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『司法書士を選んだのは10年後・20年後もずっと続けたい仕事だから』 渡部 和恵さん

『司法書士を選んだのは10年後・20年後もずっと続けたい仕事だから』

 渡部 和恵さん

司法書士を目指した理由

 私が司法書士試験に挑戦するきっかけになったのが、大学3年生の終わりに地元の司法書士事務所でアルバイトをさせていただいたことでした。その頃、地元で就職したいと考えていたものの、製造業と観光業がメインの地元で、十年後・二十年後もずっと続けていける仕事は何かと悩んでいた時期でした。司法書士という仕事を知り、田舎でも長く続けていける仕事であると感じ、大学4年生の4月から勉強を始めました。

クレアールの良かったところ

1つ目は、択一六法です。会社法の条文が複雑で苦手でしたが、択一六法は横書きで読みやすく、条文ごとに解釈文や関連条文番号が記載してあるので、会社法の全体像が把握しやすかったです。
2つ目は、気軽に質問することができたことです。質問には非常に丁寧に答えていただき、しかもすぐに返信していただき、地方で勉強していた私には非常にありがたかったです。

私の学習方法

膨大な知識を覚えなくてはならないこの試験では、暗記ではなく「理解」することが大事だと思います。最初の3年間の私の勉強方法は、条文や過去問、答練の解説に出てくる言葉をただ暗記していただけで、「理解」する勉強ではありませんでした。そのため、過去問は何度も解いていて答えも解るようになったのに、答練や本試験になると点が伸びない状態でした。それに気付き、「理解」することを意識して勉強したためか、勉強再開後は過去問や答練で出題された部分が形を変えて次の答練や本試験で出題された時、なんとか頭の中にある知識を使って答えを導き出せるようになり、徐々に点数も伸びていきました。

【クレアールでの学習法】

私はクレアールを受講し始めてから3回目の受験で合格することが出来たのですが、毎年答練を受講していました。“答練は点数が悪くても本番で正解できれば良い”と割り切って受けていました。クレアールの答練の成績表にはその回ごとの合格基準点が書いてあります。私は順位よりも、その回の合格基準点を超えているかどうかを毎回確認していました。そして、合格基準点を超えることを目標に勉強しました。
人それぞれかとは思いますが、答練の復習は、間違えた部分のみをしっかり復習し、それ以外はあまり時間をかけないほうが良いと感じました。クレアール2年目までは丁寧に復習していたのですが、そうしているとあっという間に次の答練の日が来てしまいます。最後の合格した年は、復習はあっさりにし、余った時間を過去問に費やしました。

以下は合格した年の勉強方法です。

【直前期の学習法】

 2月までフルタイムで働いており、それまで民法の過去問と会社法の択一六法を少し読む程度しか出来ていなかったため、専業受験生になった3月から、まずは主要4科目を一から勉強しなおしました。

 【科目別学習法】

【民法】

民法は、前述の条文集を基本書代わりに使いました。要件・効果・例外を意識しながら読みました。同時に過去問も解きました。過去問に出ている判例は解説で詳しく理解し、形を変えて出題されても対応できるようにしました。間違えた問題はノートに書き込み、細切れ時間に何度も見返しました。

【会社法】

会社法は択一六法を単元ごとに、流れを意識しながら読みました。解りにくい単元は流れを図にして理解しました。

【不動産登記法】
不動産登記法はもともと好きな科目であり、答練・過去問で間違えた問題、先例などをまとめた自作のノートを最初から全部読みました。条文も登記令・登記規則まで読んで覚えました。

【商業登記法】

商業登記法は中上級者対象講座で使ったレジュメと択一六法で勉強しました。

【マイナー科目】

 3月末からは刑法、民訴系、供託法の勉強を始めました。刑法と民訴系は、過去問を解いたらその条文に丁寧にあたりました。民訴系は自分で紙に解りやすくまとめたりもしました。供託法はテキストと、過去問、条文で勉強しました。

【憲法】

 憲法は4月末頃から、図書館で基本書を借りて読み、学説の対立を自分でまとめながら勉強しました。

【書式】

 書式は雛型を何度も書いて覚え、今まで受けた答練の問題を解きなおし、間違えた部分やポイントになる部分をノートに書き、それを何度も見返しました。
3月から全科目を一から勉強しなおしたため、時間が足りず、4月・5月もずっと過去問を解いていました。余計な本や問題に手を出している暇がなかったことが結果的には良かったのかなと思います。

【注意したこと】

 答練の成績も、4月までは伸び悩んでいましたが、勉強が進むにつれ5月以降から徐々に伸びてきていたので、6月に入ったときには、“残り1ヶ月の頑張り次第で挽回できるはずだ”と自分に言い聞かせて、とにかく毎日、睡眠や食事など生きるために必要なこと以外の時間を勉強にあてました。専業受験生になってからは勉強漬けの毎日でしたが、震災で勉強が出来なくなった時期や、勉強がしたくても仕事でまとまった時間がとれなかった時期を経験したため、毎日好きなだけ勉強が出来る環境に幸せを感じました。
ただ直前期でも、体が疲れたり眠いと効率が落ちるので、疲れたら休んだほうが良いと思います。私は本試験の1週間前に疲れがピークになったので、残りの1週間は体調を整えることを第一に考えて過ごしました。

仕事との両立

勉強再開後はアルバイトをしながら、最後の一年間は2月末までフルタイムで働きながら、勉強をしてきました。司法書士とは全く関係のない職種で働いていたため、お昼休憩の時間も勉強の本を開くわけにもいかず、朝少し早めに家を出て通勤の車の中で勉強をしたり、仕事の後、カフェに寄り勉強をして帰宅することもありました。疲れて全く勉強せず寝てしまう日もありましたし、横になりながら過去問を解いたりもしました。

本試験

 今まで本試験は、“この1日で全てが決まるから頑張ろう”と意気込んで受験してきましたが、合格した年は逆で、“点数が悪くてもまた次はある。答練と同じように解けば大丈夫”と言い聞かせていました。事前にそう考えるようにしようと決めていたわけではなく、自然に言い聞かせていました。
午前科目は、とにかく落ち着いて解くことを心がけました。すごく緊張して、試験中は心臓がドカドカ早くなり、寿命が縮む思いがしました。午後科目は、答練の時から時間配分を決めていたのですが、書式で時間がかかってしまい予定通りに行かず、時間内に書き終われるのだろうかと不安で手が震えました。ただ、あきらめずに最後まで書ききった人が合格できると、合格体験記で読んだことを思い出し、書式の雛型の記憶をうっすらながら思い起こし、なんとか最後まで書ききって試験を終えました。

合格して思うこと

一生合格できないのではないかと思いながら勉強してきた私が、今年合格することが出来たのは、午前・午後、書式、と全てをバランスよく得点できたからだと思います。これには運や問題との相性も大きいと思います。

勉強が一定のレベルにまで達している人たちの中では合格も不合格も紙一重で、その年の運や自分の得意分野の問題がたくさん出たかなど、ほんのわずかな差で一線が引かれていると思います。そのほんのわずかな差を埋めるものが何かはわかりませんが、とにかく言えることは、決してあきらめないで勉強を継続すること、努力を継続することだと思います。努力を続けて何度も挑戦し続けていれば、いつかはチャンスが巡ってきて努力は報われるものだと感じました。

最後に

最後になりますが、震災の際は心配のメールをいただいたりと、クレアールの皆様には大変お世話になりました。クレアールに出会えたこと、そして何年も合格できなくても何も言わずに応援し続けてくれた家族、それに友人、本当に感謝しています。どうもありがとうございました。

 

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