1. はじめに
電卓の使い方シリーズ第4回ということで、今回は定数計算という機能について紹介していきます。必ずマスターしなければならないというわけではありませんが、この機能を知っておくと計算が少し楽になることがあります。また、定数計算機能に加え、第5回で紹介するメモリー機能も併用することで、面倒な計算を効率良く行える場面も出てきます。
なお、カシオタイプとカシオ以外のタイプ(シャープ、キャノンなど)とで使い方が大きく異なります。さらに、カシオ以外のタイプ(シャープ、キャノンなど)については操作方法が2通りありますので、各自やり易い方で利用していただければと思います。2通りの方法を一度にマスターしようとすると混乱することがありますのでご注意ください(私自身、記事を書いている最中に混乱して大変でした^_^;)。
2. 定数計算とは
定数計算とは、10+50、10+60、10+70…のように、同じ数を足し続けたり、引き続けたりする計算をいます。このような計算の場合、足し続けたりする同じ数(ここでは「+10」)を固定化し、キー操作を楽にすることができます。
(1) 足す数を定数として計算する場合
例:
10+50=60
10+60=70
10+70=80
10+80=90
① カシオタイプの場合
10の後に+を2回打つことで、「+10」を固定化することができます。「+10」を固定化した後は、それに足したい数と=を押すだけで、それぞれの計算結果を表示することができます。
- 10 + + 50 =
- 60 =
- 70 =
- 80 =
② カシオ以外のタイプ(シャープ、キャノンなど)の場合その1
10の後に+と=を押すことで、「+10」を固定化することができます。「+10」を固定化した後は、それに足したい数と=を押すだけで、それぞれの計算結果を表示することができます。
- 10 + = 50 =
- 60 =
- 70 =
- 80 =
※ この方法によった場合、「10 + =」と打った段階で画面表示される10が、GTメモリーに加えられてしまいます。GTメモリーも併用する場合はご注意ください。
③ カシオ以外のタイプ(シャープ、キャノンなど)の場合その2
+の後に固定化したい10を打つことになります。
- 50 + 10 =
- 60 =
- 70 =
- 80 =
(2) 引く数を定数として計算する場合
例:
50-10=40
60-10=50
70-10=60
80-10=70
① カシオタイプの場合
10の後に-を2回打つことで、「-10」を固定化することができます。「-10」に50、60、70といったそれぞれの数字を足していくイメージとなります。
- 10 - - 50 =
- 60 =
- 70 =
- 80 =
② カシオ以外のタイプ(シャープ、キャノンなど)の場合その1
10の後に-と=を押すことで、「-10」を固定化することができます。
- 10 - = 50 =
- 60 =
- 70 =
80 =
※ この方法によった場合、「10 - =」と打った段階で画面表示される-10が、GTメモリーに加えられてしまいます。GTメモリーも併用する場合はご注意ください。
③ カシオ以外のタイプ(シャープ、キャノンなど)の場合その2
次のように打っても、同じ計算をすることができます。この場合、-の後に固定したい10を打つことになります。
50 - 10 =
60 =
70 =
80 =
(3) 掛ける数を定数として計算する場合
例:
10×50=500
10×60=600
10×70=700
10×80=800
① カシオタイプの場合
10の後に×を2回打つことで、「×10」を固定化することができます。
- 10 × × 50 =
- 60 =
- 70 =
- 80 =
② カシオ以外のタイプ(シャープ、キャノンなど)の場合その1
10の後に-と=を押すことで、「-10」を固定化することができます。
- 10 × = 50 =
- 60 =
- 70 =
- 80 =
※ この方法によった場合、「10 × =」と打った段階で画面表示される100が、GTメモリーに加えられてしまいます。GTメモリーも併用する場合はご注意ください。
③ カシオ以外のタイプ(シャープ、キャノンなど)の場合その2
次のように打っても、同じ計算をすることができます。かけ算の場合、×の前に固定したい数字を打つ必要があります。足し算、引き算、割り算の場合と順序が異なりますのでご注意ください。
- 10 × 50 =
- 60 =
- 70 =
- 80 =
(4) 割る数を定数として計算する場合
例:
50÷10=5
60÷10=6
70÷10=7
80÷10=8
① カシオタイプの場合
10の後に÷を2回打つことで、「-10」を固定化することができます。
- 10 ÷ ÷ 50 =
- 60 =
- 70 =
- 80 =
② カシオ以外のタイプ(シャープ、キャノンなど)の場合その1
10の後に÷と=を押すことで、「÷10」を固定化することができます。
- 10÷÷ = 50 =
- 60 =
- 70 =
- 80 =
※ この方法によった場合、「10 ÷ =」と打った段階で画面表示される0.1が、GTメモリーに加えられてしまいます。GTメモリーも併用する場合はご注意ください。
③ カシオ以外のタイプ(シャープ、キャノンなど)の場合その2
次のように打っても、同じ計算をすることができます。この場合、÷の後に固定したい10を打つことになります。
- 50 ÷10 =
- 60 =
- 70 =
- 80 =
3. 累乗計算
定数計算を応用して、次のような累乗計算を行うこともできます。
例:25=2×2×2×2×2=32
① カシオタイプの場合
2の後に×を2回打つことで「×2」が固定化されます。後は=を4回押すだけとなります。
- 2× × = = = =
② カシオ以外のタイプ(シャープ、キャノンなど)の場合
はじめに「2×」を打った段階で「×2」の固定化が済みますので、後は=を4回押すだけとなります。
- 2 × = = = =