公認会計士試験合格体験記「単純暗記ではなく考えて勉強することが重要」佐藤 雄大さん

学習スタートから合格までの軌跡

2022年7月  公認会計士試験の学習開始
2022年11月  日商簿記1級 不合格
2023年6月  日商簿記1級 合格
2023年12月  第Ⅰ回短答式試験 不合格
2024年5月  第Ⅱ回短答式試験 不合格
2024年12月  第Ⅰ回短答式試験 合格
2025年8月  論文式試験 合格

目次

公認会計士を目指したきっかけ

私が公認会計士を目指したきっかけは、就職活動への不安でした。これと言ってやりたい業種があったわけではなく、このような考えのまま就職活動を始めても、すぐに見透かされてよい結果がついてこないと思いました。そこで、様々な職業について調べてみると、様々な業種の人と関わることができる公認会計士という職業を知りました。就職する業種を限定するといった考えから、無理に限定する必要もないといった発想の転換のようなものであり、これが学習を始めるモチベーションとなりきっかけとなりました。

クレアールを選んだ理由

私がクレアールを選んだ理由は大きく分けて、非常識合格法、受講料の安さ、そしてトータルセーフティコースの存在です。

(1)非常識合格法

公認会計士試験の範囲は膨大の一言に尽きます。初めのうちは合格水準の点数を取るにはすべての論点を網羅的に学習する必要があると考えていました。しかし、学習を続けていくと、この論点は頻繁に出るけれども、この論点は近年全く出ていないといったように、出題頻度にメリハリがあることに気が付きました。

公認会計士試験を作る人は入れ替わりがあるものの、同じ試験員の方々が作成しています。よって、自然と試験員の方々の個性というものが試験問題にも現れて、それが出題頻度に影響するのではないかと思います。ここで、非常識合格法の強みというものに気が付きました。

非常識合格法では、多くの受験生が正答してくるであろう重要度の高い論点に絞って正答を積み重ねていくというものです。結局は相対試験であるため、取るべきところを取って、マイナーな論点は落としても構わないという結論に至ります。このような試験体系からも、非常識合格法は理にかなった考え方であると思います。

(2)受講料の安さ

私は4年トータルセーフティコースに在籍していたのですが、他校様の2年分の受講料と比較しても低価格であり、金銭面のハードルといったものも低く設定されているように感じました。また、途中で挫折した場合も、「まあ、他のところよりも安いからいいか」といった気持ちで始めることができたため、気軽に始められる点もよいと思います。

(3)トータルセーフティコースの存在

個人的にはこれがモチベーションを維持する大きな要因になったかもしれません。まず、日商簿記検定試験から、公認会計士試験の受験料をすべて負担してくれるので、受かりそうにないから受けないといった、挑戦する機会を無駄にするということがなくなります。

また、合格した場合には合格お祝い金をいただけます。さらに、長期間のトータルセーフティコースを選択した場合、早期に合格すれば併せて未受講の授業料を返還していただけます。この場合、個人の金銭的負担は相当に軽いものとなります。

ここまで、金銭的な話しかしておらず、少々下世話に感じられるかもしれませんが、目に見えるお祝いというものは自らのモチベーションを保つうえで重要であると思っています。公認会計士試験の短答式試験を合格しただけでは、まだ試験の半分を過ぎた程度です。

しかし、この短答式試験を突破することが一番の難関であると感じておりますが、突破した実感が湧きにくいもので、その後のモチベーションの維持に影響しました。ここで、合格お祝いをしてもらうことで、自らの達成感につながり、論文式試験の合格というゴールまで走り切ろうというモチベーションになりました。合格お祝い金は自らの実績に対して付随するものであり、これをモチベーションにするのは何ら恥じるものではなく、予備校選びの要因の1つになると思います。

学習方法

先ほども触れましたが、公認会計士試験は相対試験であり重要な論点を押さえて確実に正答を積み重ねる力を身につけ、マイナーな論点は無理に学習する必要はありません。そこで、非常識合格法による学習が効果的であると言えます。

まずは、素直に言われた通りに実践し、自分なりにやりやすい方法があればアレンジを加える学習方法がいいのではないかと思います。テキストを読むことや、問題を繰り返し解くというのは言わずもがな重要なことであるため特に言及はせずに、心の持ち方、考え方といった点に絞って書きたいと思います。

