公認会計士を志した動機
私は短期大学を卒業後、IT企業にて営業事務・人事総務として働いておりました。しかし、当時の職場ではセクハラやパワハラといったハラスメントに悩まされ、ただ耐えて毎日をやり過ごすような時期が続きました。自分自身が置かれた理不尽な状況を変えることができない。その悔しさが、私の出発点でした。
環境を変えたいと思っても、当時の私にあったのは短大卒という学歴と数年の事務経験だけで、「ここを辞めたところで行き先がない」という思いが足かせになっていました。だからこそ、会社の看板ではなく自分自身の力で通用する武器が欲しい、その力をつけて理不尽な状況から抜け出したいと、強く思うようになりました。
そこで、資格試験として一番最初に浮かんだのが日商簿記検定でした。土日などの空き時間に勉強を始め、独学で日商簿記2級まで合格したところ、次の目標は何にしようかと考えたところで公認会計士という選択肢を考えました。
調べてみると公認会計士試験が非常に難易度の高い試験であることが分かり、短大卒で会計の実務経験もない自分には無理な目標なのではないかとも思いましたが、挑戦してみようという気持ちが勝りました。難しいからこそ、受かってしまえば誰にも文句を言わせない力になる。そう考えて、会社員でも合格が見込める予備校を探し始めました。今振り返ると、「働きながらでも合格できるかどうか」という一点で予備校を選んだことが、結果として合格への最短ルートを引き当てた最大の理由だったと思います。
クレアールを選んだ理由
予備校探しを始めた私は、取り急ぎ大手予備校の説明を聞きに行きました。しかし、そこで自分の状況を伝え、働きながらの合格は可能かを確認したところ、渋い表情で「働きながら合格することは無理ではないが、決してお勧めはしない」との回答がありました。大手予備校だとしても働きながら受験して合格した受験生はかなり少ない例なのだと分かり、働きながらでも合格できる体制が整っている予備校を探し始めました。そして、ネットで検索しているうちにクレアールを見つけ、働きながら合格された方の合格体験記を読んで、ここなら自分でも大丈夫なのではないかと感じました。
最終的にクレアールに決めた理由は、大きく三つあります。
一つ目は、「非常識合格法」という考え方そのものです。合格に必要な範囲を絞り込み、そこを繰り返し固めていくという方針は、一日に確保できる時間が限られている社会人受験生にとっては何よりの救いでした。何を勉強するかを決めるのと同じくらい、何を勉強しないかを決めることは難しいものですが、クレアールはその取捨選択をカリキュラムとテキストの段階で済ませてくれています。
二つ目は、Vラーニングシステムです。講義動画が1コマ30分程度で区切られているため、通勤電車の中や昼休み、寝る前の30分といった細切れの時間に「1コマだけ」進めることができます。決まった時間に校舎へ通うことが前提の講座であれば、私はスタートラインに立つことすらできませんでした。
三つ目は、受講料です。大手予備校と比べて受講料がかなり低く抑えられることにも惹かれ、クレアールに受講申し込みを行いました。働きながらの挑戦は「もし不合格だったら」という不安がつきまといますが、金銭的なリスクが小さいことは、一歩を踏み出すうえで想像以上に大きな後押しになりました。
働きながらの学習スケジュール
私は短答受験時には会社員として働いており、まとまった時間が取れるのは休日くらいだったので、短答受験期間は平日に2〜4h/日、土日は10h/日は必ず勉強するようにしておりました。平日は出勤前と通勤時間、昼休み、そして帰宅後という細切れの積み重ねです。Vラーニングの講義が30分単位で区切られていることもあり、「今日はここまで」という区切りをつけやすかったのは、継続するうえで非常に助かりました。
もちろん仕事をしていると計画通りにいかないこともあり、1回目の短答受験時は講義を消化することしか間に合いませんでした。当然ですが答練の点数も悪く、それがストレスに感じたのか本試験の2週間前に突発性難聴になりました(笑)。適度な休息は大事ですね。この失敗から学んだのが、次にお話しする「講義の消化は勉強時間にカウントしない」という考え方です。
具体的な学習方法
はじめに、講義を消化するのにかなりの時間が掛かります。しかし、この講義を消化する時間は勉強時間としてカウントしないことをお勧めします。これは多くの先生がお話しされている通り、自分の知識として定着させるにはインプットよりもアウトプットが重要であるからです。特に計算科目は、いかに多くの問題に触れ瞬時に解を導き出せるように訓練するのが非常に重要であると思います。
また、クレアールのテキストは他校と比べて薄いと言われますが、これは不安材料ではなく武器です。薄いからこそ何周も回すことができ、「このテキストに載っていることは全部答えられる」という状態を、限られた時間の中でも現実的に作ることができます。
●財務会計論
