令和4年度司法書士試験合格者インタビュー「クレアールのオプション安心保証プランはしっかりサポートしてくれる安心感がありました」 湯崎野 雅也さん

湯崎野 雅也さん
目次

司法書士試験に合格するまでの過程

清水 城講師

清水:それでは合格者インタビューを始めます。今日はよろしくお願いします。

湯崎野:よろしくお願いします。

清水:最初に、司法書士試験に合格するまでの過程についてお伺いします。まず司法書士を目指した理由ですが、湯崎野様は大学の学部が法学部ですから、大学では司法試験を目指している方もいらっしゃれば湯崎野様のように司法書士試験を目指している方もいらっしゃると思います。一般的には世の中の方からは、司法書士という資格は知っている方と知らない方に二分されている資格ですが、湯崎野様は司法書士という資格についてどのように知って、司法書士のどのような仕事内容や将来性に魅力を感じて司法書士試験を目指すことに決めたかお聞かせください。

 また、大学の友人は司法書士という資格を知っていたか、また、司法書士を目指して勉強していた友人や先輩、後輩はいらっしゃったかもお聞かせください。

湯崎野:大学で資格っていうとやはり司法試験を目指している人が多くて、自分みたいに司法書士試験を目指している人は、周りにはいなかったです。自分が司法書士を目指した理由は、大学で法律を学んでいて、漠然と「法律に関わる職業に就きたいな」と思っていろいろとインターネットで調べていた時に司法書士という資格を知りました。その時には司法試験とどっちにしようかなっていう考えがあったんですけど、やはり弁護士っていうと訴訟だったり、トラブルの中に入っていくのが主な仕事内容なのかなと思って、それは「自分の気質とは合わないな」と思い、どちらかというと司法書士みたいに登記や相続などに携わる、わりと平和的な業務で法律を活かしていくとなると「やはり司法書士がぴったりなのかな」と思って司法書士を目指しました。

 大学の友人が司法書士を知っていたかということにつきましては、法学部なので一般の人よりは、わりと認知度はあるかなとは思っていたんですけど、やはり名前を知っているぐらいで、あまり詳しくは知らなくて自分が話してようやく知るぐらいだったので、法学部でも友達は司法書士についてはあまり詳しいことは知らなかったです。したがって司法書士を目指していた人は周りにはいなかったです。

清水:分かりました。次に法律の学習経験の有無について伺います。まず、大学で法学部に在籍しているメリット、デメリットがあればお聞かせください。

 また、法律の学習経験がない方から、よく「司法書士試験を目指す際には大学で法律を学習した経験がなかったり、法律資格の学習経験がない場合は不利ではないか」という質問を受けることがありますが、湯崎野様は司法書士試験に合格した経験からどのような感想をお持ちかお聞かせください。

湯崎野:まず、結論から言うと大学の法学部に在籍していても司法書士試験合格については、「あまりメリットはないのかな」と感じました。大学で学ぶ法律と司法書士試験で問われる法律の内容っていうのとは結構乖離(かいり)していて、例えば、担保権とか、相続法とか民法だと試験で聞かれると思うんですけど、自分の大学ではあまりそこに深く触れたりはしなくて、この知識は司法書士の講義で知りました。あと登記法は、全く大学では触れないので、やはり大学で法律の学習をやったからといって、「そんなにメリットにはならないのかな」と感じました。メリットがあるとすれば、ある程度法律の勉強をしたことがあるので、慣れというか入りはスムーズにはなるのかなとは思うんですけど、それも最初の数週間のアドバンテージぐらいで、合格に直結するほど有利かっていうわけではないと思います。

 大学でやってなかったことは不利ではないかっていうことは、全然関係ないのかなと思っていますし、クレアールの講義は初学者向けに最初は一から説明がなされていたので、全然そこはデメリットではないと感じました。

令和4年度司法書士試験を振り返って

清水:では次に、令和4年度司法書士試験を振り返っていただきます。湯崎野様の場合、令和4年度の司法書士試験は2回目の受験になりましたが、本試験当日をどのような気持ちで迎えたか、午前の部の問題を解いた後の感想、午後の部の問題を解いた後の感想、そして本試験を終えてどのように感じたかお聞かせください。

