第418条【過失相殺】
債務の不履行又はこれによる損害の発生若しくは拡大に関して債権者に過失があったときは、裁判所は、これを考慮して、損害賠償の責任及びその額を定める。
目次
【超訳】
債務不履行に関して、債権者に過失があったため損害が発生し、または損害の範囲が拡大したときは、裁判所は、過失相殺を必ず行い、場合によっては賠償責任を否定することもできる。
【解釈・判例】
過失相殺は、債務者の主張がなくても裁判所が職権ですることができるが、債権者の過失となるべき事実については、債務者が立証責任を負う(最判昭43.12.24)。
【比較】
債務不履行における過失相殺 | 不法行為における過失相殺(722条) | |
責任の範囲 | 賠償額の減軽 ○
賠償責任の否定 ○ |
賠償額の減軽 ○
賠償責任の否定 × |
過失相殺の考 慮 | 考慮は必要的 | 考慮はしなくともよい(任意的) |