公認会計士合格体験記「答練の活用が合格の鍵でした」深澤 孝斗さん

働きながら合格

目次

はじめに

この度、4回目の論文式試験への挑戦で、念願の公認会計士試験合格をつかみ取ることができました。サポートしてくださったクレアールのスタッフの皆さんに心から感謝いたします。

公認会計士を志した動機

公認会計士を目指し始めたのは、大学4年生の頃でした。大学の授業の中で、公認会計士という職業や会計大学院の紹介を聞き、変化の激しい現代社会の中で資格を持って働くことはメリットが大きいと思い、公認会計士になることを決意しました。

クレアールを選んだ理由

大学卒業後、会計大学院に進み、大学院の授業の傍ら独学で勉強を始めました。日商簿記1級までは独学で取得できましたが、在学中に短答式試験を受けてみたところ全く歯が立たず、合格するためには試験合格に特化した勉強が必要だと痛感しました。当時は通学するのは難しいと感じており、時間や場所の融通が利く通信講座を探したところ、クレアールが内容的にも経済的にも自分にあっていると思い、受講を決めました。

科目別学習法

総論

勉強を始めた時は、クレアールから送られる紙のテキストを使いながら講義を進めていましたが、PDFでもダウンロードができるため、途中からはタブレットにテキストや答練をダウンロードして、そこに書き込みながら勉強を進めていきました。

タブレット1台で、講義の映像を見ながらテキストに書き込みができるため、机に向かわずとも勉強時間を確保できました。また、アプリ内でテキスト検索ができるため、例えば企業法だと、「423条」と検索すれば、423条に関して書かれているページを一覧でき、テキストを立体的に活用できました。さらに、重要な箇所に「☆」印をつけておくことで、直前期に「☆」印を検索してポイントに絞って復習できたため、効率的な学習ができたと思います。

加えて、答練もPDFでダウンロードできるため、紙だと整理しづらかったところを、全部まとめて見直しできました。例えば租税法だと、1年分の答練を全部集めると問題文だけでA4用紙136枚分、解説も含めれば463枚分にもなります。これを紙ベースで整理するのは自分の手に負えないと思ったので、PDFでの配信はとても大きなメリットでした。タブレットさえあればどこにでも持っていけますし、間違えた問題にマークをつけてそこだけくりかえし復習することができ、苦手な分野を重点的にカバーできました。

また、テキストの重要事項や答練で間違えた問題をポストイットに記入してスキャンし、タブレットやスマホで繰り返し見直す学習もしていました。書き込んだポストイットは最終的には全部で564枚になりました。企業法の論証パターンや簿記の仕訳など、スキマ時間に何度も見直すことでスムーズに問題に対応できるようになってきました。

短答式試験

●企業法

 会計大学院を修了すると、短答式試験の4科目の内、財務会計論、管理会計論、監査論の3科目は免除されるため、実際に受験に使ったのは企業法のみでした。  企業法については、基礎講義で基本事項を押さえた後は、ひたすら佐藤講師の条文対策講義を繰り返し聞くようにしました。1.5倍速で聞くと9時間半ほどで会社法を一周できるので、通勤しながら聞くことを習慣化しました。試験直前期には答練の間違えた問題と条文集、テキストを再度復習して試験に臨んだ結果、得点率90%で合格することができました。

論文式試験

私は論文試験に4回挑戦しました。1回目は企業法・租税法で得点率が40%を下回るという散々な出来でしたが、2回目では経営学(得点率57.75%)の、3回目では企業法(得点率58.80%)の科目免除をいただき、4回目にようやく合格することができました。1回目と2回目以降の明確な違いは、「答練の活用」です。

●経営学

経営学は、経営管理論と財務管理論に分かれており、特に経営管理論は、独学でやろうとすると何時間かけても終わらない幅広い学問ですが、藤原講師が試験委員の傾向を読んで出題されそうな分野をテキストと答練でカバーしてくださり、比較的短時間で高得点を取ることができました。本番の試験でも、コンティンジェンシー理論や科学的管理法など、テキストや答練で学習した内容をそのまま書けばよい問題が多く、ありがたかったです。財務管理論の方も、テキストを見ただけでは数式やグラフの意味があまり理解できませんでしたが、坂口講師の解説を聞きながら答練を解くことで、本番のCAPMや二項モデルの問題に対応できました。

●企業法

企業法は、佐藤講師の論証集を、自力で論証の流れを思い出せるようになるまで繰り返し学習したのち、答練を進めていきました。企業法は他の科目に比べて丁寧に採点していただいたおかげで、ここを書けていれば加点されていたとか、ここの論理の組み立てが伝わりにくかったとかをきちんと把握できたのが、高得点につながりました。本番でも、基礎講義からお世話になった山本講師が「今年こそは出るはず」とおっしゃっていた役員報酬の論点がついに出題されて、答練で解いた問題を思い出しながら論述することができました。

●財務会計論

理論に関しては、論文対策のテキストを繰り返し復習することを中心に進めていました。答練でも基本的に同じ論点の問題が出題されていたので、知識がどの程度定着しているか確認しながら進めることができました。本番では減価償却の自己金融機能や減耗償却などの論点が出題されて、石井講師の基本期の講座を思い出しながら論述することができ、基本をしっかり押さえておく大切さを実感しました。正直なところ、ここで得点できていなかったら合格点に届いていなかったと思うので、本当に感謝しています。

計算に関しては、答練の中でCF計算書やソフトウェアなどの会計処理の中で押さえるべきポイントをカバーしていただいたほか、取るべき問題と捨てるべき問題の取捨選択をする力を身につけることができ、それが本番でも活きたと思います。

●管理会計論

答練を解く中で、自分のニガテな単元(原価計算だと連産品や固定費調整、管理会計だとFCFやNPVが苦手でした)が明確になり、そこに時間をかけて対策することができました。管理会計論がすべての科目の中で一番点数が安定していたので、学んだところをきちんと正解できれば大丈夫だという自信をもって本番に臨むことができました。

●監査論

監査論は、2回目、3回目のチャレンジの時に大失敗してしまったのですが、失敗の原因は、論述で押さえるべきワードを答案に書けず、ピントがぼやけた解答になってしまっていたことだと気付きました。そこで、監査論に関しては、答練に加えて過去問解法マスターの解説を繰り返し視聴していきました。特に事例問題で、問題文のどこをどう解釈してどう記述すればいいのかを学べたことで、本番は合格点に届く解答をつくることができました。

●租税法

答練の効果を一番実感できたのが租税法でした。1回目のチャレンジでは他の科目に時間を割いたために答練にまで手を回せなかったのが敗因でしたが、2回目のチャレンジ以降答練を解いて問題形式に慣れていった結果、最終的には1回目よりも得点率を20%上げることができました。講師の先生方が、最初に全体像を説明してから細かい論点を解説してくださり、この単元が全体の中のどこに位置付けられているのかを整理しながら知識を積み重ねていくことができました。

おわりに

今年度は新型コロナウイルスの影響で、試験が3か月延期されるなど、イレギュラーなことが多かったです。その中でもこうして合格できたのは、運が良かったというのももちろんありますが、最後まであきらめずにやり通すことができたというのが一番大きかったと思います。これだけやってダメだったらどうしようと不安に思うこともありましたが、それを振り切って勉強を継続できたのは、家族や友人、クレアールのスタッフの方々など、多くの人に支えていただいたからだと感じます。これから試験にチャレンジする皆さんも、信じて粘り強く勉強し続ければ必ず結果がついてくるはずです。雪に耐えて梅花麗し。健闘を祈っています。

 

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