湯崎野:令和4年の試験についてなんですけど、直前期までは模試で合格の可能性があるぐらいの成績は取れてはいたので、緊張はしましたが、「実力を出せれば受かるだろうな」というモチベーションで臨みました。午前の部を解いた感想は、憲法と刑法で3問ずつ全部正解できるだろうなっていう戦略で挑みましたが、どっちも各1問全然自信がない問題が出て、マイナー科目なのに分からないっていうので少し焦ったりはしましたが、そこはもうしょうがないなっていうことで割り切りました。午前の部は結構時間が余るので、しっかり見直しをして、午前の部は問題なく終わったなと思いました。午後の部は、確か択一式から解いていって、その後商業登記の記述式、最後に不動産登記の記述式を解きました。択一式の問題を解いている時は、わりと順調にいっていたんですけど、商業登記は記載量が多いのと、解き終わっても合っているかどうか自信がなかったので、そこはずっと不安なままでした。

清水:今年は、商業登記の記述式で合同会社の問題が出ましたからね。

湯崎野:そうですね。合同会社が出た時は結構びっくりはしたんですけど、どうせ他の受験生も解けないだろうなと思っていました。いったん驚いたりはしましたが、そんなに絶望的には感じずに切り替えて、合同会社も書けそうな所は書いて1点でも取れるようにするという感じで臨みました。

清水:冷静に判断できていたということですね。

湯崎野:そうですね。わりと冷静に考えたという感じですね。

清水:本試験の得点は、覚えていらっしゃいますか。

湯崎野:午前の部が96点。午後の部の択一式が99点で、記述式が50点。合計が245点でした。

清水:すばらしい成績です。満遍なく高得点を取っていらっしゃいますね。

湯崎野:そうですね。何とか得点できました。

令和3年度司法書士試験後の安心保証プランの活用方法

清水:では次に、令和3年度司法書士試験を受けた後の安心保証プランの活用方法について伺います。令和3年度の司法書士試験を受けた後はどのような手応えでしたか。また令和3年度の試験をご自身で振り返り、令和4年度の試験に向けてどのように自己分析を行い、令和4年度司法書士試験の合格を目指してクレアールの安心保証プランを活用して学習を再開しましたか。

湯崎野:令和3年度の試験を受けた後は、「やはり試験はすごく難しいな」と感じました。何となく分かったつもりで試験に臨んだんですけど、全然試験で使えるレベルに知識が定着していなかったなという印象でした。その令和3年度の試験で特に記述の対策を全然せずに臨んだので、それが不合格につながったのかなと思いました。また、記述の対策は択一の理解にもつながるなと思って、その反省を活かして令和4年度の試験は記述の対策、具体的にはひな形の暗記に力を入れました。あとは、令和3年度の試験の時は午前の部で会社法を結構落としてしまっていて、やはり会社法が苦手だなっていう実感はあったんですけどずっと避けてきていたので、令和4年度は会社法も特に対策を立てようと考えて勉強を進めていました。令和3年度の時点で全然知識が定着していなかったため、安心保証プランで答練・模試や、いろいろな講義を受けられてようやく理解できたので、もし安心保証プランがなくて今年の試験に臨んでいたとしたら、やはり合格は難しいものになっていたのかなと思います。

クレアールを選択した決め手

予備校選びのポイント

清水:分かりました。次に、予備校選びのポイント、クレアールを選択した決め手について伺っていきます。まず予備校選びのポイントですが、複数ある予備校の中からクレアールのどこが良いと思われて、クレアールで学習をしようと決めたかお聞かせください。併せて通学講座ではなく、通信講座を選んだ理由をお聞かせください。

湯崎野:自分がクレアールを選んだのは、まず講義の形式を選ぶ時に通学か通信かっていう二択があったんですけど、わざわざ通うってなるとその通学の時間もかかりますし、まとまった時間が取れないと難しいのかなと思って、そこは通信講座一択で選びました。そして、ネットでいろいろ検索して複数の予備校を見ましたが、比較した時にまず受講料が結構手の届く値段だったので、まずそれで「いいな」と思いました。

 そして「非常識合格法」というのを知って、自分は少なくとも大学の卒業までには合格したいって思っていて、そうするとあと2年しかなく、短期で合格するためには、この必要最低限の知識で合格するっていう「非常識合格法が非常に有効なんじゃないか」と思ったのと、サンプル講義を聞いたところ、すごく聞きやすいというか分かりやすかったので、総合的に判断してクレアールを選びました。

清水:具体的に非常識合格法のどのような点に惹かれたのでしょうか。

湯崎野:出されている問題の全部の知識を覚える必要はなくて、正答率が50%以上の問題を正解することを目指すという点です。

もし自分で勉強しようとすると、全部を覚えようとしてしまって非常に非効率だなと思ったんですけど、その知識の選別をしてくれて、それを覚えればいいっていう、わりと気楽に勉強を進められるなっていうところが安心できて、非常識合格法がいいなと思いました。

