ワンポイントアドバイス(動画)
動画内容の要旨
①製造部門:原価率
製造部門の一般的な会計上の目標は、生産性の向上、コスト削減により原価率を低下させることです。実は原価率を下げるためには、もう一つ方法があります。より販売単価の高い(より価値のある)製品を生産することです(原価/売上高の、分母を大きくする)。製造部門(品質管理、研究開発含む)により、より価値の高い製品を作れると、結果として原価率を低減させることができます。
②営業部門:売上高(単価、数量)
営業部門は、売上高に責任を持ちます。売上高は単価と数量によって決まりますが、売上高を求めるあまり過剰な値下げをしてしまうと、市場におけるブランド力が低下し、せっかく製造部門で創出した付加価値がなくなってしまう恐れがあります。販売数量を増やすだけでなく、販売単価を下げずに売れるかが大切です。
③購買部門:購入価格差異(2級)
購買部門は営業部門と反対で、原材料の仕入れをより安く、そして最小限の在庫を持つようにすることが目標です。購入価格差異は2級の原価計算の範囲ですが、考え方としてはどれだけ目標の仕入単価を達成できたかを表す会計科目です。
番外編:社長
ベースは売上高ですが、企業の戦略によって目標に掲げる会計指標も異なります。たとえば、アマゾンのジェフ・ベゾスはキャッシュ・フロー(現預金の動き)を、日産のカルロス・ゴーンは徹底した費用(製造原価、一般管理費など)の削減を中心に経営をしていると言われています。