計算科目の合否の分かれ目は、基礎的な問題を落としていないかどうかです。そのため、個人的にC論点に限っては捨てても良いと思っています。計算の基礎が身についた後は、理論で安定して点数を稼げるようにすることが大切です。私はテキストやレジュメの読み直しを何度も行い、答練は解説まで読み込みました。石井先生には怒られてしまうかもしれませんが、スピーチ課題はしていません(笑)。しかし、スピーチ課題の内容は何度か読み返しており、論文受験時に活きました。
●管理会計論
財務会計論と同様に、計算の基礎が固まった後は理論で稼げるような訓練を行いました。原価計算基準を何度も読み直し、答練や模試で良く出題される範囲については絶対に落とさないよう、一字一句暗記をするぐらいの気持ちで確認していました。
●企業法
講義内容の理解と、答練等で間違えてしまった問題をテキストで参照することをメインに行いました。あとは、条文をひたすら解説してくれる講義を通勤時間などを利用して5回ぐらい聞きました。暗記科目なので、とにかく条文及び問題に触れる機会を増やすようにしていました。耳だけで学習を進められる講義があることは、通勤時間の長い社会人にとって大きなアドバンテージだと思います。
●監査論
これといって大した対策はしていませんが、テキストの理解が重要です。また、文脈の読み取りのような「これは日本語の問題なのか?」、「なんだ、この屁理屈は…」と思ってしまうような問題が出題されることもある為、問題文はよく読み解く必要があります。実務経験のない受験生にとっては特にイメージの湧きにくい科目ですので、講義で語られる現場の話を聞き流さずに拾っていくことをお勧めします。
●租税法
まずはボリュームに圧倒されました。講義の消化にも時間が掛かるし、覚えた論点もすぐに忘れてしまいます。何度も答練を繰り返し、頻出論点だけは必ず落とすことの無いよう、直前期はほぼ毎日触れていました。ここでも「全部を完璧にしない」という非常識合格法の割り切りに助けられました。
●経営学
講義及びテキストは一読しました。範囲を広げすぎず、配点の大きい計算部分を確実に取ることを意識していました。
クレアールで良かった点
一番は、やはり「やるべきことが絞られている」ことです。働きながらの受験では、教材が多いこと自体がそのまま不合格のリスクになります。合格に必要な範囲に的を絞ったカリキュラムは、時間のない受験生ほど恩恵が大きいと感じました。
費用面も大きな魅力でした。お祝い金や未受講分の返金制度が大変魅力的でしたし、対象者向けの割引も充実しています。私もこれらの制度を利用して、他の予備校では考えられないような破格の料金で試験勉強が可能となりました。
そして、通信であっても孤独にならない仕組みが整っていることです。担任の方に学習の進め方を相談でき、質問会も定期的に開かれています。電話でもメールでも質問ができるため、「一人で抱え込む時間」を限りなくゼロにできる環境が用意されています。
失敗したこと
クレアールでの受講期間中、実は一度も質問をしませんでした。分からないことは時間をかけてでも自分で調べたいという気持ちが強く、質問をする気になれなかったからですが、そのせいで無駄に時間を費やしてしまったこともありました。電話でもメールでも質問ができる環境が整っているのにこの制度を利用しなかったのは勿体無かったなと思います。
受験勉強において、自力で調べる30分と、聞いて5分で解決する論点は、まったく価値が違います。これから学習を始める方には、遠慮なく質問してくださいとお伝えしたいです。受講料にはそのサポートの分も含まれているのですから、使わないほうが損です。
最後に
クレアールのテキスト問題集等だけで合格するだけの力が必ず付きます。他校と比べて勉強する内容が少なく済み、おまけに受講料まで安いとなれば最高のコストパフォーマンスだと感じました。
予備校選びに当たって、「クレアールは安いから不安」、「薄いテキストだけで必要な力が身につくのか心配」と感じる方も多いかと思いますが、結局は自分のやる気が大切です。必ず合格したいという気持ちがあれば、クレアールで必ず合格できると思います。少ない勉強量、安い受講料で合格できる最短ルートがクレアールにはあります。また、今いる環境が苦しくて仕方がないという方にこそ、資格の勉強をお勧めしたいです。勉強した分だけ積み上がる力は、誰にも奪われません。自分の力で環境を選べるようになることは、想像以上に人生を軽くしてくれます。
かつての私と同じように、「働きながらでは無理だ」と言われて迷っている方がいるとすれば、その常識のほうを疑ってみてください。私はそうして、合格しました。
合格後に変わったこと
2026年(令和8年度)追記
合格後は大手監査法人に入所し、監査の現場で実務を経験しました。その後独立し、現在は自身の会社を経営しながら、YouTubeチャンネル「あま猫 / AMA」や「会計部 あま猫」で自動車や会計・経済に関する発信も行っています。理不尽な環境の中でただ耐えるしかなかった短大卒の会社員が、働き方も住む場所も付き合う人も自分で選べるようになったのは、間違いなくあの日クレアールに申し込んだことがきっかけでした。
公認会計士試験は、学歴も職歴も関係なく、勉強した人から順に受かる試験です。そして会計の知識は、監査法人で働くにせよ、独立するにせよ、事業を営むにせよ、一生使える武器になります。私は今、発信する側になって改めてそれを実感しています。