清水:それからクレアールの特徴としては、民法と不動産登記法、商法(会社法)と商業登記法を一体的に学習しますけれども、この点はいかがでしたか。

湯崎野:登記法ってすごくなじみがなくて、理解しづらかったんで、実体法と手続法を一緒に学んでいくのは非常に理解しやすかったです。いったん民法全部をやり終わった後に不動産登記法っていう学び方だと、民法の知識が抜けた状態でまた不動産登記法の講義を視聴することになるので、すごく理解が追いつかないなと思ったんですけど、一体で講義を受けることですごく登記法を理解しやすくなりますし、それに伴って逆に実体法の理解もしやすくなったので、この実体法と手続法の両方の理解に結構役立ったというか理解しやすかったなと思います。

安心保証プラン付きコースを選んだ理由

清水:分かりました。次に、安心保証プラン付きコースを選んだ理由についてお伺いします。湯崎野様がクレアールの司法書士講座をお申し込みいただいた際、「合格ルート超短期コース」に安心保証プランを付けたコースにお申し込みいただきました。最初にお申し込みいただく際、パンフレットやホームページで安心保証プランの内容はすぐに分かりましたか。また安心保証プランのどこに魅力やメリットを感じてお申し込みいただいたかお聞かせください。

湯崎野:パンフレットとホームページでこの安心保証プランを見たんですけど、非常に分かりやすいなって思いました。そして何で選んだかというと、1年後の令和3年度の試験にできたらそこで合格したいなっていうのがあったんで、一応そこで合格できる講座にしたかったんですけど、でもそれだけってなると現実的じゃない部分もあって…。次の令和4年度の試験までしっかりサポートしてくれるっていうことを両立するってなると、この安心保証プランがぴったりかなと思いました。安心保証プランのおかげで令和3年度の合格も一応目標にしつつ、万が一落ちてしまっても翌年の令和4年度の司法書士試験までサポートしてくれるという安心感があって勉強ができました。

清水:大学の講義は結構忙しかったですか。

湯崎野:そうですね。今年は授業が少なくて大丈夫だったんですけど、去年は結構大学の授業があったので、大学と司法書士試験の学習を両立していたという感じでした。

清水:そうなるとやはり1回目の受験での合格は、なかなか現実的ではなかったですか。

湯崎野:そうですね。なかなか勉強時間が取れずに苦労しました。

清水:そういったところも安心保証プランを申し込んだ理由でしょうか。

湯崎野:そうですね。

安心保証プランを利用した感想

清水:では次に、安心保証プランを利用した感想を伺います。実際に安心保証プランを利用して、見事に難関資格と言われている司法書士試験に2回目の受験で合格なさったわけですが、安心保証プランを利用して良かったところを具体的にお聞かせください。

湯崎野:令和3年度の時点では記述式の理解が不十分だったので、そこで書式解法マスター講義や各種答練・模試が受けられたのは非常に良かったと思います。そこが安心保証プランを利用して一番良かったところだなと感じました。

全体的な学習方法

時期ごとの学習時間・学習量

清水:では続いて、全体的な学習方法について伺っていきます。まず時期ごとの学習時間・学習量について伺います。時期にもよると思いますが、令和3年度司法書士試験の受験を終えてから令和4年度の司法書士試験までの間で、司法書士試験から筆記試験発表までの時期(7月~10月)、クレアールの答練が始まり、答練や過去問や記述式のひな形を学習する時期(11月~3月)、そして直前期(4月~本試験前日)にどのくらい学習していたか、お聞かせください。

湯崎野:令和3年度の試験が終わった時点で、合格してないなっていうのは確信していて、勉強をすぐに再開しなければいけないと思っていました。本試験が7月に終わって、8月には勉強を始める予定ではいたんですけど、いったん勉強を休んでしまうとなかなか始めにくくて、結局8月もやらずに、確かようやく9月ぐらいから勉強を始めたと思います。9月からは会社法と商業登記法が全然理解できていなかったので、まずは会社法の過去問を他の科目よりも倍の量、倍の回数、過去問を回して、まず会社法を苦手ではないようにするっていうことを目標にして11月ぐらいまで会社法をメインにやっていました。そして、12月から3月まではひたすらひな形の暗記を重点的にやって、ある程度暗記してきたら問題集を使ってアウトプットを行い、ひな形と問題集を往復するような感じで3月ぐらいまでは記述式をメインでやって、その間で少し過去問を回すようにしていました。

