民法 第111条【代理権の消滅事由】

第111条【代理権の消滅事由】

① 代理権は、次に掲げる事由によって消滅する。

一 本人の死亡

二 代理人の死亡又は代理人が破産手続開始の決定若しくは後見開始の審判を受けたこと。

② 委任による代理権は、前項各号に掲げる事由のほか、委任の終了によって消滅する。

【解釈・判例】

1.本人が死亡すると、本人たる地位を相続人が承継するのではなく、代理権は消滅する。しかし、以下の場合、本人が死亡しても代理権は消滅しない。

① 授権行為で別段の定めをした場合

② 登記申請の代理権の場合(不登17条1号)

③ 商行為の委任による代理権の場合(商506条)

④ 訴訟代理権の場合(民訴58条)

2.本人の後見開始の審判は、代理権の存続及び代理行為の効力に影響を及ぼさないから、代理権消滅事由にならない。代理人の保佐開始の審判も代理権消滅事由にならない。

3.制限行為能力者を代理人として選任することに問題はない(102条)が、代理人が後見開始の審判を受けたときは、代理権は消滅する。

【比較】

代理権の消滅事由(〇:該当する、×:該当しない)

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