大学4年から会計士を目指し、自分の人生を手に入れる【公認会計士試験受験対策】

目次

はじめに

自分の人生を歩むか、他人の敷いたレールに従うか

就職活動は、職業選択の手段です。職業は仕事の名称であり、仕事とは社会貢献の手段です。学生として将来を考えるうえで大切なことは、自分は何が得意で、誰のために何ができるのかを卒業までにしっかりと考えることです。結果として、就職活動を通じてそれらの道が見つかったなら問題ありません。でも、もしなんとなくゲーム感覚で「就活」を進めてしまい、幸か不幸か内定をもらってしまったのであれば、将来どこかで必ず迷う時がきます。逆に、何らかのきっかけで自分の心の内なる声に気づき、リスクをとってでも自分の道に気がつくことができれば、遠回りすることはあれど後悔することはありません。
浪人生活は、孤独が強いられる自分との闘いです。だからこそ、周囲の声から独立した本当の自分を知ることのできるチャンスでもあります。浪人生活をきっかけに、その後続く70年の人生を、自分のものにしましょう。

1. 浪人生活で、自立心を育てる

罪悪感があるのは、自立していないから

私の受験生時代のほとんどは浪人生活でした。私は大学4年12月、就活の挫折をきっかけに会計士試験の勉強を始めました。卒業までは周囲が楽しそうに最後の大学生活をエンジョイしている姿を、卒業後は社会の一員として名だたる大企業で働く姿を横目に、私は毎日机に向かう生活でした。仕事をしているみんなに負けないため、最低でも1日10時間は勉強しようというノルマを立てたものの、生来の怠け癖からかノルマはほとんど達成できませんでした。勉強内容も、簿記1級合格を半年で目指していた時期でしたが、覚えては忘れの繰り返しに、何度も心が折れそうになりました。周囲への罪悪感や勉強の不安など、精神面で一番厳しかったのは間違いなくこの時期でした。

自立した人は、後悔がない

私が受験生活で得た財産の一つが、自立心です。自立心とは、自分の価値を信じる力です。自分で自分の価値を信じられるから、自分の足で一歩を踏み出すことができるのです。当時の私は、自立心が未熟でした。そもそもの受験動機が就職の手段、すなわち自分の社会的価値を見つける手段です。自分の価値とは、どこにあるのでしょうか。会計士試験合格後の姿ではなく、目標に向かって突き進む姿に、価値があるのです。社会から必要とされたいと願う気持ち、誰かの役に立つことへの喜び、人からの感謝を受け取る心の器こそ、本当の価値です。今ある自分の価値に気づき、自立心を育みましょう。

2. 浪人生活で、自分を知る

モチベーションは、生きる希望

最近、モチベーションをテーマとして、クレアールや所属監査法人で受験生向けに話をする機会が増えました。モチベーションとは、内側から湧き出る強い動機、すなわち情熱です。本当のモチベーションを知るためには、自分を深く知る必要があります。自分はどんな家庭で生まれ育ち、何が好きで何が嫌い、どんな性格で、どんなことをした時に喜びを感じるかなど、就職活動でよくある自己分析を徹底するのです。モチベーションは、究極的には生きる希望に行き着きます。人間のすべての行動は、生きる目的に帰着するからです。

希望を見つけた時、新しい自分を知る

文明が発達し、高度に複雑化した社会では、「生きるとは何か」という人間の根源的な問いに答えなくても、先人たちが用意したレールに従っていればそれなりに幸福な人生を送ることができます。一方、どんな時代でも新しい価値を作り出す人たちには、情熱や使命感が膨大な行動エネルギーを生み出しています。私の生きる目的は、社会の一部として一人でも多くの人に役立つこと、それだけです。もちろん、「自分」も社会の一部なので、自分の欲望を満たすことも大切な目的です。でも、それ以上に圧倒的多数の「他人」に貢献し、たくさんの人たちが喜ぶ姿を見ることの方が、生きがいを感じます。孤独な浪人生活は、自分と向き合うチャンスです。自分が生きる目的とは何か、静かに問い続けることで本当のモチベーションを見つけましょう。

3. 浪人生活で、勇気を与える

我慢する人は、弱い。忍耐できる人が、強い。

我慢と忍耐は、異なります。我慢は、嫌なことを無抵抗で受け入れることです。上司から無理難題を押し付けられ、それを嫌々受け入れることが我慢です。我慢を続けると、心がどんどん貧しくなります。我慢が日常化した人は立場が上になると我慢を強いる側になるため、我慢の悪循環は終わることがありません。忍耐は、嫌なことを肯定的に捉えたうえで受け入れることです。上司から無理難題を押し付けられた時、「これは下積み時代の成長チャンスだ」と捉えて、肯定的に受け入れることが忍耐です。忍耐を続けると、心が鍛えられて豊かになります。忍耐を習慣化した人は、立場が上になった時、部下のピンチにリーダーシップを発揮します。

挫折は、我慢する人への希望になる

挫折とは、人生に衝撃を与える大きな失敗経験です。これまで当たり前だと信じていた日常や将来が大きく変化する経験です。人は挫折すると、自分と向き合う時間が生まれます。自分の心に対して、「本当はどの道を選びたいのか」を、先入観や周囲の雑音を抜きにして考えるチャンスが生まれるのです。私にとって2年半の浪人生活は、今の自分を作る上で、なくてはならない時間でした。受験においても簿記1級や短答式試験に何度も失敗し、私生活においても家族と大きな衝突を起こすなど、浪人生活中にも数え切れないほど挫折を繰り返しました。でも、その中で自分自身をスクラップアンドビルドしていくうちに、見栄や執着などの無駄を削ぎ落とし、本当に大切にするものだけが残りました。浪人生活を通じて、本当の自分に気づきましょう。自分の内側にある心の声に気がついた時、「自分の人生」が始まるのです。

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