そして4月になると、直前期になり、答練と模試が始まったので、その時はもう答練や模試に合わせて問題を解いて、そこでできなかった問題をテキストや『択一六法』で知識を補充して、苦手だなと思った分野の過去問をまたやりました。あとはひな形で覚えていなかったところを繰り返し暗記しながら、4月からは答練と模試を軸として勉強していました。

清水:令和3年の試験を終えてからは、令和3年の試験で判明した弱点をまず徹底的にやったということですね。

湯崎野:はい、そうです。

時期ごとの学習方法

清水:分かりました。次に、時期ごとの学習方法について伺います。時期ごとにどんな点に注意して学習を進めたか、あるいはこんな工夫をしたということがあればお聞かせください。

湯崎野:先ほどの内容と重複しますが、今までは苦手な分野が解けないのが嫌だったので、どこか避けていた部分があったと思うんですけど、積極的に苦手科目をなくすということを徹底してやっていましたね。

清水:合格体験記を拝見しまして、「勉強する際に他の条文や他の法律とのつながりを意識していた」と書かれていたと思いますが、その点についてお話しいただけますか。

湯崎野:最初の勉強の時は意識しなかったんですけど、ある程度勉強してくると、例えば不動産登記法の仮処分の部分と民事保全法のつながりがあったり、あとは民事執行法と供託法、解放金とかの辺りで結構法律同士がリンクしている部分があるなと思って、そこをしっかりと別々に考えずに一緒に考えたりすると理解がしやすいなっていうのがあったり…。あとは同じ法律の中でも例えば会社法で監査役が取締役会の招集権があるっていう条文と、監査役がその取締役の不正を発見したらその取締役会に報告するっていう条文があって、最初は分けて全く特に意識せずに考えていたんですけど、監査役、取締役会にその不正を報告するんだったら招集権必要だよねっていう、そういうつながりをテキストや『択一六法』を見ていて気付いたり、あとはテキストの記載事項を意識してつなげて考えると非常に理解しやすくて、流れで考えたりできたので、そういうところを意識して勉強したのが良かったのかなと思います。

清水:つながりを意識することで理解が深まったということですね。

湯崎野:そうです。

具体的な学習計画の立て方と実行方法

清水:分かりました。次に、具体的な学習計画の立て方と実行方法について伺います。クレアールの安心保証プランで学習を進めていく上で、具体的にどのように学習計画を立てて実行したか、学習計画を立てる際の注意点をお聞かせください。

湯崎野:令和3年度の試験が終わってから11月ぐらいまでは会社法の過去問を回していたんですけども、その後は答練・模試が始まったので、その答練・模試をペースメーカーとして学習計画を立てていました。答練・模試は第一次答案提出期限がありますので、それに間に合わせるように答練・模試を解く日程をあらかじめ全部決めておいて、例えば民法の択一の答練だったらそこまでには民法をある程度できるように対策しておこう、だとしたら過去問を何周ぐらい回せばいいかっていうことを考えて、そこから週ごとに分割してページを割り振るということをする、というように、答練・模試を基準に学習計画を立てていました。

 あとは学習計画を立てる時にやはり不測の事態が生じて計画が狂ったりするので、それをその都度修正できるように、きつきつに予定を立てるんじゃなくて、週1日は何もない日を置いてそこで修正したり、あとはわりと計画の段階ではゆとりを持った計画を立てるというのがやはり重要というか、いいのかなと思いました。

清水:計画は細かく立てていましたか。

湯崎野:最初は月ごとで割って、そこから今月に入ったら週ごとに割っていました。1日ごとに何ページまでやると細かく決めるのは週の初めに決めていました。

学習に際して自分が工夫したところ

清水:では次に、学習に際して自分が工夫したところについて伺っていきます。まず教材の利用方法ですが、司法書士試験は出題される科目が多く、クレアールではいろいろな復習教材をご用意しています。学習を進めていく上で、どの時期にどのような教材を利用したかお聞かせください。また、教材PDFデータの活用の有無や活用方法もお聞かせください。

湯崎野:まず初めの時期はやはり講義を聞いて、ひたすら講義を消化するような感じでした。その時に使っていた教材はテキストだったんですけど、一通り講義が終わって次は過去問を回すという段階になったら、テキストよりも過去問と『択一六法』をテキスト代わりに使って学習を進めていました。ただ会社法だけはテキストも利用していました。いろいろ手続的な流れがフローチャートで書いてあって非常に理解しやすかったので、会社法だけはテキストもずっと使っていました。あとPDFの活用なんですけど、苦手なひな形を机の近くに貼ったり、あとはトイレの扉の中に貼ったり、苦手な分野を隙間時間に勉強する時にPDFで配布されていたのが良かったなと感じました。

