ワンポイントアドバイス第62回 アフターコロナと新たな会計士業務 【公認会計士試験受験対策】

ワンポイントアドバイス(動画)

動画内容の要旨

会計士業務の歴史

会計プロフェッション(会計専門職)は、1800年頃にはイギリスに存在していました。最初は会計知識を有する専門職でありながらも、実務としては経理だけでなく、採用や給与計算など、管理部門業務全般を請け負っていました。1800年台中盤から、裁判所の破産処理を委託されるようになり、1900年頃からは財務諸表監査が始まりました。その後、会計監査は枠組みが変化しながらも継続する一方、会計事務所はコンサルティング業務を拡大していきました。2001年のエンロン事件を契機に独立性の観点からコンサルティング業務に制限がかかり、現在は監査法人としての業務は監査とアドバイザリー業務(会計または内部統制等)に限定されています。

 

統合報告書:新たな会計情報の開示

前回の動画では、アフターコロナの世界で信頼が重視されるという話をしました。信頼には、ブランドイメージや誠実性、透明性が含まれます。会計士の能力が発揮できるのは、このうちの透明性ではないでしょうか。

 

一つの例として、統合報告書をご紹介します。統合報告書は、有価証券報告書や計算書類とは異なり、企業が任意で作成する独自のレポートです。メリットは、法定開示書類に乗らないような企業独自の情報を開示し、利用者の企業理解を高められることです。たとえば、製品別の売上データを開示することにより、業界内での具体的な強みや弱みが見えてきます。また、利用者は投資家に限らず、特に先行事例のアンケートでは従業員の企業理解が高まったという結果もありました。開示情報の充実を通じて企業の透明性を担保し、企業の信頼構築に寄与することが新たな会計士業務になる日も近いかもしれません。