第859条の3【成年被後見人の居住用不動産の処分についての許可】
成年後見人は、成年被後見人に代わって、その居住の用に供する建物又はその敷地について、売却、賃貸、賃貸借の解除又は抵当権の設定その他これらに準ずる処分をするには、家庭裁判所の許可を得なければならない。
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【解釈・判例】
1.成年被後見人の利益を尊重し、居住環境の精神面に与える重大な影響を考慮して、成年後見人の代理行為に関して特に制限を加えたものである。
2.「居住の用に供する」とは、生活の本拠として現に居住の用に供し、または供する予定がある、ということをいう。別荘は該当しない。
3.家庭裁判所の許可は、処分行為の効力要件と解されている。