「社会人1年短期合格のススメ」 Vol.33.朝の早起きで試験勉強を制する①

目次

苦手だった朝起きに向き合ったきっかけ

 公認会計士試験の合格に向けて資格試験の勉強に励む皆様の中には、「朝早く起きられない」という悩みを抱える方も少なくないのではないでしょうか。

かくいう私も、今でこそ寝坊せずに朝起きできるようになりましたが、以前は朝に滅法弱かったことを覚えています。中学校卒業までは弟と共に毎日登校していましたのですが、弟は朝早く起きることができる一方、私は出発時間ギリギリまで布団の中で寝ており、ときには学校に遅刻してしまうこともありました。その後、高校や大学を経て社会人になった後も、なかなか朝スッキリと起床することができない毎日を送っていたのですが、会計士試験の受験を決意した際に「このままでは午前中の勉強時間を確保できない」という危機感にかられ、真剣に朝起きに向き合うことに決めました。  

私は現在、クレアール会計士試験講座の受講生である皆様の学習相談を担当しているのですが、思ったよりも朝起きが苦手な方が多いということに気が付きました。そんな皆様に向けて、今回は私の経験も踏まえ、朝早くスッキリと起床するためのコツをご紹介したいと思います。

試験勉強では「朝の早起きは三文の徳」

 ところで、朝の早起きは試験勉強にとってなぜ必要なのでしょうか。読者の皆様の中には、「別に朝早く起きなくても、夜遅くまで勉強して朝はゆっくり過ごせばいいのではないか」と思う方もいらっしゃるのではないかと思います。もちろん、受験生の皆様それぞれのベストな一日の時間の使い方を見極める事こそが本質的には重要だと言えますが、私は次の3つの理由から朝の早起きは試験勉強にとってメリットが大きいのではないかと考えています。

①リフレッシュした脳で学習できる

 朝は夜中の睡眠を経た後ですので、脳みそが最もフレッシュで活性化されており、勉強に最も適した時間だと言われています。睡眠は脳は働いた状態のレム睡眠と、脳が休んだ状態のノンレム睡眠の入れ替わりのサイクルで成り立ちます。このうち、レム睡眠は思考の整理や記憶の定着、新しい記憶を過去の経験と結びつける大事な働きを担っているといわれているため、十分な睡眠を取ることにより脳みそをリフレッシュできるそうです。これはすなわち、朝の脳は前日の記憶がリセットされるため、新しい記憶の収納や創造性の発揮に適しており、勉強にはもってこいの時間だということを意味しています。

②短い時間で効率よく学習できる

 朝は昼や夜に比べて時間が限られているため、短い時間の中で最大限学習をしなければなりません。時間が限られている状況であれば、短い学習時間の中で最大限の効果が出るような方法を考えなければなりませんし、集中力を維持する必要性にも駆られるため、意外と効率よく学習できることが多いように思います。

私が受験生だった頃は、仕事と並行して試験勉強を進めており、平日の朝はたっぷりとした学習時間を確保できませんでしたが、できる限り朝早く起きて学習をするように心がけていました。初めのうちは何を勉強すればよいか悩むことも多かったのですが、慣れてくると段々テンポよく学習を進めることができるようになり、私だけの毎日の学習習慣を作ることにもつながりました。

③午前中の試験にも対応可能なコンディション作りに役立つ

 公認会計士試験の試験当日の朝は早いです。令和5年度の公認会計試験の短答式試験の開始時間は朝9時30分、論文式試験は朝10時30分から始まりました。これはあくまで試験開始時間であるため、会場までの移動時間も含めれば、試験当日はもっと早く起きなければなりません。

この点、普段から朝の早起きを実践されている方であれば、試験当日に寝坊するリスクを軽減することができます。加えて、朝から学習する習慣を日ごろから作ることができていれば、午前中の試験実施中でも脳をフル回転させることもできると思います。

せっかく試験勉強を頑張ったにも関わらず、ご自身の実力を十二分に発揮することができないという事態は絶対に避けなければなりませんので、朝の早起きには十分意義があるのではないかと思います。

朝の早起きは一朝一夕にはならず

 睡眠時間・起床時間等を含む生活リズムを調整したり改善したりするとなれば、大抵の場合はすぐに体が対応することができず、一定程度の時間が必要となるようです。とある研究によれば、皆様の生活リズムに影響を及ぼす「体内時計(人の身体に備わった1日周期でリズム信号を発信する機構)」が乱れてしまっている場合、「夜眠れない」「朝起きられない」という睡眠と起床のリズムの乱れにつながるそうです。そして、その改善には少なくとも1週間以上の期間に渡って、生活リズムの改善を図る必要があるそうです。

 私自身も試験勉強中に何度も生活リズムの改善を図ったことがありますが、ただ単に起床時間を1時間早くするという取り組みであっても、慣れるには1か月程度かかったことを覚えています。

 もし朝の早起きを実践するとしても、すぐに体が生活リズムに慣れる方は少ないと思いますので、ある程度の時間がかかることには留意しましょう(試験当日の直近1週間で改善を図るというよりは、試験当日の何ヵ月も前の段階から朝の早起きのための取り組みをするのが良いのではないかと思います)。

おわりに

 今回は、試験勉強には朝の早起きが役に立つこと、そしてその具体的なメリット等をご紹介しました。次回は、朝の早起きのために私が実践していた具体的な方法をご紹介します。

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