計士試験の合格まで辿り着いたのを見たことがありません。
ではどうすれば良いのでしょうか?私がおススメするのは、ランチの時間だけ受験仲間や友人と会うという方法です。ランチの限られた時間だけおしゃべりを楽しむのです。また、本気で受験勉強に取り組んでいる人同士であれば、専ら興味のあることも勉強のことだと思います。その時間の中で情報交換や分からないことを教え合うといったこともできてしまいます。
5. 息抜きとしての読書
読書をすることが頭の切り替えやモチベーションの維持・向上に役立つことがあります。テキストのように「覚えるために読み込む」のとは違った、「気軽に楽しむための読書」が良い息抜きとなったりするものです。
例えば、勉強モードに上手く入れない時に少しだけ読書をすると、頭が活性化しはじめて勉強に必要な集中力を発揮できたりします。また、モチベーションを維持・向上させるために合格体験記や自己啓発本などが役立つこともあります。
ここで読む本ですが、「気軽に読み進められるもの」「自然と興味を持って読み進められるもの」がおすすめです。中身を理解することにエネルギーを費やすものだと、それはもうテキストを読み込むのと変わらないですよね。気軽にサクサク読めるものであってこそ、試験勉強でガッツリ頭を使う前の適度な準備運動になるのです。
6. 学習科目の切り替えも有効
息抜きそのものではありませんが、勉強の集中力が落ちてきたときに気分転換を図って集中力を取り戻す方法として、学習科目の切り替えが有効です。
1つの科目を集中的に取り組んでいると、疲労と飽きで集中力が落ちてくるものです。勉強時間だけをいくら費やしても集中力が伴っていなければ時間の無駄になってしまいます。頭がボーっとしたり、その科目に対する興味を失った状態を続けるよりも、別の科目に切り替えて集中力を取り戻した方が全科目通しての生産性が高まるのではないでしょうか。公認会計士試験は短答4科目、論文6科目と科目数が豊富なので、切り替えるための題材に困ることはないでしょう。