清水:苦手なところを印刷して貼っておくのですか。

湯崎野:そうですね。そんな感じでした。

過去問の学習方法

清水:では続いて、過去問の学習方法について伺います。司法書士試験の学習では、ご存じのとおり過去問の攻略が合否に直結します。過去問をどのように学習したかお聞かせください。併せて○✕テスト、1000問ノックWebテストおよび基本4法過去問解説講義の利用の有無や活用方法もお聞かせください。

湯崎野:過去問は、ある程度回していくともう解ける問題はずっと解けて、苦手な問題とそうじゃない問題に分かれてきます。それを可視化するために、解いた後にその理解度に応じて色分けをして、その問題の横にマークしておきました。それで、もう分かっている問題は、次に過去問を回す時にとばし、苦手な問題だけを可視化できるようにして、それだけを解くようにしていました。

 あと○✕テストは講義を消化する段階で利用しました。○✕テストは結構基本的な問題が多かったなと思うんですけど、学習の初期段階でいきなり過去問に挑むのはちょっと解けなかったので、なかなか挑めなかったんですけど、そういう時に、最初は○✕テストですごく基礎的な知識を確認したり、あとは直前期でやる気が出ない時に、取り敢えず○✕テストはスマホやタブレットでも受けられるので、○✕テストだけは解いておこうという感じで、活用していました。過去問解説講義は全ては視聴していませんが、過去問を回していく時に、どうしても過去問の解答解説だけでは理解できない時には、該当する問題の講義を視聴するというように活用していました。

清水:過去問については、分かっている問題はあまり解いていないけれども、理解が浅い問題は何回も反復して解いているということですね。

湯崎野:そうです。

清水:それから合格体験記に書かれていましたが、「答えられなかった問題については答え合わせをした後に、必要な知識を簡潔にまとめて問題形式にしてノートに書いていた。そして、これをその日の最後と翌日、それから1週間後、2週間後、4週間後の勉強の最初に解いていた」ということでしたが、この点についてお話を伺ってもよろしいですか。

湯崎野:はい。過去問を解いた後にやはり条文知識だったり判例の知識が問われていて、それを知らなかったっていうことがあったんですけど、ただテキストや『択一六法』を見てそのままっていうんだと、すぐ忘れてしまっていました。その時に、どうにかしてこの分からない問題も多く触れるようにしたいなと思った時に、過去問で問われている条文や判例の知識を簡潔にまとめて、一問一答形式みたいな文に、2~3行でまとめてそれをノートに書いていって、それをその日終わった時と次の日、1週間後、2週間後、4週間後、勉強を始める前に見て口で言ってみたり、解いていくということをやったら、触れる回数が格段に上がったので、そこで飛躍的に過去問の知識が定着したかなと思いました。

清水:ちょうど忘れたぐらいのタイミングで何回も見ていたということですね。

湯崎野:はい、そうですね。

清水:つまりそのノートは、自分がよく間違える部分を記載した間違いノートみたいなものだったのでしょうか。

湯崎野:はい、そうです。

清水:それを作って何回も見ることによって、だんだんと弱点がなくなっていったということですね。

湯崎野:そうですね。

清水:分かりました。それから、過去問は肢ごとに解いたり年度ごとに解いたりしていったということですね。

湯崎野:はい。最初は1ページ目から回していたんですけど、過去問は分野ごとに分かれているので、同じ分野が連続して出てきたりして、つい先ほどやった知識が、まだ頭に残って覚えているので当然解けるようになってしまって、そうしたら、もったいないなと思って…。そういう時に例えば年度ごとに解くと知識のダブリがなく回せるので良かったり、あとは1ページ目からやってくとその流れで、確かここは、前は○だったよなみたいに知識と関係なしに解けてしまうことがあったりしたので、そうならないように、肢アからオを全部1ページずつ解くのではなくて、例えばアの肢だけを解いていって、次は全部イの肢を解いていくというように、解く順番をいろいろと工夫して、知識と関係なしに何となく慣れで覚えている、ということをなくすようにしていました。

記述式の学習方法

清水:次に、記述式の学習方法についてですが、記述式の学習を進めていく上で注意したこと、工夫したことをお聞かせください。また、答案構成用紙をどのように使用したか、不動産登記、商業登記それぞれお聞かせください。