ただ、重複しますが、言われたことを実践することがこの試験の合格の一番の近道であることだけは強調しておきたいと思います。

日商簿記検定1級

現在の試験の傾向はわかりませんが、私が受けたときはとりあえず計算力をつけて、理論は間に合えばやるという感じでした。ここで養った計算力というものは、今後の公認会計士試験の短答式、論文式のいずれでも役に立つのでやりすぎて損をするということはありません。

また、とりあえず合格を目指すという意味においては、工業簿記、原価計算分野で満点近くの点数を狙うのが効率的と言えます。商業簿記、会計学は回によって難易度がばらばらであり、安定して高得点を取ることは困難であると言えます。

しかし、工業簿記、原価計算は比較的容易な問題が出やすく、安定して高得点を狙えます。よって、商業簿記、会計学は足切りにならない程度の知識をつけ、工業簿記、原価計算で高得点を取るといった戦略がいいと思います。ただ、計算力だけはつけておくことを強くお勧めします。

公認会計士試験・短答式

私の場合、日商簿記検定1級を取るまではほとんど触れていなかったので、公認会計士試験の勉強に本腰を入れた段階というのは比較的遅いのかもしれません。

財務会計論

計算に関しては、日商簿記検定1級の学習においてかなり身についており、また問題の難易度のギャップというものはあまり感じられなかったので実力の維持に努める感じでした。ただ、連結の総合問題は合否を大きく分けるものであり、論文式試験においても非常に重要であるため、別途対策が必要であり、できれば実力の強化をしたいところです。

また、試験制度が変わるためこれまでの学習方法のすべてが活きるとは限りませんが、総合問題が2問になるため、連結のほかに簿記検定で出るような形式も想定されるのではないかと思います。ですので、簿記検定の学習を根気強く進め、その延長線上に短答式試験があると思い学習するのが良いと思います。

理論に関しては、計算とリンクさせることが重要であると感じます。計算では出ない理論特有の暗記論点というものはありますが、計算処理を言葉にしたものも多いです。例として、退職給付会計基準というものを挙げて説明すると、退職金の計算方法には期間定額基準と給付算定式基準というものの2種類があるとされています。基準ではこの2種類の計算方法が文字で書かれていますが、計算問題でも全く同じ手順で計算します。

つまり、計算と理論の両者は相互に関係していると言えます。したがって、記憶の定着及び効率的な学習としては、理論で問われていることを一度頭で考えて計算に置き換えてみるという方法が良いと思います。最初は大変かもしれませんが、この試験は2次関数的に実力がついてくると感じているので、根気強く実践するのが良いと思います。また、理論特有の論点は割り切って暗記することが重要です。

・管理会計

短答式試験の一番の山場といえる科目です。とにかく時間が足りないため、ペース配分の練習をしてください。これを養うためには、過去問と答練を積み重ねることです。また、学習法に関しましては、簿記検定でつけた計算力を維持することが重要ですが、難易度によって点数にばらつきが出てしまいます。

よって、簿記検定とは異なり、得点を安定させるためには、理論の知識を強化することが重要であると言えます。知識が身につけば、理論の点数に多少のブレはあっても大きくぶれることはありません。これが得点の安定化につながります。

原価計算分野においては、原価計算基準を丁寧に読むことをおすすめします。また、管理会計分野においては、なぜこの方法が必要であるのかを少しでも考えられるようになると、先を見据えた学習になります。試験の形式が変わりますが、理論が得点の安定を支える点は変わらないと思います。

・監査論

受験生のほとんどが監査をしたことがないため、イメージというものが湧かずにとっつきにくい科目です。私も一番の苦手科目でした。しかし、監査論の学習においても、なぜこの方法、この基準が必要であるのかを考えると記憶の定着につながるのではないかと思います。不必要な手続、基準であればそもそも規定する必要がないのです。よって、何のために必要であるのかを考えれば理論的な裏付けというものがあり、実感を湧かせるのには少し役に立つと思います。

・企業法

この科目は暗記に走ると苦痛になると感じました。個人的に学習初期は、ただただ苦痛でしたが、ここでもなぜその条文が必要なのかを考えれば、少しは面白く感じ学習意欲の向上につながるのではないかと思います。また、学習論点の強弱が重要であると言えます。短答期では、機関、株式、商法で確実に点数を重ね、逆に金融商品取引法は深追いしない等のメリハリが必要であると感じます。

