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「『反復あるのみ』」 T.Mさん

T.Mさん

受験回数:3回

目次

はじめに

試験が終わり発表までの間、不安な毎日でした。選択式で労働一般が2点と基準点に達していなかったので、救済に当たるか否かの心配が加わり尚更に不安でした。2ヶ月余りの期間、何をするにも手につかず、一日一日指折り数えて耐える以外にありませんでした。ですから、発表の日、官報で自分の受験番号を見つけたときは大変嬉しく、合格できる日が来るのだろうかと不安を抱えて過ごした日々が思い返されて、クレアールを選んでよかったとつくづく感謝した次第です。

今回、私が合格できたのは、何と言っても斎藤先生に巡り会えたからです。静かで落ち着いた声音、丁寧で細やかな解説、それでいて、ここの数字は覚えなくていいです。ここは飛ばしていいです。と知り尽くした人ならではのはっきりとした教え。ついていくのがやっとでしたが導かれて合格にたどり着くことができました。

社会保険労務士を志した動機

私は、昭和30年3月生まれで、一応、管理職です。職員の労務管理に目を通す立場にあります。と、偉そうに言っていますが、社労士を目指す3年ほど前まで、法定労働時間という言葉すら知らなかったのです。何か問題が起こると、総務課の職員頼み、それでダメなら、顧問の社労士さんに相談するといった具合でした。いい加減な管理職です。

仕事に好き嫌いをいっていられないのですが、労務管理というのは細々とした規則ばかりで、現場の職員に指導をすると、うるさいなあ、と反感をかうことが多く、文句ばかり言われて損な商売で嫌だなと心の内で思っていました。一般に事務系の仕事というのは、よく言えば縁の下の力持ちなのですが、実際には表舞台ではなく、全くの裏方であり、見返りの少ない地味な仕事です。気分を悪くする人がいたら済みません。

そんな中、よーし、資格を取って、現場の職員を見返してやる!と思ったかどうか分かりませんが、社労士を目指す職員が現れたのです。10年ほど前のことです。毎年、試験や発表の時期になると、その職員の勉強のはかどり具合や結果が気になり、今年の調子はどうですか?と尋ねていたのです。ですから、社労士試験が8月第4週の日曜日、発表が11月上旬であることは知っていました。試験を受けない私ですら、日程を覚えるくらい最早年中行事になっていたほどですから、お察しの通り、なかなか合格できませんでした。

今年は2点不足でした、というのが一番惜しい落ち方で、そのとき以外は、今年もダメでした、と答えるのみでした。実を言うと何回も落ちるなんてそんなに難しい資格なのかな・・と呑気に思っていたのです。後になり、1点2点の重みがいかに大きいか、私自身が実感することになるのです。

そうしているうちに、もう一人、総務課長が目覚めて、勉強を開始したのです。4年前のことです。おそらく先に始めた部下の社労士への挑戦に触発されたのでしょう。しかし、こちらも受かりません。よくよく聞いてみると、何と、早くから勉強しても忘れるから、試験の3ヶ月ほど前から勉強を開始しています、とのこと。合格率1桁の難関資格に、その程度の勉強では落ちるはずです。これはいかん、それでは、一緒に勉強をしよう、1人より2人、2人より3人のほうが励みになるだろう、というわけです。

いかにも人助けみたいにして私は始めたように誤解を与えかねませんが、2人の人間が興味を持つぐらいだから、社労士というのはさぞかし魅力的でやりがいのある仕事なのだろう、いっちょう私も勉強して資格をとってみるか、と軽々しく思い至ったのです。恐れ多いとはこのことです。まるで恐い物知らずではありませんか。

2018年(平成30年)3月頃のことです。

それと、もう一つ理由があります。全く私的なことなのですが、私は晩婚で子供を授かるのが遅かったので、第50回試験に向けて勉強を始めた頃、あとわずかで63歳になろうかという頃です、末の子が大学受験に失敗し、予備校の寮に入り浪人生活を送ることになったのです。子供の苦労に対し、ただ単に頑張りなさいと言うだけなら誰でもできる、何の応援にもならない、と思っていました。心配の対象となる子供となると、受験期の子供というのは往々にして反抗期のまっただ中で、親子の間にはマリアナ海溝より深い溝があり、道理が通じるはずもなく、ガミガミどころかちょっと言っただけで睨みつける。そんな状況の中で、親としてどのように応援すればいいのか考えました。

そして思い至ったのです。少々大袈裟ですが、子供が塗炭の苦しみを味わうのなら、同じように親も苦労をすることが無言の応援につながる、と。その塗炭の苦しみの対象、それが社労士試験の受験だったのです。

