第410条【不能による選択債権の特定】
債権の目的である給付の中に不能のものがある場合において、その不能が選択権を有する者の過失によるものであるときは、債権は、その残存するものについて存在する。
目次
【解釈・判例】
1.選択債権の目的である給付中に不能となったものがある場合の処理
(1) 不能が選択権を有する者の過失による場合
債権の目的は残存するものに特定する。
(2) 不能が選択権を有する者の過失によらない場合
債権の目的は残存するものに特定されない。履行不能になった給付を選択することもできる。
2. 本条の不能には、後発的不能だけでなく、原始的不能も含まれる。