湯崎野:記述は最初はひな形の暗記をしていって、暗記は寝る前に例えば1日5個ひな形を見るということをやっていました。ある程度覚えられるようになったら、その登記の目的から口頭で言ってあっているかっていうのをずっと確認していました。そしてある程度できてきたら、合格書式マニュアル対応問題集を解いて、基礎的な部分は問題を解いて覚えるようにしていました。あとは答練や模試の解説講義で、講師の方がその問題文の事実をどうやって拾ってどういうふうに解答に反映してくかということをいろいろと見させていただいて、それを参考にして記述式は本番でどう解くかっていうのをいろいろと試していました。

 あと答案構成用紙についてなんですけど、不動産登記はその問題文の登記簿にもう登記されている物権変動は黒のボールペンで取りあえず書いて、そこで新たにその問題文であった売買とか相続とか新たに発生した権利関係っていうのは青いボールペンで日付けと一緒に書いて、それを基に実際書かなきゃいけない登記っていうのを緑のボールペンで、登記する順番に番号を①、②と付けていって、それで答案用紙にその物権変動を簡単に書いた上でそこから答案用紙に実際に書くっていうふうにしていました。

 商業登記は、まず答案構成用紙に横線を引いて、その左端に上から役員を書いていって、そこで時系列順に就任日などを登記簿を見ながら書いていきます。あとはその端のほうに資本金とか発行済株式総数とかを書いていきます。そして、問題文を読んでいって何か変更があったら青いボールペンでその変更日付などを書いていって、そこから具体的に必要な登記を緑のボールペンで簡単に書いていくっていうふうにまとめていました。

清水:まず会社の概要や役員関係を時系列で記載する。そして変更があった部分を記載していき、それから申請する登記について記載する。これらを分かりやすいように色分けしながら書いていく、このようなイメージでしょうか。

湯崎野:はい。そうですね。

学習を効率良く進めていく上で工夫したこと

清水:分かりました。ありがとうございます。次に、学習を効率良く進めていく上で工夫したことについて伺います。学習を効率良く進めるために1日、1週間をどのように過ごしていらっしゃったか、そしてクレアールの通信講座をどこでどのように学習したか。音声学習の利用の有無や復習講義の利用の有無および活用方法をお聞かせください。

湯崎野:1日の最初は、苦手な問題をまとめたノートを取りあえず見て確認するっていうことをして、その後は過去問を回して、その後ひな形を少し自分で決めた量を暗記するっていう流れでやっていました。具体的な1日の学習時間は、大学の授業がある日は2時間から4時間ぐらいやっていて、授業がない日でもそんなに量はやっていなくて、5時間から8時間ぐらいです。1日フリーな日でもそのぐらいでした。クレアールの講義の視聴は、家だとなかなか集中できなかったので、大学の図書館で講義を聞いたり、あとは普通に過去問を回すことを、大学の図書館を利用して学習していました。

 音声学習は、アルバイトに行く前の徒歩の時や電車に乗っている時に、音声だけだったら移動時間でもできるので、家を出る前に何個か講義をスマホにダウンロードしてイヤホンで聞いて、その移動時間で何となく講義を聞くっていうふうにしていました。復習講義は、あまり利用してはいなかったかなという記憶です。

苦手科目、苦手分野の克服法

清水:では続いて、苦手科目、苦手分野の克服法について伺います。学習を進めていくと民法の○○の分野が分かりにくく辛かった、会社法のイメージが掴みにくかった、記述式の○○にとまどいがあった等、苦労したことがあったかと思います。このようないわゆる苦手となりそうな分野あるいはご自身が苦手と感じた科目・分野をどのように克服したかお聞かせください。

湯崎野:一番苦手意識があったのは会社法なんですけど、結構条文数が多かったり、会社法って普通に生活していたら全然なじみがない法律だったので、最初は避けていたんですけど、いろいろな合格者の合格体験記を読むと、条文の知識がやはり大事ですし、本試験でも条文知識がそのまま問われたりしていたので、やはり条文を読まなければならないなっていうことを感じたんですけど、やはり条文をそのまま読むのはなかなか苦痛だったです。

清水:そうですよね、特に会社法は。

湯崎野:そうですね。会社法はなかなかきつかったんですけど、『択一六法』だと超訳があったり解説があったりしたので、それと併せて読むと結構すんなり読めたというか理解ができたので、やはりそこで『択一六法』はすごく有用だなって感じました。あと会社法はさっきも言ったとおり、その条文の趣旨というか、何でこの条文がこういうことを言っているんだろうなっていうのを、何となくでいいと思うんですけど、それを意識して条文を読んだりするとイメージが掴めて理解がしやすいのかなっていうふうに思いました。