ここでもまた子供の浪人生活と同時に親である私も勉強を頑張ったように偉そうに言っていますが、実際のところ、私が受かる日が来るのだろうかという恐怖に襲われながら勉強する苦しみを味わったのは、それから1年半後のことで、その頃、子供はすでに大学に合格し入学していました。ですから、子供が一番苦しかった頃、親である私はまだのんびりと勉強していたわけで、これでは同じ苦しみを味わうという形での応援にはならなかったと反省したのです。

クレアールを選んだ理由

第50回から受け始め、第51回、第52回、と3回受験しました。

1回目、第50回の受験は参考書を2,3回と過去問を少々勉強したのみですから、当然に落第。問題文の意味すら分からないところが多数ありました。お話にならないレベルです。試験を受けたのは職員2名と私。試験会場の出口でまた来年も頑張ろうと励ましあったのです。しかし、どういうわけか勉強次第では受かるのではないかという、妙な手応えがありました。試験会場を出ると、予備校の職員さんが、午前の部の模範解答と受験コースのチラシを配布していました。予備校については通学圏外の地方に住んでいましたので、念頭にはありませんでした。ですから、もらった予備校のチラシはしばらく部屋の片隅で眠り、ほこりをかぶり、やがて年末の大掃除で処分となったのです。

当然のごとく落ちた1回目の次、2回目、第51回はどうするか。ネットで調べました。すると社労士Vを見つけました。月刊誌で科目別に動画で学習できます。とあるではないですか。しかも、年間1万2千円ぐらいで安上がりです。これはいいと、早速始めたのです。そこで、斎藤先生の講義を初めて受けたのです。勉強時間をとることが出来なかった、いや正確に言うと勉強時間をとらなかったこともあり、社労士Vを2回読み返し、動画を2回受講する、という塗炭の苦しみには遠く及ばない程度の勉強量でした。

それでも結果は、1回目の受験より格段の進歩で、5割を越える点数をとれたのです。しかし、1回目ではないにしても、2回目の受験でも目にしたことのない問題がありました。

2回目の受験を終えたとき、まさに試験官が「止めてください」と試験の終了を告げたとき、すでに落ちたことを実感していました。そして、今頃気がついたのかと笑われそうですが、社労士Vだけでは合格できない。もっと詳しい教材を選ばないと合格をしない。そうだ、お金はいくらかかかってもいい、通信教育を受けようと決心をしたのです。

試験会場の出口でチラシをもらえるだけもらいました。同じ会社のチラシを重複してもらい、鞄がパンパンに膨らんだほどです。帰宅後、それぞれのチラシを見比べました。実を言うと、よく分からなかったのです。費用をみると、クレアールが格段に安い。早ければ早いほど安い。お金はいくらかかってもいい、と書きましたが、実際には限度というものがあります。

社労士Vの裏表紙に、二人のカリスマ講師、のうたい文句があるクレアールの広告をよく目にしていました。そのお一人が社労士Vで受講した講師の中で最も印象深い斎藤先生で、ソフトな語り口が思い出されたのです。それにカリスマという言葉には強い引力があります。こちらの勉強が足らなくても、いかにも合格へ導いてもらえそうな響きがあります。

クレアールに決定です。2回受験しているので、初心者ではない、かといって上級者でもない、というわけで、中級合格パーフェクトコースを選択しました。

職場の2人と足並みをそろえて3ヶ月前から勉強、といった悠長なことは言っていられません、これから一年、平日も休日も頑張るのみと固く決心をし、3回目の受験に向けて勉強を開始したのです。ついに塗炭の苦しみが始まったのです。

それが2019年(平成31年)9月のことです。

科目別学習法

基本錬成講義

最初に配布された労働基準法のテキストを見てその厚さにびっくりしました。内容が豊富で知らないことが多く、今まで使用した教材だけでは合格しなかったわけだと納得したのです。と同時に、これだけ多くの内容を果たして身につけることができるのだろうか、と不安にもなりました。しかし、送られてくる教材にしっかり取り組むことが合格への道です。斎藤先生の「基本はテキストです、3回は見直してください。」という言葉の通りに、実行しました。テキストを読み過去問、その繰り返しでした。当初はついて行くのが大変でした。果たして身についているのか不安でした。しかし、とにかく繰り返すのだという事を心に刻み続けていくうちに、ハイレベル答練のベーシック、アドバンスで7,8割点数がとれるようになりました。実際に点数という目に見える形で、自分が希望の持てる位置にいることが分かってくると、教材を繰り返し勉強すればいいのだ。ということが確かなものとなり、さらなる手応えを感じたのです。

