第781条【認知の方式】
① 認知は、戸籍法の定めるところにより届け出ることによってする。
② 認知は、遺言によっても、することができる。
目次
【解釈・判例】
1.認知は、戸籍上の届出をしないと法的な婚外親子関係は成立しない(要式行為)。
2.生前認知の届出は創設的届出であり、遺言認知の届出は報告的届出である。
3.生前認知の効力は届出の時、遺言認知の効力は遺言者死亡の時に発生する。
4.婚外子を、本妻との間に生まれた子として嫡出子出生届を出した場合、この嫡出子出生届には認知の効力がある(最判昭53.2.24)。
5.自己の非嫡出子をいったん他人の嫡出子とし、後に養子縁組をしても、その届出は認知の効力をもたない(大判昭4.7.4)。
6.認知者の意思に基づかない届出による認知は、認知者と被認知者との間に親子関係があるときであっても無効である(最判昭52.2.14)。