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公認会計士合格体験記「少しずつでも確実に」高木 啓史さん

学習スタートから合格までの軌跡

※日商簿記3級と2級は20年程前に取得
 
2020年11月 他校にて日商簿記検定1級取得
クレアールに入学
2021年5月  公認会計士短答式お試し受験、合格まであと約30%
2021年8月  税理士簿記論不合格あと6%、財務諸表論不合格あと2%
2021年12月 公認会計士短答式不合格、合格まであと10%
2022年5月  公認会計士短答式不合格、合格まであと12%
2022年8月  税理士簿記論合格、財務諸表論不合格あと4%
2022年12月 公認会計士短答式不合格、合格まであと6%
2023年5月  公認会計士短答式不合格、合格まであと2%
2023年8月  税理士財務諸表論合格
2023年12月 公認会計士短答式合格 約76%
2024年8月  公認会計士論文式合格 偏差値約53、約1,350位

目次

公認会計士を目指した理由

当時はコロナ禍もあり、殆ど外出出来ませんでしたので、2020年春より簿記1級の勉強に取り組んでいました。同年11月に入って、過去問演習で安定的に合格ラインに近い所まで出来ていたので、もっと先に行きたいと思いました。

さらに、当時はコロナ禍で短答式試験が年1回になり、合格者が大幅に増えるので大チャンスということで、公認会計士にも挑戦してみることにしました。もっとも、簿記1級取得直後は、事情があってあまり勉強が出来ず、当初の思惑通りには行きませんでしたが。

クレアールを選んだ理由

当時は地方勤務でしたので通学ではなく通信講座一択。料金が他校と比べるとリーズナブルで、もしも失敗に終わったとしてもそこまで負担が大きくないと思い、クレアールにしました。また、「非常識合格法」で教材を絞ってくれていたのも大きかったです。

2021年5月時点では殆ど勉強が出来ておらず、撤退することも視野に入れていましたが、当時は会計士試験の受験費用もクレアールが負担しているコースを受講していましたので、その時の短答試験はお試しで受験することにしました。
そこで、出来なかった問題の半分出来ていれば合格出来ていたし、決して届かない目標ではないということが分かり、継続することにしました。

短答式試験には何度も不合格になりましたが、よくよく見返すとAランク・Bランクの重要論点にまだ精度が低い部分があったためです。
他校に変えるか検討はしましたが、クレアールを継続することにしました。他校に変えてこれ以上教材が増えた場合、消化しきれなかった可能性があったと思います。 

具体的な学習方法

机に向かえる大体の学習時間は、平日は会社から帰って3時間程度、土日は6~9時間程度、週に30時間程度でした。当時は地方勤務で通勤時間が短かったので、勉強時間を確保しやすかったです。

ただ、これだけではとても追いつかないので、車に乗っている時間やネットサーフィンをしている時間などは講義を聴いていたり、会社の昼休みにPDFのテキストを読んで回転させていました。
加えて、実務に関係する論点は会計士の勉強内容にも関連付けて調べたり、通勤途中では前日の学習内容を頭の中だけで復習したり等、日常的に極力触れるようにしていました。

といっても、やるべきことが終わったり、疲れたりしたら適度に休み、無理なく続く程度にやっていました。 

年間スケジュールは概ね次のとおりでした。
9月~12月:短答式試験対策
1月~3月:論文式試験対策(2021年は短答式試験対策)
4月~5月:短答式試験対策(2024年は当然論文式試験対策)
6月~8月:5月の短答式に合格していれば論文式試験対策、不合格ならば簿記の基礎固めと税理士試験「簿記論」「財務諸表論」の対策。
8月の税理士試験もしくは公認会計士論文式試験が終わったら、撤退か継続か検討する。

「公認会計士非常識合格法」を参考に、1~3月は論文式試験対策の勉強を行っていました。財務会計論や管理会計論の計算がそれなりに出来ていれば、その選択も有りだと思いますし、そのおかげもあり論文は1回目で合格出来ました。

簿記1級から4年弱かかりましたが、数か月ごとに違うことをやっていたので、飽きずに継続出来ました。また、同じことをやっていても昨年より出来るようになっているので、少しずつでも確実に成長している感覚があり、楽しんで勉強できました。

科目別の勉強方法

短答式

財務会計論(計算)
簿記1級を勉強してた時の基礎確認テストを半年に1回程度解き直しました。どうしても解いていない分野の問題は忘れてしまいますので、忘れた頃に網羅的に押さえる練習も必要だと思います。

連結や企業結合等の応用論点は、講義を視聴した後に問題を解いて理解しました。答練等で苦手な分野があった場合、その分野の問題に集中して解き直しました。クレアールの過去問題集は分野ごとにまとめられていたので、使いやすかったです。