答練・模試について

清水:続いて、答練・模試についてお伺いします。答練で思うように解けないこともあれば、得点が伸びないと答練の問題を解かなくなって答案を提出しなくなってしまう方もいらっしゃいます。答練を解く時の心構え、注意したことや工夫したこと、返却された答案・個人成績表の活用方法をお聞かせください。また令和3年度目標の答練・模試と、令和4年度目標の答練・模試の活用方法で、受け方や復習方法を変更したことがありましたらお聞かせください。

湯崎野:まず模試や答練を受ける上で意識したのは、第一次答案提出期限には必ず答案を提出しようということです。先程も申し上げたように第一次答案提出期限に間に合うように、答練や模試の日程をあらかじめ全部決めておいて、そうするとペースメーカーにもなりましたし、ちゃんと提出できるようなスケジュールで解くので、提出しないということがなくなったのかなと思います。実際なかなか解けないってなると提出したくなくなってしまうということもありましたが、あまり得点が取れなくても答案は提出したほうがいいのかなというふうに思いました。

 令和3年目標の時は、なかなか第一次答案提出期限までに提出しないっていうことが結構あったんですけど、令和4年目標では、前年と違って第一次答案提出期限までに提出するように設定したっていうことが大きいかなって思います。

清水:それから答練・模試を受けますと、個人成績表や記述式の答案が採点されて返ってきますが、正答率や順位は気にされましたか。

湯崎野:やはり順位は上だと嬉しいですし、下だと落ち込んでしまったりはするんですけど、順位自体にあまり一喜一憂しないように一応は心がけていました。あと記述式の答案は、総評がついていたんですけど、それをちゃんと読むようにして、この答練・模試ではどんな知識が必要だったのかなっていうことをしっかりと確認するようにはしていました。

午後の部の問題の解き方

清水:続いて、午後の部の問題の解き方についてお伺いします。午後の部は択一式問題35問と記述式問題2問を解かなければならないので、必然的に時間との勝負という要素があります。直前期の答練や模試では、どのようなことを意識して午後の部の択一式問題を解いていたのか、時間配分はどのように考えていたのか。そして今年の本試験では商業登記の記述式で、過去の記述式問題ではほとんど出題されていない合同会社の問題が出題されていましたが、問題を見てから答練や模試の時と解く順番を変えたり、時間配分を変えたことがありましたらお聞かせください。

湯崎野:最初は答練・模試の段階でいろいろな順番で取り組むなど、試してはみたんですけど、自分が合格するための得点戦略が択一式頼みだったので、記述式は基準点さえ超えればいいかなという考えでした。やはり択一式は絶対に全問解き終わらなきゃいけなかったですし、そういうことが分かったので、択一式はまず絶対に万全の状態で解けるように最初に解きました。記述式は、不動産登記と商業登記のどっちを先にしようかっていうことはあんまりこだわりがなくて、何となくずっと不動産登記から解いていました。あとは合同会社の問題が出た時は、一瞬びっくりはしたんですけど、「そんなに重要な論点ではないかな」ってことで切り替えて解答を書きました。

清水:最終的に問題を解く順番は、ご自身の中で確定していたのですか。

湯崎野:そうですね。択一式の第1問から順番に解いて、その後不動産登記の記述式を解いて商業登記の記述を解くと決めていた気がします。

清水:問題によって変えたりすることもありましたか。

湯崎野:そうですね。商業登記の記述式がすごく問題数が多くて細分化されている時は、ある程度途中で解答をやめても得点できるのかなと思っていたので、論点が細分化されている問題を後にやって、途中まで書いても点数が取れるようにしていました。

清水:時間配分については、択一式を何分で解くなど決めていらっしゃいましたか。

湯崎野:何となくなんですけど、3時間ある中で、択一式と記述式2問をそれぞれ1時間ずつで解くっていうふうにしていました。ただし、ぴったりだと怖いので択一式は開始から50分ぐらいで解こう、記述式2問は1時間ずつで解くっていうふうにしていました。

清水:択一式の選択肢は全てご覧になりますか。

湯崎野:自信がある知識で肢がちゃんと切れた時は全部の肢を見ずに、組み合わせで答えていましたが、自信がない肢のときは全部の肢を検討して解いていました。

モチベーションの維持

清水:分かりました。次に、モチベーションの維持について伺います。司法書士試験だけでなく一般的にも難関資格、1年を超える学習期間が必要な資格試験の学習を継続していくことは心身ともにきつい点が多々あります。学習を進めていく中で、もし挫折しそうになったことがあればどう乗り越えたか、あるいはこんな工夫や気分転換を図ったということがあればお聞かせください。