答練マスター講義

テキスト、過去問を繰り返すと、そのうち、最初の1行を読んだだけで、答えがわかってしまうことがあり、過去問と異なる視点から出題されたら、果たしてわかるのか、という不安がありましたがそういった不安の解消になりました。押さえておくべきポイントからの出題ですから、3回繰り返し、試験直前にももう一度目を通しました。何度もやっていると、答えがすぐに分かる問題もあるのですが、何度やっても間違う問題もあるのです。テキストの理解不足、うろ覚えの記憶、など原因が明確なこともあれば、人それぞれの思考回路の違いというのでしょうか、いわば持って生まれた力量の差で致し方ないと最終的には諦めるものもありました。この力量の差によりできない問題というのは、数にすれば少ないものでしたので、小さいことにこだわりすぎると大局を逃すと割り切りました。

ハイレベル答練

各科目の卒業試験のようなものですから、襟を正して受験しました。他の科目をいい加減にやっていたわけではありませんので誤解されませんようお願いします。マークシート形式ですから本試験と同じです。テキスト、過去問、答練マスターを終えていると、それほど難しくはありませんでした(偉そうに言ってすみません)。ここでの問題は、マークシートミスです。どうしてもコンスタントに生じるのです。60歳を超えると、老眼が急速に進行し、ものが2重に見えるのです。暗いと特にそうです。こういったミスが生じても余裕で合格する位の点数をとればいいのでしょうが、現実は厳しいですから、そんな余裕が生まれるはずもありません。マークシートミス。こればかりは度数のあった眼鏡をかけ、見直す以外にないというところでしょうか。

その他の教材

まとめてしまってすみません。

3時間で「安衛法」3点GETセミナー、苦手攻略に活用しました。どこまで覚えればいいのだろう・・というのが安衛法のネックだと思います。細かいことまで、と思うときりがありません。そのきりにけじめをつけていただきました。語呂合わせを毎日のように繰り返し覚えました。

北村先生の横断整理、年金攻略講義、3時間で7点アップセミナー、いずれも試験直前に繰り返しました。特に年金について、ポイントの整理ができました。

法改正、細々とした法改正がたくさんありましたが、どこが改正され、どこが重要か整理できました。もし合格したら、毎年、法改正については自分で情報を収集しなければならないのかと、独り立ちの不安に襲われました。合格する前のそんな心配は、捕らぬタヌキの皮算用です。

試験目前の8月は、コンプリーションノートとセルフチェックノート、そして答練マスター講義を繰り返しました。知識の曖昧なところはテキストに戻り再確認を行いました。

最後に、労働経済攻略講義、一般常識攻略講義です。今年の試験でも最大の難関でした。とにかくどこが出題されるのか皆目不明とあって絞りようもなく、とにかく何度も繰り返し読む。に徹しました。斎藤先生の講義で「試験直前にもう一度勉強してください」との言葉通り試験の直前に自宅で見直しました。そして、試験会場でも見直している時、社会保障給付で一番多いのは年金で55兆円、という数字が目に入ったのです。そうか、健康保険ではなく年金なのだ、とインプットされたのです。そうしたら、こういうことがあるのですね、問題に出ているではないですか。55兆円が45%なら総額に近いのは120兆円。2点ゲットです。河原の賽がうまく転がったというのでしょうか、幸運でした。善意に解釈すると、最後まで勉強を積み重ねたおかげでしょうか。

もう一つ最後に。模試はクレアールだけで十分です。今年、他校の模試を受けましたが、かえって混乱するだけでした。別会社の模試を受け、見直す時間があるぐらいなら、クレアールのテキスト、過去問、その他諸々を勉強したほうがより効果的です。

今年の本試を振り返って

選択式の労働一般を目にしたとき、あー今年も終わりだ、ダメだったか、と諦めました。しかし、ない知恵を振り絞り、見直しして書き換えたばかりに3点が2点となりましたが、救済処置で合格でした。おそらく、斎藤先生の講義を聞いているうちに、耳に残っていたものがあったのだと思います。何度も反復すると、思ったより知識がインプットされているのだと実感しました。今年は、この選択式が強烈な印象で、他はかすんでしまうほどです。択一式では、1時間の余裕を残して解答できたため、見直す時間があり、3題ほどうっかりミスを訂正することができました。前回の受験と比べて格段の進歩だと実感しました。

結局、成績は、選択30/40(労働一般2点)、択一51/80点でした。

最後に

信頼できる教材の選択、そして、それを何度も繰り返す。これに尽きると思います。

質問にお答えいただいた職員の方々、ご講義いただいた北村先生、そして、何よりも長い時間にわたり丁寧かつ熟練のご指導をいただいた斎藤先生、心より感謝いたします。ありがとうございました。

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