第345条【質権設定者による代理占有の禁止】
質権者は、質権設定者に、自己に代わって質物の占有をさせることができない。
目次
【超訳】
質権設定者による質権の目的物の代理占有は禁止される。
【解釈・判例】
質権成立後、目的物を設定者に任意に返還した場合であっても、その占有が代理占有の効力を生じさせないだけで質権が消滅することはない(大判大5.12.25)。
① 動産質の場合 | 対抗力を失う(352条)。 |
② 不動産質の場合 | 登記がある限り質権の効力に何の影響も及ぼさない。 |
【問題】
質権者が質権の設定を受けた後に質権設定者に質物を返還した場合、動産質では質権を第三者に対抗することができなくなるが、不動産質では質権の効力に影響はない
【平15-14-エ:○】