暗記容量を節約しよう!

1. はじめに

試験勉強では、「暗記する」、「覚える」といったことに取り組む必要があります。しかし、テキストの端から端まで一言一句暗記するといったことは非常に困難です。

例えば、FP3級試験など、比較的容易に取得できる資格と言われていますが、そのテキストには税金や保険、不動産など幅広い分野が扱われており、その詳細な部分まで覚えられる人はどれくらいいるでしょうか?私が普段関わっている簿記検定3級であっても、テキストの文章を詳細に理解し、かつ暗記までするのは困難です(講師である私自身、テキストの文言は暗記はしていません)。

そこで今回は、「暗記」の負担を最小限に抑え、試験の合格に直結した学習をするためのアドバイスを紹介していきます。

 

2. 「真正面からの暗記」が挫折を招く

いくら易しい試験であっても、真正面からテキストを読んで暗記していくのは非常に困難を伴います。むしろ学習負担をいたずらに増やし、挫折を招いてしまいかねません。

試験対策こそ「押してダメなら引いてみろ」です。さらには「引いてダメなら横にスライドせよ(笑)」という感じで状況に応じて試行錯誤することも大切です。

 

3. 膨大な試験範囲に立ち向かう3つのコツ

(1) 試験に対するリサーチを行う

試験の日時や科目はもちろん、過去問や勉強法など、あらかじめ把握できることはなるべくしっかりリサーチしてから学習に取り組むようにしましょう!特に、解けないながらも過去問を眺めておくことは非常に重要です!本試験がどのような雰囲気や形式で出題されるのか、それを知っているだけで学習の方向性が全然違ったものになるでしょう。

例えば、FP3級試験では正誤判定や選択問題となっていることを知っていれば、そこで引っ掛けポイントとなりやすい部分を重点的に頭に入れておけば対処できることがわかります。
また、簿記3級であれば9割5分以上が計算問題となっておりますので、テキストの文言はそもそも覚える必要などありません。むしろ計算問題を解けるようにするため、分からないことを調べるツールとして活用する程度で良いといえるでしょう。

(2) 原理原則を探す

ある程度の暗記は必要ですが、可能な限り最小限かつ応用の効く形で覚えるのが良いでしょう。
例えば、試験では次の3つのいずれかの式が問われるものとしましょう。

・A=B+C
・B=A-C
・C=A-B

何も考えずにそのまま覚えるのと、次の図にして覚えるのとではどちらが楽でしょうか?

さらには、「A=B+C」さえ覚えていれば、他の2つはこれを変形しただけのものです。

このように、「これを知っておけば他は導き出せる」ようなポイント(様々な場面で応用可能な原理原則)を探し出せば、暗記すべき項目の数を最小限にすることができます。このようなポイントは専門学校の講義でも教えてもらえたりしますが、「自ら探し出す」意識を持つことでテキストを深く読むこともできます。

(3) アウトプットを重視する

上記(2)の「これを知っておけば他は導き出せる」ようなポイントは、単にそれを覚えれば十分というわけではありません。これを様々な場面で応用するための練習が必要です。様々な場面で応用するには、「問題を解く」というアウトプットが欠かせません。

アウトプットの効用は、

① 知識を定着させるだけではなく、
② 知識を活用する練習にもなり、
③ さらに、問題を解けるようにするめのポイントを見つけることができる(※)

といったことが挙げられます。

試験の性質によっても異なりますが、テキストははじめに大まかにザーッと読む程度にとどめ、問題を解きながら分からないことをテキストで調べるというスタンスは多くの試験で有効なのではないかと思います。

※ 例えば、正誤問題や選択問題でどのようなポイントを覚えるべきかといったことは、問題を解かなければ把握することは難しいでしょう。

 

4. おわりに

試験対策では、今回紹介したように要領を良くすることが成果に大きく関わります。さらに、要領良く学習できると、学習の成果を実感しやすくなります。成果を実感できると学習上のストレスも和らぎ、より意欲的に学習に取り組むことができます。

ときには「がむしゃらに突き進む」ことも大切ですが、少しでも効果のでる学習方法を模索し、学習の生産性を高めていただければと思います。