第316条
賃貸人は、第622条の2第1項に規定する敷金を受け取っている場合には、その敷金で弁済を受けない債権の部分についてのみ先取特権を有する。
目次
【超訳】
賃貸人が敷金を受け取っている場合は、賃貸人の先取特権は、延滞賃料や損害金の全額ではなく、敷金相当額を控除した残額についてしか及ばない。
【問題】
株式会社Aが、事務所として賃借している甲建物の賃料を3か月分滞納した場合において、賃貸借契約の締結の際に敷金として2か月分の賃料相当額を支払っていたとしても、賃貸人Bは敷金を延滞賃料に充当することなく、3か月分の賃料について、株式会社Aが甲建物に備え付けた動産の上に先取特権が認められる
【平17-11-エ改:×】