バイクライフから学ふ、「やりたいことリスク」への対処法

目次

はじめに

やりたいから、やる。

最近、大型二輪免許を取得し、念願のバイクを手に入れました。もともとクルマ好きだった私ですが、学生時代からバイクに興味はありました。ただ、親から「バイクは危険だから乗ってはいけないもの」という価値観を押し付けられていたため、バイク免許取得が事実上不可能だったのです。

リスクを回避するより、リスクに対処する力をつける

バイクは危険な乗り物ですが、「安全意識の有無」によって危険度は大きく変わります。実際、バイク死亡事故で最も多いケースが単独事故、しかも速度超過など運転者側の過失がほとんどです。したがって、速度を出し過ぎない、危険なすり抜けや急旋回、急発進、急停車をしないという安全運転意識を持つことで、かなりのリスクが低減できます。さらに、自分に過失がない状況での事故(もらい事故)を避けるため、「かもしれない運転(危険予測)」を徹底することが重要です。二輪事故の中でも「右折直進事故(バイク直進時、対向車線の右折車が突っ込んでくる事故)」は、死亡率の高い危険な事故です。このケースではバイク側に過失はないものの、被害ダメージは圧倒的にバイク側が大きくなります。これを避けるためには、「もしかしたら急に右折してくるかもしれない」という危険予測を頭の片隅に置いておくことです。この意識によって得られるコンマ数秒のゆとりが、生死を分けるのです。

すべてにリスクがあるのなら、好きなことを選ぼう

職業を選ぶうえで「安定性」を求める人が増えています。その背景には、過去30年と比べて社会が変化するスピードが高まり、不動産価格や金利の変動、給与額低下やリストラ可能性など様々な「リスク」が生まれたことがあるでしょう。一方、リスク回避を主目的とする「安定志向」が多い中、やりたいことに伴うリスクなら受け入れる「挑戦志向」の人も徐々に増えています。安定志向のテーマが「現状維持」であるのに対し、挑戦志向のテーマは「成長」です。挑戦には必ずリスクを伴いますが、リスクを見極め、適切に対処することさえできれば、好きなことに没頭する自由が手に入ります。リスクに対処し、新たな一歩を踏み出しましょう。

1. バイクと親友になると、危険が回避できる

バイクと信頼関係が、安全を呼ぶ

私の愛車ヤマハR1は1000cc、150馬力の大型バイクです。扱いが難しいハイパワーの車体を初バイクに選んでしまいましたが、納車後毎日のようにバイクに乗っていると少しずつ操作に慣れてきます。曲がるときはハンドルでこじ開けるのではなく、体重移動をしてバイクと一体となって曲がる。シフトアップは半クラッチを最小限に、高いギアほどスムーズに変えていく。停止時はフロントブレーキでじわりと減速し、最後はリアブレーキで滑らかに止まる。バイクの反応に応じて滑らかに運転することは、非常時の危険回避技術に直結します。日常のバイクとの対話が、安全性を高めるのです。

大切にするから、安全に乗る

私のR1はいつ見てもピカピカです。購入以来、走行後は必ず布で磨きあげ、汚れがあれば洗浄剤で磨きます。休日やまとまった時間があれば、固着した金属汚れやチェーンの洗浄、全体の洗車などを行います。これらは、100%愛着から行なっています。当然、大切にするバイクは事故などで傷つけたくはありません。結果として、日々のメンテナンスが慎重な運転に繋がります。バイクへの愛着は、安全意識も向上させるのです。

2. 好きな時に好きな場所へ行ける自由と、安全に帰る責任

平日の夜、代官山蔦屋に行く自由

ロードバイクを所有しているため、以前から都内で15km程度までは自転車移動していました。でも、往復約2時間の移動は長続きしません。代官山蔦屋書店は、本好きな私の天国とも言える場所ですが、休日は混んでいるし平日は移動が億劫で久しく行けていませんでした。バイクを手に入れてからというもの、平日で週2回は通うほどになりました。自宅の日本橋近辺から代官山まで向かうまでの深夜の中央通り、青山通りは車の通りも少なく、都内では珍しい爽快なツーリング道です。駐車場も一定時間無料であることから、私は書斎代わりに高頻度で通っています。

移動の自由と、安全への責任

代官山蔦屋書店への「通勤」は、原則手ぶらです。ふらっとバイクに跨り、巨大な書斎に向かう感覚が気に入っているからです。一方、乗車時の服装は、フル装備です。フルフェイスヘルメット、プロテクター内蔵のライダースジャケット、プロテクター入りグローブ、膝・脛プロテクター、バイクブーツなど。いざという時の準備をしておくから、安心して気軽にバイク移動ができるのです。

3. 不器用なバイクを愛する覚悟

不完全さに、価値がある

バイクは、非常に不便な乗り物です。ライダーが剥き出しのため、雨だけでなく夏の暑さや冬の寒さの影響をもろに受けます。さらに、私の愛車ヤマハR1はスポーツタイプのため、積載性が皆無で、2人乗りも難しい構造になっています。それでもバイクに乗るのは、不器用さをはるかに上回る魅力があるからです。不安定なバイクと対話をしながら走る楽しみ、バイクと一体となって遠くまで走る面白さ、バイクを自分と重ねて感じる愛着。その不完全さの中にある計り知れない魅力は、乗った人にしかわからないのです。

挑戦思考が、世の中を変える

挑戦する受験生の皆さんに、ぜひ紹介したいメッセージがあります。私の心の師匠の一人、岡本太郎さんが著書の『自分の中に毒を持て』(青春出版社)で述べた「挑戦と成功」についての話です。

失敗したっていいじゃないか。不成功を恐れてはいけない。
人間の大部分の人々が成功しないのがふつうなんだろう。パーセンテージの問題でいえば、その九九%以上が成功していないだろう。

しかし、挑戦した上での不成功者と、挑戦を避けたままの不成功者とではまったく天地のへだたりがある。挑戦した不成功者には、再挑戦者としての新しい輝きが約束されるだろうが、挑戦を避けたままでオリてしまったやつには新しい人生などはない。ただただ成り行きに任せてむなしい生涯を送るにちがいないだろう。
それに、人間にとって成功とはいったい何だろう。結局のところ、自分の夢に向かって自分がどれだけ挑んだか、努力したかどうか、ではないだろうか。
夢がたとえ成就しなかったとしても、精いっぱい挑戦した、それで爽やかだ。

不器用な自分に、愛着を持とう

人は皆、不完全です。やりたいと思った分野に才能がないことなど、よくある話です。でも、「好きだから」という理由だけで、不器用でも「精いっぱい挑戦」することに人生の面白さが隠れているのではないでしょうか。最低限のリスクヘッジをしたら、思う存分突き進んでみましょう。ふと振り返った時、あなたの必死に挑む姿が周囲の挑戦を後押しする存在になっているかもしれません。自分の進む道に、誇りを持ちましょう。

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