第349条【契約による質物の処分の禁止】
質権設定者は、設定行為又は債務の弁済期前の契約において、質権者に弁済として質物の所有権を取得させ、その他法律に定める方法によらないで質物を処分させることを約することができない。
目次
【超訳】
民法上の質権では弁済期前に質流れをさせる流質契約は無効である。しかし、弁済期到来後に締結した流質契約は有効である。
【解釈・判例】
債務者が欲するときは、質物をもって代物弁済とすることができるという契約は、債務者を不当に拘束するおそれはないため、弁済期前の契約で定めた場合でも有効である(大判明37.4.5)。
【問題】
動産質権の被担保債権の弁済期が経過したにもかかわらず動産質権者が弁済を受けなかったときは、その後、動産質権者と質権設定者は、動産質権者が質物を第三者に売却してその代価をもって弁済に充てることができる旨を約することができる
【平31-12-エ:〇】