第344条【質権の設定】
質権の設定は、債権者にその目的物を引き渡すことによって、その効力を生ずる。
目次
【超訳】
質権は、設定契約の他、目的物の引渡しがないと効力が生じない(要物契約)。
【解釈・判例】
1.本条の「引渡し」には、現実の引渡しのほか、簡易の引渡し(182条2項)や、指図による占有移転(184条)も含まれる(大判昭9.6.2)。
2.占有改定(民183条)は、本条の「引渡し」には含まれない(東京高判昭35.7.27)。
【問題】
動産質権の設定は、質権設定者が質権の目的物を質権者に占有改定の方法によって引き渡すことによっても、その効力を生ずる
【平24-12-イ:×】
【問題】
不動産質権は、その設定の登記をしなくてもその効力を生ずる
【平27-13-イ:○】