また、過去問の使いまわしが多い科目であるため、過去問を解くとともに、答練を繰り返し解いて正誤判定ができるようにするとよいです。これは理論問題全般に言えることですが、四つの文章のうち最低二つの選択肢の正誤がわかれば問題を正答することができる可能性がでます。よって、選択肢の正誤判定ができるために、多くの問題にふれ、知識を定着させることが重要と言えます。

公認会計士試験・論文式

・会計学(午後)

試験を突破するうえで一番の肝となる科目です。それは単純に他の科目と比べて点数が二倍あり、二倍の影響力を持つからです。ここで、しくじると大きなビハインドになりますが、うまくいけば他が全くダメでも勝負になります。十分な対策をおすすめします。

まずは、計算についてですが、計算の点数を安定してとることが合格の近道になります。これは、論述の理論と比較して客観的に採点が可能であり、得点のベースになるからです。しかし、短答式のときと比べて特別に何かする必要はなく実力の維持に努めてください。

ただ、第5問の総合問題は別途対策が必要になり、ここを制することが重要です。私個人のおすすめの解き方としては、タイムテーブル等の解法に慣れるとともに、売上や当期純利益といった数値を集計する項目に対して、色を割り振って、視覚的にミスを起こさないようにするといった自分なりの内部統制を構築することです。ここに関しては、経験を積むことが重要であり、多くの総合問題に触れるべきであると言えます。

次に、理論になりますが、論証の暗記という作業が重要になります。これには様々なやり方があると思いますが、声に出す方法とキーワードのみを抑える方法をお勧めします。声に出すと、視覚だけでなく、聴覚も使うため、記憶の定着を効率的に行うことができます。

また、試験会場では実際に発声することはできませんが、口の動きを記憶することで書きたいフレーズが出てくるようになります。そしてもう一つのキーワードを抑える方法ですが、文章を組み立てる上での接続詞というものはある程度文章として成り立っていればよく、採点の核となるわけではないです。キーワード間の言葉は思ったよりも出てくるので、暗記できる項目はなるべく減らしましょう。

また、一言一句覚える方法をあまりおすすめしない理由は、暗記していた文章の掃き出しに詰まった際に、後のフレーズも出てこなくなる恐れがあるためです。キーワードを抑えていれば、何とか自分なりに文章を組み立てることができると思います。

・会計学(午前)

計算に関しては短答期の知識を維持するだけで十分です。後は答練などを駆使して、形式に慣れてください。また、理論ですが、会計学午後と比べ、長文を求められるものではないので、理由と結論を覚えましょう。ここで、重要になるのが先程から述べている、なぜそれが必要なのかを考えることです。これが理由の部分になります。

例えば、「損益予算を作るだけではなぜダメなのかを解決策とともに答えなさい」という問題があったとします。これは、損益予算だけでは資金的な裏付けがなく資金ショートを起こす可能性があるからであり、この解決方法としては、資金予算を同時に作成することとなるというのが典型的な解答となります。前文が理由で、後文が結論にあたりますが、このようなつながりを意識することで自らに納得感を与えられ、知識の定着にもつながると思います。

・監査論

ここでも論証暗記が重要になります。しかし、ただの文字の暗記に走ってしまうと覚えられなくなると思います。ですので、基準が必要となった理由を意識してください。

例えば、KAMに関していうと、投資家からの情報開示の要請が強まった結果、監査に関する事項を開示するという流れです。また、それによって、守秘義務の範囲が問題となったため、守秘義務の範囲が企業の未公表の事項から秘密へ改定がなされています。やはり、論点のつながりを意識することができれば単純な暗記に走ることなく、負担が減ると思います。

事例問題に関しては、答練を通じて慣れることが重要になります。また、普段から法令基準集にふれて、頻出の基準は確実にどこにあるか抑えておいてください。法令基準集は二冊用意し、一冊にマーカーや書き込みを入れて、もう一冊を、問題を解くために用いてください。

・企業法

この科目が一番短答と論文でのギャップが大きいと言えます。まずは、法律科目に特有の法的三段論法の習得を意識してください。この書き方がすべてではありませんが、論理的に筋の通った文章となるので、試験官の心象というものもよくなると思います。そして、法令基準集を使いこなし、頻出の条文を抑えてください。

