第379条【抵当権消滅請求】
抵当不動産の第三取得者は、第383条の定めるところにより、抵当権消滅請求をすることができる。
目次
【解釈・判例】
抵当権消滅請求
意 義 | 抵当不動産につき、所有権を取得した第三取得者が代価又は自ら定めた任意の金額を提供して、抵当権を消滅させることを請求する制度。 |
請求権者 |
① 抵当不動産について所有権を特定承継により取得した者。 → 無償取得者であっても請求可能。 ② 以下の者は消滅請求をすることができない。 ア) 相続等により包括承継した者 イ) 抵当不動産につき地上権・永小作権を取得した者 ウ) 担保権実行前の譲渡担保権者(最判平7.11.10) エ) 抵当不動産の共有持分を取得したにすぎない者(最判平9.6.5) |
【問題】
抵当権消滅請求をしようとする抵当不動産の第三取得者が抵当権者に対して金銭債権を有する場合において、他に抵当権者がいないときは、第三取得者は、その金銭債権をもって抵当権消滅請求の代価の支払債務と相殺することにより、抵当権消滅請求の代価の払渡し又は供託義務を免れることができる
【平15-16-ウ改:○】