第955条【相続財産法人の不成立】
相続人のあることが明らかになったときは、第951条の法人【相続財産法人】は、成立しなかったものとみなす。ただし、相続財産の清算人がその権限内でした行為の効力を妨げない。
目次
【解釈・判例】
相続人のあることが明らかになったときとは、単に相続人の存在が判明したということのみではなく、その者が相続の承認(単純承認、限定承認)をして相続人である地位が確定したときをいう。したがって、出現した相続人が相続の承認をした時に、法人は消滅する(多数説)。
【問題】
相続財産の清算人がその権限内で相続財産を売却した後に相続人のあることが明らかになったときは、相続人は、当該相続財産の買主に対し、その代価を弁償して、その返還を請求することができる
【平30-23-2改:×】