さらに、論点を暗記する作業が必要になりますが、これに関しては、条文を読むことで論点が出てくるようになるのが理想と言えます。そうすれば、ど忘れをしても現地でひねり出すことが可能になるからです。論点となる箇所は、決まって、あいまいな表現または、複数の意味でとれると感じる文言にあります。論点は判例になっている部分もあれば、学者同士で説が割れているものもあります。判例になっているものは覚える必要がありますが、判例がない部分は提唱されている説の中で筋の通ったことが書けていれば問題ないと思います。

企業法の学習においては、条文を読んで疑問を持つことを意識してください。たいていの人が同じ箇所の解釈に疑問を持ち、該当する事例が発生すれば争っています。疑問を持つことで、記憶の定着しない単純暗記を回避することができると思います。

・租税法

計算に関しては、問題を解いて計算方法を定着させることと、答練の問題を何度も繰り返し復習することが重要であると感じます。租税法の計算は覚えて忘れてをひたすら繰り返すので、期間を決めて定期的に復習することが効果的です。

また、理論に関しては法令基準集で条文をたくさん引き、条文の場所を覚えるくらいになっていることが理想です。それに加えて、計算にも使える条文があるので、その位置はぜひとも覚えておきたいです。所得税法と消費税法は一問間違えると連鎖的に間違えてしまうため、条文に規定があり、自分の記憶があいまいな部分は多少の時間のロスがあっても確実に点数を取る方針で行くのが良いと思います。

・経営学

ファイナンスの分野を強化することが合格の近道になります。計算及び理論の選択問題であり、いずれも客観採点が可能な部分になります。また、出題範囲が非常に狭いため、コストパフォーマンスが良い分野であるといえます。ただ、ファイナンスの理論に関しては、近年正しい文章をすべて選べといった形式であるため、正答を積み上げることが困難になっており、差が付きにくく深追いするとコストパフォーマンスが悪くなります。できたらラッキーといった心持で向き合うのが良いのかもしれません。

次に経営管理になりますが、これは範囲が膨大であり、どこから出てきてもおかしくありません。私は比較的得意で多少の自信があったのですが、本番では全然予想もしていない部分からの出題が多く手ごたえは悪かったです。私の経験でお話させていただくと、テキストの基礎的な部分は抑え深追いは厳禁と言えます。

クレアールで学習してよかった点

私が最もよかったと感じた点はトータルセーフティコースがあったことです。他の予備校様と比較してこれほどまでに長期的に面倒を見てもらえるプランはありません。この試験は膨大な出題範囲を学習することに加えて、モチベーションを維持することが同じくらい重要になります。

まず、短答式試験の受験会場に到達するまでに多くの人が挫折すると言われているため、試験会場に到達し、試験を受け切るだけでも褒められることなのです。私も、日商簿記検定1級に合格してから、モチベーションが大きく低下し、2回の短答式試験の不合格は全く学習が追いついていませんでした。

しかし、このままではダメだと思い日々の勉強を積み重ねて、短答式試験そして論文式試験の合格を達成することができました。学習可能な期間が長期にわたると、逆にまだ時間はあるとの安心感からモチベーションが低下してしまうかもしれませんが、私は長期間の保証があったからこそ、モチベーションの低下を乗り越えることができました。

最後に

公認会計士試験の学習では、言われたことを素直に受け入れて実践すること、コツコツ積み重ねることができることおよび、思考をすることが重要であると思います。学習のノウハウや知識に関しては、受講生よりも講師の方々のほうが遥かに多いため、素直に受け入れることが重要です。

また、一朝一夕で合格できるような試験ではないため、ある程度時間を犠牲にしてでも継続することができる環境を作り、毎日数分でも学習する必要があります。最後に、思考することで単純な暗記の作業を減らすことができ、知識の定着ひいては合格につながると思います。これは私の経験上の話なので、皆さんに合った別の方法があると思います。ですが、皆さんの合格の一助になれば幸いです。

講座パンフレットやお得な割引情報などを無料でお届けします。
講座についてのご相談を受け付けております。お気軽にお問合せください。
講座のお申し込み案内ページです。講座をお申し込みの方はこちらからどうぞ。
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次