あとは、感覚で解くのではなく、解き方を言語化して理論とも紐付けることが大切です。テキストの例題は解けるが、なぜこう解くのかという部分があやふやで、少し捻られると間違えたりして安定しない部分もありました。
テキストは計算だけでなく、説明文も大事ということに過年度になって気付きました。そのせいで、後述の財務理論の成長が遅かったです。

お試し受験では合格点まであと一歩でしたが、それ以降は概ね安定して合格ライン以上は確保出来、合格した23年12月では満点を確保出来ました。 

財務会計論(理論)
最初は本試験では半分も正解出来ず、その後も暫くは半分程度の正答率で、かなり伸び悩みました。机に向かう勉強は計算中心になり、理論については講義は車で移動中に消化して家でテキストを読み込む位しか手が回りません。それだと、短答特有の引っ掛けには中々対応出来ませんでした。

また、短答は正誤判断が中心で文章の正誤しか見ておらず、テキストや基準にあまり戻らなかったことも、成長が遅かった原因だと思います。

といってもすぐに良くはできないので、覚えられない箇所は何度も繰り返す。過去問やテキストを何度も回転させる。計算や後述の論文の勉強と合わせて理解することで少しずつ見えてきて、最終的には大きく失点することはなくなりました。また、理論が良くなることで、計算もさらに安定してきました。

合格した23年12月では3ミスに抑えて守ることは出来ました。

管理会計論
理論は原価計算基準の理解と必要箇所の暗記、短答での引っ掛けポイントを過去問や答練を通じて抑えました。24年度はクレアールにも理論対策講義がありましたので、参考にしました。

計算は基礎的な問題は短時間で確実に正答出来るようテキストの例題や問題集を仕上げ、限られた時間で最大限の得点が取れるよう、答練や公開模試を通じて現場対応の経験を積みました。

答練や公開模試の成績は悪くなかったのですが、本番では力を発揮出来ず、理論は5/8、計算は3/8の48点で足を引っ張る結果になってしまいました。どうしても本番での良し悪しは出てきますので、致し方ない部分はあったと思います。

企業法
学生時代は法学部でしたが、忘れてしまっていますし改正も行われていたので、ゼロからのスタートとなりました。講義を聴いて、テキストや過去問に当たり、分からなければテキストに戻るを愚直に繰り返していました。

短答の企業法はやればやるほど伸びる科目だと思います。最初は半分も正解出来ませんでしたが、少しずつでも確実に伸びていき、最後の短答では80点でした。

監査論
初めて学ぶ科目であり、ゼロからスタートでした。社会人経験があり、監査を行ったことも受けたこともありますのでイメージは掴みやすく、多少のアドバンテージはありました。

講義を聴いて、実務をイメージしてテキストや過去問に当たり、分からなければ実務を思い出したりテキストに戻るの繰り返しでした。また、短答対策講義を何度も聴いたり、短答対策のレジュメを読んで、問題は即座に答えられるくらい、精度を高めました。

こちらも企業法と同様、最初は半分も正解出来ませんでしたが、最後の短答では75点と守ることは出来ました。

その他
短答式試験ではマークシート式ですので、運も絡みます。ほんの少しだけ及ばず不合格だったとしても、原因と改善策を考えて淡々と実行し続けることが大切だと思います。

論文式

財務会計論(計算
答練と間違えた周辺をテキストで確認する位でした。科目が増えますので、計算力は強化よりも維持することを主眼に置くことになります。

第5問の連結総合問題は、答練をベースに対策していました。他科目とのバランスがあり、全部は確認出来ないので、時間内で正答すべき個所を中心に確認しました。

財務会計論(理論)
クレアールに論文対策テキストがありますので、そちらを何度も回転させて、解答スピーチが概ね出来る位まで精度を高めました。
また、論文式試験では法令基準集が使えて、丸写しするだけの問題も出ることがあります。それだけは確実に出来るよう、法令基準集の中身をざっくりと押さえ、答練や公開模試で練習を積みました。

本試験では第5問の連結総合問題で稼ぎたかったですが、本年は問題が難しくて出来ませんでした。それでも、合格点の偏差値52以上はキープ出来ました。

管理会計論
計算は財務会計論と同様、強化ではなく維持を主眼に置きました。
答練をベースに、分からない箇所はテキストを確認しました。答練は基本~標準的な難易度の問題が中心で、回数は多いですが全範囲をまんべんなくカバー出来ていました。理論は理論テキストや応用講義でカバーしていたので、そちらを活用しました。

