民法 第9条【成年被後見人の法律行為】

第9条【成年被後見人の法律行為】

成年被後見人の法律行為は、取り消すことができる。ただし、日用品の購入その他日常生活に関する行為については、この限りでない。

目次

【解釈・判例】

1.成年被後見人の法律行為は、取り消すことができる(本条本文)。成年後見人の同意を得ていた場合であっても、成年被後見人の法律行為は取り消すことができる(成年後見人には同意権がない)。      

2.成年被後見人がした日用品の購入その他日常生活に関する行為は、取り消すことができない(本条ただし書)。

3.成年後見人は、成年被後見人の財産を管理し、かつ、その財産に関する法律行為について成年被後見人を代表する(859条1項)。

4.成年後見人は、成年被後見人に代わって、その居住の用に供する建物又はその敷地について、売却、賃貸、賃貸借の解除又は抵当権の設定その他これらに準ずる処分をするには、家庭裁判所の許可を得なければならない(859条の3)。

5.成年被後見人が婚姻や協議離婚をする場合、成年後見人の同意を要しない(738条、764条)。

【問題】

成年被後見人が日用品の購入をした場合には、成年後見人は、これを取り消すことができるが、被保佐人が保佐人の同意を得ないで日用品の購入をした場合には、保佐人は、これを取り消すことができない

【平25-4-ア:×】

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