人それぞれに適した睡眠を見極める
公認会計士受験生の皆様の中には、日々の試験勉強の中で睡魔との戦いに苦しんでいる方も少なくないのではないでしょうか。
かくいう私も、公認会計士試験受験時には毎日睡魔と戦いながら学習を進めていたため、どうすれば効率よく睡眠を取ることができるか大いに悩みました。試験勉強を開始した当初は、睡眠をある程度削ってでも学習時間を確保しなければという切迫感があったため、体に無理を強いることも多く、しばしば体調を崩してしまったことを覚えています。
その際、かかりつけ医に睡眠について相談したところ、人はそれぞれに適した睡眠時間や睡眠方法があるため、自分自身に最適な睡眠の取り方を見極めることが重要だと言われました。その後、自分自身に合った睡眠時間を無事見つけることができ、効率よく学習を進めることができるようになりました。
ご自身に適した睡眠時間を見つけるためには、多種多様な睡眠戦略を知ることがその第一歩となるかもしれません。そこで今回は、世界の有名人の睡眠戦略をいくつか取り上げることで、皆様の睡眠との向き合い方に参考になるような記事を執筆したいと考えております。中には、世間一般の人では真似ができないようなものもありますが、一種のコラムとしてお楽しみください!
マーク・ザッカーバーグの「短眠戦略」
アメリカのプログラマーであり実業家であるマーク・ザッカーバーグは、旧Facebookを立ち上げたことで世界的に有名となりました。そんな彼は「短眠戦略」を採用していたそうです。
これは、一日当たりの睡眠時間を5時間前後に短縮し、活動時間を増やすことで、心身ともに興奮状態となり、高い集中力を維持して多くの成果を出す手法です。
短眠は、正しく行うことで、睡眠不足でぼんやりすることなく、常にフルパワーで動き続けることができるようになるそうです。もちろん、それまで長時間の睡眠時間を確保していた人が急に睡眠時間を5時間程度に短縮するのは困難ですので、30分ずつ短縮したり、起床時間を早めて調整したり、ウェアラブルデバイスで睡眠の質を確かめながら睡眠時間の短縮を図るそうです。これらの取り組みを繰り返しながら、最終的には5時間程度の睡眠を目指していくそうですが、眠りの質の低下がみられたら、すぐに睡眠時間を元に戻すのが良いのだそうです。
勉強が忙しい社会人の皆様で、普段から学習時間を十分に確保できない方にとっては、「短眠戦略」は一考の価値があるかもしれません。ご興味がある方は、インターネットや本記事の参考書籍等をご確認いただき、ご自身に取り入れることが可能か、検討してみましょう。
大谷翔平の「長眠戦略」
アメリカのメジャーリーグで投手と打者の二刀流で活躍する大谷翔平は、1日10時間程度の睡眠をとる「長眠戦略」を採用しているそうです。
長く眠ることはマーク・ザッカーバーグの「短眠戦略」と正反対の手法のように思えますが、起床時にギリギリまで自分自身を追い込み脳を1つの課題に集中させた状態で寝ることで、浅いノンレム睡眠が起床中とレム睡眠で身に付けた知識や経験を脳に定着させる働きを発揮するのだそうです。
「長眠戦略」は生活リズムだけではなく、心身の働きを大きく変化させてしまいますし、取り組み期間が短ければ効果は限定的となるため、一定以上の期間で継続的に取り組むのが望ましいそうです。ただし、この「長眠戦略」には周囲の協力がもちろん必要となりますので、日々の生活リズムをコントロールしやすい、学習専念生の皆様等に適した睡眠戦略といえるかもしれません。
マドンナの「フレックス睡眠戦略」
アメリカの女性音楽アーティストのマドンナは1980年代の音楽シーンで一躍有名となり、今なお絶大な人気を誇っていますが、そんな彼女は「フレックス睡眠戦略」を採用していたそうです。
「フレックス睡眠」とは、一日の中でいつどれくらいの時間眠るかを主体的に決定することで一日を効率よくフル活用する戦略だそうです。マドンナの場合、深夜の方がクリエイティブに活動できると考えていたため、夜の間活動して、午前4時に就寝する生活をしていたと言われています。
世の中の実に9割以上の人は、朝型・夜型といった睡眠タイプを自由自在に変化させることができると言われています。起床時の活動を元に「いつ寝ていつ起きるのがベストか」か考え、脳が最高のパフォーマンスを発揮できるタイミングで活躍するのが「フレックス睡眠戦略」です。
脳が最高のパフォーマンスを発揮できるのは、一般的には起床してから4時間前後の時間帯だと言われていますので、資格試験の受験生に当てはめれば、、たとえば午前5時に起きて午前9時から10時頃までに集中して学習を進めるのが良いかもしれません。自分自身をしっかりと見つめ直し、「いつ寝るべきか」を真剣に考えるのが重要です。
なお、公認会計士試験の試験当日の試験時間はあらかじめ決まっていますので、その時間帯に十分なパフォーマンスを発揮するのが困難となるような睡眠はあまり賢明とは言えないかもしれません。皆様の個々の状況を鑑み、睡眠を取るベストな時間帯を見極めてみましょう。
おわりに
今回は、勉強効率を上げるための睡眠に関する考え方をいくつかご紹介しました。本記事の執筆にあたっては、『一日の休息を最高の成果に変える睡眠戦略(角谷リョウ著、PHP研究所出版)』を参考にしています。今回ご紹介した考え方や取り組みについてもっと詳しく知りたい方は、ぜひ同書をチェックしてみてください。