今までの本試験の傾向ですと、時間内にとても解ききれない地雷問題が幾つか出ていましたが、今年はそこまで理不尽な問題は出ませんでした。
解いた感触はクレアールの答練位の難易度であり、クレアール生がやや有利だったと思います。本試験では一番出来が良く、偏差値58程度を確保出来ました。

企業法
正誤判定中心の短答から、法律に基づいて自分の考えを記述する論文へと、大きく違った科目になります。
論文講義を通じて論文特有の書き方を覚える。論点、特に典型論点の精度を上げる。実際に書いて添削を受け、改善を繰り返す。加えて条文を何回か通して読みたかったですが、そこまで時間はありませんでした。

本番では、第1問では116条を見つけられず、第2問でもそこまで精度高く書けずで、偏差値47程度でした。
ただ、企業法は他の科目と大きく違いますので、企業法で学習したことを他の科目に応用することは難しいです(実務では別ですが)。
よって、足切りを回避出来るラインは確保した上で、ある程度時間をかけてもコツが掴めないようならば、あまり深入りせずに他の科目で稼ぐ作戦もアリだと思います。

監査論
こちらも、正誤判断中心から記述式へと大きく違った試験になります。何をやったら良いか分からない、でも他の科目の勉強もあるのであまり時間はかけられない。クレアールでは論文対策講義がありますので、繰り返し視聴し、論文対策講義のレジュメを回転させました。

法令基準集が使えますので、何か書いてあるかざっくり押さえ、答練や公開模試で時間内に探して書く練習を積み重ねました。
社会人経験があると、問題2で多く出題される事例問題のイメージが掴みやすく、有利に立ち回れると思います。

問題1は偏差値40程度、問題2は偏差値60程度で、総合50程度、何とか守りきれたと思います。問題1はかなり悪かったですが、振返ってみると論点がズレている所が多かったようでした。

租税法
論文式試験で新たに取り組む科目であり、クレアールの非常識合格法が一番ハマると思います。また、税務の実務経験があれば有利です。

まずは、頻出論点が多く載っている法人税テキスト1冊目を押さえ、消費税と所得税は簡単な箇所は正解できるよう、講義や答練を通じて練習を積み重ねます。法人税テキストの2冊目はあまり時間をかけすぎないようにしました。

理論は、直前期にテキストや答練の問題を一通り復習しました。理論、計算共に安定しており、偏差値56でリードを奪うことが出来ました。

経営学
論文式試験で新たに取り組む科目その2。
経営管理論のテキストはかなりコンパクトに纏めてあります。コンパクトすぎてイメージが掴みづらかったので、経営学のマンガ本で補完しました。講義は車の中で何度か繰り返し聴きました。

経営財務論は財務会計や管理会計との親和性が高く、そちらとも関連付けて学習しました。答練は殆ど出来ませんでしたが、「満点を取れるまで繰り返し解いてください」というコメントに基づき、何度も解き直しました。
本番では、何とか偏差値52の合格ラインをキープ出来ました。

その他
2024年8月時点での論文式試験は、総合偏差値約52で合格、但し偏差値40未満の科目があれば足切りというルールになります。時間が限られている中、どの科目にどれだけ時間を振り分ければ合格可能性が最も上がるか、ということを考えながら勉強する必要があります。

その指針のため、大手予備校の公開模試を最低1回は必ず受けて、自分の立ち位置を把握しておくことが重要だと考えます。
私の場合、特に経営学(経営管理、財務管理)が足切り直前で一番伸びしろがあったので、直前期はそちらを重点的に取組みました。

租税理論は範囲が狭く、短期間で伸ばすことが出来るので、最後に一通り確認しました。企業法や監査論は、通常は合格ボーダーより少し下、得意分野が出れば超える位でしたので、そこまで深入りしませんでした。
財務会計論と管理会計論は、合格ボーダー前後は安定して取れていたので、触れるのは最低限にして、その分を他の科目に回すようにしました。

クレアールで学習して良かった点

他校と比べて教材を絞っているらしいところ(それでも物凄く多いですが)、受講料がリーズナブルな所(コースによるが月1万円以内も可能)、が挙げられます。
他校にも良いところは沢山あるでしょうが、クレアールの教材をマスター出来れば十分合格ラインまで到達できると思います。

最後に

クレアールに入学したのが4年前。当時はここまで濃い経験が出来るとは思いませんでした。フルタイムで働きながらも非常に充実しており、楽しかったです。

40代半ばも超えて、会計、法律、監査、税務、経営学を学び直し、公認会計士まで到達できたことは今後への人生の大きな自信になりました。その力で社会により貢献できるよう、頑張っていきたいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。少しでもお役に立てれば幸いです。

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