第705条【債務の不存在を知ってした弁済】
債務の弁済として給付をした者は、その時において債務の存在しないことを知っていたときは、その給付したものの返還を請求することができない。
目次
【超訳】
債務の弁済として給付したが実は債務が存在しなかった場合は、債務の不存在を知らなかったときに限り、給付した物を不当利得として返還請求できる。
【解釈・判例】
1.非債弁済とは、給付時に債務が存在しないにも関わらず、弁済としてなされた給付をいう。
2.債務がないことを知っていた場合でも、強制執行を免れるために給付した等、任意に給付したといえないときは、本条の適用はない(最判昭35.5.6)。