湯崎野:自分も結構モチベーションが低下する時がありました。特に司法書士試験の試験日が7月第1週の日曜日のため、それよりも前の時期に民間企業に就職を希望する友達が早い段階で決まっていました。

清水:企業の内定がそろそろ出てきたわけですね。

湯崎野:はい。民間企業に就職を希望する友達の内定が決まってくると結構焦りが出てきました。だけど落ちても補助者として働きながら来年また合格を目指せばいいかっていう感じで、あまり重く捉えずに勉強していました。何となくで、なあなあで考えていたのが結果的に良かったのかなっていうふうに思いました。

清水:あまり自分にプレッシャーをかけ過ぎないということですね。

湯崎野:そうですね。勉強をあまりしたくないなと思った日は、頻繁ではなかったですけど、その日は勉強をやめて好きなことをしたりもしました。勉強をあまり重く捉えずに気楽に捉えてやったのが結果的には良かったのかなと思いました。

清水:そういったメリハリをつけるということも大事なのかもしれないですね。

湯崎野:そうですね。

受験勉強中の試行錯誤

清水:では続いて、受験勉強中の試行錯誤についてですが、司法書士試験では学習事項が多岐にわたり、中には初見では理解することが難しく感じた箇所もあったと思います。そのような理解することが難しい学習事項があった場合、どのように対処していったかお聞かせください。また司法書士試験のように学習期間が年単位となることもある資格試験では、学習方法について軌道修正することも時に必要だと思います。当初とっていた学習方法から途中で変更したことがあればお聞かせください。

湯崎野:やはりなかなか理解が難しい部分はありました。特に民法は、いったん全部学習して初めて全体が分かることもあるみたいな感じだったので…。講義を受けていたり、最初は過去問を回している段階ではあんまり分からなくても取り敢えず次に進むようにしたり、あとは最初から過去問で、AランクからCランクと難易度が分かれていますが、いきなりBランクやCランクの問題に取り組もうとせずに、基礎的なことをどんどん積み上げていって、「最初は基礎的な部分が分かればいいや」という感じで、あまり難しい部分はとばしていくという感じで回していき、最終的にようやく全部理解できるようになったという感じでした。最初の段階で分からないことがあったらとばしながら、あとから考えていき、理解していくという感じでいいのかなって思いました。

清水:まず基礎を固めることを重視するということですね。

湯崎野:そうですね。

これから学習する人、既に学習を始めている方へのアドバイス

清水:分かりました。ではこれから学習する人、既に学習を始めている方へのアドバイスをお願いしたいと思います。まず令和4年度司法書士試験合格の秘訣は何でしょうか。なかなか難しい質問かもしれませんが。

湯崎野:難しいですね。全体を通して意識していたのは、他の合格者の方が言うように、すごく基礎的な知識を固めるっていうことが重要かなと思っていました。たまに過去問でも変わった知識というかマイナーな知識が出されて、どうしてもそういうのが解けないとそっちを覚えようとしてしまったりもしたんですけど、あやふやな知識をいっぱい覚えるっていうよりはちゃんとした知識を積み上げていくっていうほうが大事だと思うので、基礎を固めるっていうことにこだわったことが、合格できた理由というか秘訣かなと思いました。

清水:ではこれからの抱負をお聞かせください。

湯崎野:司法書士試験合格後の2月から3月までは、4月から勤務する司法書士法人でアルバイトとして勤務しており、書類作成を主に行っています。そして4月か5月には勤務する司法書士法人で司法書士登録をして司法書士として働くので、まずはしっかりと業務がこなせるようにこれからも勉強を続けるということが1つです。あとは、最近は登記の件数が減ってきて、民事信託とかいろんな分野に進出されている先生方がいるので、自分も少しでも司法書士の業務を広げるように、ゆくゆくは新しい分野の業務を開拓できるような司法書士になりたいなと思います。

司法書士試験合格を目指す方へのメッセージや伝えたいこと

清水:最後に、司法書士試験合格を目指す方へのメッセージや伝えたいことをお聞かせください。

湯崎野:先ほどもお話ししましたとおり、法律の学習経験がなくて司法書士を目指すことにためらっている方がいらっしゃったら、全然そういうことに関しては心配せずに、クレアールの講座を取ったら、一から合格までサポートしてくれるので、取り敢えず司法書士を目指してみたほうがいいと思いますし、合格した後は研修等で同期の人とつながりを持てたり、楽しいことも多いので、ぜひ司法書士を目指して頑張っていただきたいなと思います。

清水:分かりました。長時間にわたって貴重なご意見を聞かせていただきありがとうございました。

湯崎野:ありがとうございました。

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